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Interface of Being 真空のゆらぎ
ただ美しくて、深淵で、視覚と聴覚と “語感” に訴える作品は、写真は撮ってみたものの(動画撮影禁止だけあって)静止画で伝わるのはその素晴らしさの半分以下ではないかと。
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現在、国立新美術館で開催中の “大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ” 展、事前告知で見かけた写真にピンときて、(しかし無料ということもあり)それほどのボリュームはないだろう、と軽い気持ちで伺ったのがそもそもの間違いだった。
話を元に戻そう。
表面に切り絵(フォトグラムと言うらしい)のようなものが施された巨大な花瓶と見紛うインスタレーションの芯部を、灯りが上下する。その影はインスタレーションの周りに反転し、影も同じく上下する - まるで自分たちが動いているように錯覚する世界。
二つ目のインスタレーションも、言葉ではかなり表現が難しい。照明が落とされた薄暗い空間で、うっすら光る素材の大きな “布” が、絶え間なく流れる風に靡いて波打つ。その美しさといったらなく、まるで海辺を眺めるように、その場に延々と佇んでしまう。
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最後はビデオのインスタレーション。在仏の翻訳家によって添えられたという美しい日本語の詩が揺蕩うビデオは、哲学的で静かに、しかし悠然と私たちを “アナザ・ワールド” へ連れていく。
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語れば語るほど陳腐に聞こえてしまうけれど、どれも頭を空っぽにして、ただぽかんと眺めることのできるインスタレーション。そう、アートって、いつも哲学的な問いかけをしてくるものだと思い出す。
週末の夜、30分程度とみていたのが予想外に長居をして、気がつけば1時間以上も楽しませていただいた、そんな素晴らしい企画展。期間中の金・土は20時まで開館だそう。
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“ロジカルシンキング” 疲れしている脳には打ってつけの展覧会かもしれない。
大巻伸嗣 Interface of Being 真空のゆらぎ
2023年11月 1日(水) ~ 2023年12月25日(月)
国立新美術館
※ 挿入されている写真及び画像はすべて筆者の撮影によるものです。
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