平安密教美術の傑作・日本三大如意輪「観心寺」空海勧請「河合寺」643年蘇我入鹿創建【河内長野シリーズ】
楠木氏の菩提寺!本尊「如意輪観音@国宝」は長い間、絶対秘仏だったため彩色が残っている「平安時代の密教美術の最高の仏像」といわれている。お堂のほとんどが重文で、重文の仏像は次の通り。金銅観音菩薩、金銅釈迦如来、金銅如意輪観音菩薩、木彫不動明王、木彫愛染明王2体、木彫地蔵菩薩、木彫十一面観音菩薩、木彫聖観音菩薩6体、木彫釈迦如来、木彫薬師如来、木彫弥勒菩薩と仏像宝庫!!飛鳥の仏像中心地!!!
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2024/05/22 動画追加(https://www.youtube.com/watch?v=TYeTurZp_jo)
2022/08/23 初版
▼HP
▽観心寺
▽河合寺
▼アクセス・本尊と脇時
観心寺:如意輪観音坐像@国宝、行快作・不動明王坐像@国宝&降三世明王坐像@国宝
金剛寺:大日如来坐像@国宝、不動明王坐像@国宝&降三世明王坐像@国宝
▼見どころ
▽観心寺
大阪・奈良・和歌山の三県の境に位置する。西暦701年に役行者が開創し、815年に弘法大師・空海が真言宗の道場とした寺院で東寺と高野山の中間にある寺とされたそうな。
また、平安時代には紀伊国、但馬国まで荘園を持つほどの大寺院にもなっていた。
山門前に駐車場があるとは知らず、手前の駐車場に停めたので100mテクテクして入口へ到着。「金堂@国宝」は大阪府下で本堂として最古。本尊は「如意輪観音坐像@国宝」で脇侍は不動明王、愛染明王と珍しい三尊形式である。この三尊方式を「一仏二明王」というそうな。また、内陣には板製の両界曼茶羅がある。
境内の位置は動画をどうぞ!?(河内長野市役所動画)
本尊「如意輪観音@国宝」は長い間、絶対秘仏だったため彩色が残っている。109cmと大きさはないが、平安時代の密教美術の最高の仏像といわれている。有名すぎる本尊により隠れているが、お堂のほとんどが重文で、仏像も重文が多い。重文の仏像は次の通り。金銅観音菩薩、金銅釈迦如来、金銅如意輪観音菩薩、木彫不動明王、木彫愛染明王2体、木彫地蔵菩薩、木彫十一面観音菩薩、木彫聖観音菩薩6体、木彫釈迦如来、木彫薬師如来、木彫弥勒菩薩と仏像宝庫!!飛鳥の仏像中心地と言えよう!!
参道と本堂までの間にある「訶梨帝母天堂(かりていもてんどう)」。重文だけあって、お堂の彫刻が素晴らしい。凝った彫刻を施したお堂を見てきたが、ここのは「そこ!凝る??」というのを見られる。
「訶梨帝母天堂」のお堂に見とれて、ふと振り向くと感じの良い風景が見えた。本堂までのアプローチが綺麗なので、そのまま通り過ぎそうですが、こういうところも見逃さないでほしいな~。
日本で唯一の北斗七星の巡礼地。星塚という石に梵字が刻まれている。
奈良・大神神社の御神木などと同じ雰囲気を持つ霊木。雰囲気のある小路。どこに続いているのかな・・。
本堂が目に飛び込んだところで振り返ってみた。滋賀・石山寺や京都・仁和寺などと同じく、気持ちが良い風景だ。
本堂(金堂)は国宝です。内陣左右には曼荼羅がある。
ここに平安初期の弘法大師作の日本三大如意輪観音が安置されています。ここ以外は、奈良・室生寺と兵庫・神呪寺となっており、ここの如意輪は毎年4月17日と4月18日のみ公開で、神呪寺は年一です。個人的にですが、日本4大如意輪を設けるとしたら、京都・大報恩寺の如意輪@肥後定慶作を追加させていただきます。
本尊は「如意輪観音坐像@国宝」で脇侍は不動明王、愛染明王と珍しい三尊形式です。なかなか雰囲気のあるお堂で、閉扉からオーラが出ている気がした。
この仏像は艶かしいという言葉がぴったりで、奈良・法華寺の十一面観音立像と双璧だと思う。長らく秘仏であったため、保存がよく、表面の彩色や文様もよく残っている。
本堂から山門の写真。
---↓日本4大如意輪観音
---↑日本4大如意輪観音
本堂@国宝から左手のお堂を周り、参道途中に右側に折れて、宝物館に行きます。
