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台湾唐揚げはデカいから。

どどーん。さて、これはなんでしょう。

野球のグローブ。いやいや、それはお皿に載せません。

ぱっと見、なにかはわからねど、ただ一点理解できるであろう事実は、デカいこと。そう、デカいんです。


🍗巨大唐揚げをつくろう

それはこれ。

鶏排。ジーパイという名の台湾風鶏の唐揚げです。

ふつう、唐揚げと聞いてイメージするのはこんな感じ。

ころんころんとした鶏肉、そこに粉をまぶしてからりと揚げて、薄い衣はかりかり、噛み締めるとジューシー。それが唐揚げですよね。

🍗胸肉1枚使います

でもね、最初から違うんです。ジーパイは。

まずは胸肉を1枚用意。この時点でも、けっこう大きいです。だって切り分けてないんですから。

それをさらに。

こうやって。

こうやって、厚みのある部分を切り落とさないように、開いていきます。

ほら、デカい。でっかくなっちゃった。

さらに大きくするには、これをラップフィルムで挟んで、麺棒なんかで叩いて薄く伸ばすんですけど、我が家には麺棒がないので、今回はこのままいくことにします。でも、これでもかなりデカいんですよ。

🧂味の決め手はエキゾチック

さあ、鶏肉が準備できたら、進めていきますよ、鶏排化。レッツ・メタモルフォーゼ。

味付けの秘訣はこれ。五香粉。ウーシャンフェンというやつですね。

醤油やみりんで味付けする、いつもの唐揚げとは違って、これをまぶすことで一気に異国の風味。オリエンタルテイストに。

まず鶏肉にごま油をすこし垂らして揉み込んで、そこにおろしにんにく、おろししょうが、そして五香粉。

両面にしっかりまぶします。

それをラップフィルムでぴっちり包んで、冷蔵庫で1時間ほど置いてなじませます。

五香粉の香りはエキゾチック。ふだんの食卓に溢れる香りとはまた違う。それだけで、なんだか特別なメニューを準備してるぞ、という気分になってきます。

🍗ザクザク衣の食べ応え

鶏肉にその香りがしっかりなじんだら、さあ、いきますよ。衣をつけましょう。

まずは全面に溶き卵をまぶします。これで衣にすこし厚みを持たせるのが、ポイント。

今回目指す衣の感じは、ふだんの唐揚げの薄くてカリカリとはひと味違います。表面はカリカリ、でもすこし厚みを感じる。噛みしめた食感は、いうならばザクザク。

そこで登場。ふだんの片栗粉とは違って、米粉入りを選びました。実はあまりなじみがないんですが、米粉って揚げたときのカリカリ感が強くなるというので、これでいってみます。

余分な溶き卵を落として、米粉入り片栗粉を敷き詰めたバットにダイブ。

上からもしっかりとまぶして、表面が白く乾いた感じになれば準備完了。なんだかうっすら、雪の積もった冬の公園みたいにも見えますね。

🍗やっぱりデカいぞ台湾風

いよいよあとは、揚げるだけ。

お肉が大きいので、我が家で一番大きいフライパンで揚げることに。というか、いつも使ってる揚げ物用のフライパンには入りませんでした。

すごいぞ、鶏排。

下になった衣が固まったら、返します。黄色く見えるのは、卵のおかげですね。

竹串を刺して、中まで熱くなったらOK。油から取り出しましょう。

重っ。デカい=重い。当たり前ですが、軽い気持ちで持ち上げると驚きます。このまま落とすと、油が跳ねて危ないので、慎重にいくようにしてください。

素晴らしいです。サイズはいうまでもなく、見た目からいつもとひと味違う、衣のザクザク感が伝わってきます。期待値上がりっぱなし。

しっかり油を切って、あとは盛り付け、食べるだけ。

お気に入りのシルバープレートに載せると、このとおり。1人前のカレー、オムライス、ナポリタン、そんなメニューを凌駕しかねないビッグサイズ。

いや、もしかしたら、実はお皿がそれほど大きくないんじゃないか。そんな疑いもあるかもしませんね。よござんす、お見せしましょう。

日本酒。いわゆる4合瓶。720mlサイズと比べてました。このコンビ、もはや、バットとグローブといっても過言ではないビジュアルです。

この角度から見ると、また一層迫力増しますね。ででーん、って効果音が聞こえてきそうです。

🍗屋台気分で手に持って

さて、いただくとしますか。

これ、ふつうに考えたら、フォークとナイフで切り分けて、いわゆる洋食屋さんのチキンカツ未カット版みたいな食べ方をすることになると思うのですが、いやいや待てよ。

なんかね、テレビで見たことあるんですよ。これって有名な台湾の夜市とかで、売ってたりするやつですよね。そうなるとフォークやナイフとか、そんなこといってる場合じゃない。

そう、えーと、うちにあったかな。お、あった、あった。クッキングシートっていうんですか。ケーキとか焼くときに使う、油とか吸わないペーパー的なあれ。あれをぴーっと切り取ります。

そして鶏排を包む。手に持つ。がぶり。

うん、いいぞ、これこれ。デカいからこそできる、この感じ。まるで屋台で食べる、ファストフード。いま、目の前にはきらびやかな、夜市のネオンが幻想的に広がっている。いや幻想ではなく空想か。

もう一方の手にはビールだ。グラスになんか注ぐもんか。缶のまま、いやなんなら小瓶を用意してラッパ飲みしたい。

ぱくり。ザクッザクッ。衣が軽やかな音を立てます。まるで、揚げせんを食べてるかのような、この食感。

鶏排ザクザク、ビールぷはぁ。屋台気分の夜ははじまったばかり。このあとは、冷凍しておいた魯肉飯のもとで〆るのがよさそうです。

🍗台湾風唐揚げ鶏排のレシピ

🍗材料(1人分)

・鶏胸肉…1枚
・卵…1個
・五香粉…小さじ1/2
・ごま油…小さじ1
・おろしにんにく…小さじ1/2
・おろししょうが…小さじ1/2
・片栗粉(米粉入)…適量

🔪作り方

①鶏胸肉は、厚みのある部分に切り落とさないように気をつけながら包丁を入れて、大きく1枚に開いておく。
②ラップフィルムの上に①を載せてごま油をかけて揉み込む。
③②の両面に五香粉、おろしにんにくとしょうがをすりこみ、ラップフィルムで包んで冷蔵庫で1時間ほどなじませる。
④バットに卵を溶き、③をくぐらせる。
⑤余分な卵を落とした④の両面が、白く乾いた感じになるまで、片栗粉をまぶしつける。
⑥⑤を中温に熱した油に入れて、途中で返しながら、表面が固まってカリカリになるまで揚げる。
⑦しっかりと油を切ったら、できあがり。

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tokeiya
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