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休職記録

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仕事に行けなくなってからの備忘録
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グッバイ

3月末日で私の約2ヶ月半の休職期間が終わる。その前に職場へ行って、デスクや更衣室等の身辺整理をしてきた。大量のシュレッダーゴミを出し、私はもう出勤していないのに、お供え物のように置かれていた菓子のほとんどが賞味期限を迎えていたので後ろめたさに目を瞑ってゴミ袋に入れた。職場に捨てるのは気が引けたので自宅にもちかえった。
結局休職期間に入ってから上司やデスク周りの人と顔を合わせていない。会いたくない気

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継続中

夕飯から米を抜く生活も5日目。野菜中心にタンパク質も取り入れて食事をしているが、最初は寝る前にどうしてもお腹が空いていた。ここでオニギリ食べちゃあな…と思いとどまって無理矢理寝付く。翌朝、やっぱり身体が軽い。繰り返しているうちに寝る前の空腹はたいして気にならなくなったし、あまり食べたいと思わなくなった。不思議。

朝昼は制限を設けていないが、今まで食べていたカレーやら味の濃いものを口にすると何故か

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会社アレルギー

もうすぐ休職してまる一ヶ月が経とうとしているので、そろそろかと思い部長にメッセージを送った。「休職延長しまーす!」という私の簡素な内容に対し、「ゆっくり過ごしてくださいね」というような温かなメッセージに少し安堵した。
思えば会社に行く朝、だりぃなとか休みて〜!ととかいう感情は誰もが経験したことがあると思う。それでも休職しようかどうかという間、その感情はもはや諦めというか、確固たる決意みたいなものに

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半月経って

社会に出て10年の間、こんなにも虚無な長期休暇を過ごすのは初めてで、そろそろ何をしていいか分からなくなっている。もちろん生活リズムは崩れ、深夜に眠り昼過ぎに布団から這い出ることが増えた。

なるべく人と会うようにしているものの、このままではいけないと思い、仕事に関連する外部研修にいくつか申し込んだ。

実際に研修に出向いてみたら、新しい景色が見えてきた。知らなかったこと、知っているつもりでもまるで

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責任

三日目の朝。

予約した心療内科に行くため早起きをする。都会の狭いビルの一角にあるクリニックは診察室や待合も簡素な作りになっていた。

簡単な心理テストを受けたあと、すぐに順番が来て診察室へ向かった。

事前に心療内科にかかることになった経緯は伝えていたので、診察はスムーズにすすんだ。

仕事に行けなくなったことや、人間関係が主な理由であることを伝えると、先生は静かにうんうんと相槌を打った。

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ふかめ

仕事を休んだ二日目の朝。清々しい気持ちで9時前に起床した。昨日昼間に二度寝してしまったため浅眠ではあるけれど、仕事にいかなくて良いと思うと気分が晴れ晴れとする。

まだ猫が私の布団で寝ている。目が合うと薄目を開けてゴロゴロと喉を鳴らしている。私が家に居て喜んでいるようだった。そう思い込みたい。

それだけで休職など屁でもないという気持ちになる。猫は偉大だ。起きてから、目星をつけていた心療内科に片っ

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蝕む

ある朝、目が覚めた瞬間に「あ、無理だ」と確信した。これは多分、寒さのせいでもなんでもない。鬱々とした気分がまぶたを重くさせる。

スマホのアラームを止めて布団をかぶる。トトトトとラインで適当に打った文章を上司に送り、しばらくして「了解しました」という簡潔な返信が来た。既読だけをつけてそのまま布団で2時間ほど過ごした。

8時を回った頃に一応職場に電話を入れた。私は腹痛というありきたりな理由をつけて

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