未完成な三重塔??と近づいてみると「建掛塔@重要文化財」とある。後ほど、宝物館に行くと中途半端になっている理由がわかります。
建掛塔@重文の中に金剛界式大日如来坐像と胎蔵界式大日如来坐像の写真が安置されていた。やっぱ、この塔は五重の塔か多宝塔なのだったのでは?と疑ってしまう。
建掛塔@重文を周ると檜皮葺の天井と塔に隙間があることを発見。鳥や虫が入りまくるような気がするが、大丈夫なのかな・・。
開山堂です。京都の大寺にありそうな雰囲気です。
開山堂裏に「楠木正成(くすのき まさしげ)」の首塚がある。楠木正成は、鎌倉時代末期から南北朝時代にかけての武将で、大阪ミナミでは伝記が多い武将。
後ほど宝物館で南北朝時代の南朝に所縁のある寺だとわかったのだが、宮内庁管轄の「後村上天皇檜尾陵」がありびっくり。寺内に陵を持つのは京都・御寺「泉涌寺」、吉野以来かな。
阿弥陀堂ですが、阿弥陀如来はいません。その代わり?普賢菩薩などが安置されています。ここはガラス張りで外からですが見仏可能です。
阿弥陀堂の普賢菩薩です。象に乗っている=普賢菩薩ですが、横座りしており、これは初見仏だな。。ちょっと、この仏像の成り立ちとか知りたい気がする。もしかしたら、御主人の阿弥陀がいないのでグレたのかな??もしくは普賢堂に名称変えろや!と語りかけているようにも思える。
宝物館に行くと平安時代の重要文化財の仏像がぎっしりです。奈良・大安寺、奈良・唐招提寺、伊賀・甲賀周辺の仏像が好きな方はオススメ。さて、寺内にある塔が未完成の理由が書かれていました。楠木正成は菩提寺のここで塔の工事を指揮していた。塔の1階部分が完成した時、後醍醐天皇からの命令で九州から攻め上ってきた足利尊氏の軍勢と戦うよう指示された。大軍を擁する足利軍に、楠木勢壊滅し、自害してしまい、塔は今のままになったそうです。
では、纏めとして河内長野市の動画をどうぞ!
寺内には仏教の故郷でありそうな石仏があちこちにあります。
▽観心寺茶屋「茶店 阿修羅窟」
観心寺手前にあります。横断歩道はないのでご注意ください。座敷から外は桜・紅葉と川があるので、季節によっては綺麗な景色を見ながら食せます。基本、甘味処です。
入るなり雰囲気のあるお店で、歴史を感じます。
座敷に上がらせていただきました。小さ目の座布団で陶器製の火鉢の周りはほどよく暖かく,掛け軸など店内の雰囲気は昭和な感じです。お伊勢さんの赤福本店の雰囲気も好きですが、こちらの方が良い。
4月なのに風が強く、寒いんですよ!!ということで、「わらび餅」が有名なのですが、「ぜんざい@650」と「あべかわ@450」を頂いた。体もほっこり!!ちょっと休憩に良いです!!寒そうにしていた妻にぜんざいを「(少し)飲む」と聞くと嬉しそうに飲み、返されたら全部飲まれた・・・。
▽河合寺(大阪府河内長野市河合寺)
河合交差点すぐで今回は閉扉していた。。山一面に広がる桜と山腹の数千株の紫陽花が有名で、木造千手観音及び不動明王、毘沙門天立像、木造持国天立像、木造多聞天立像はすべて重文。拝観したかったな・・・。拝観したかった理由は見仏したかったのと、643年「蘇我入鹿」創建なのが気になる。やはり、蘇我氏繋がりの寺があるか・・・。
▼旅行記・セットで行くところ
▼仏像展
▽河合寺:2020年 大阪市立美術館『大阪の仏像』
普段は拝観不可の寺らしい。2018年にこの寺の周辺を回ったのだが、閉扉していた。。643年「蘇我入鹿」創建なのが気になっている寺で、今回出展されたようだ。「不動明王立像@重文」は平安時代と納得のいくもので、「毘沙門天立像@重文」は下半身がどっしりした、奈良・葛城周辺にいそうな体格である。「千手観音立像@重文」は小さく感じ、もしかしたら持念仏?とも思わせる。横から見る手の指先を見ると、美しさを感じる。
▽2,022年 京都国立博物館「観心寺と金剛寺-真言密教と南朝の世界-」
↑本NOTE公開翌日に公開
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