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掌編小説

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#ショートショート

【小説】2ヶ月前のチケット

 会場に近づくと、『チケット譲ってください』と書かれたプレートを掲げる人たちが増えてきた…

たま
2年前
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【小説】病室

「もう別にいいのに、お見舞いなんて」  千歳さんが、ベッドの横に吊るしてあるリモコンを操…

たま
2年前
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【小説】AIスピーカー

「サミー、おかえり」  リビングに小さな光が灯り、2秒ほどの間が空いてから無機質な声が部屋…

たま
2年前
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【小説】ピノキオみたいな

「ごめん、待った?」  肩上の長さで揃えられた髪を揺らしながら、春香が僕の元へ小走りでや…

たま
2年前
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【小説】よしゆき村

 そう遠くない昔、三陸のとある山麓に、よしゆき村と呼ばれる村があった。  正式な村名は他…

たま
2年前
2

【小説】28歳

 目が覚めると、見知らぬ部屋の見知らぬ布団に包まっていた。  起きあがろうとすると、「起…

たま
2年前
4

【小説】ポリメリアン

「あ、ポリメリアンだ。かわいー」  見慣れた道を歩きながら、ちぎれんばかりに尻尾を振るポリメリアンを見て、私は自然と笑みが溢れた。 「ポリメリアン?」私の隣を歩く吉岡さんが不思議そうな顔をしてから、「あっ」と何かに気づいたような表情になり、「きっと、ポメラニアンだね」 「ポメ……リニアン?」 「違う違う、ポメラニアン」  吉岡さんは一文字ずつしっかりと発音し、私が「ポメラニアン?」と聞き返すと、「そう、ポメラニアン」とにっこりと微笑んだ。  まだあったか——そう考えながら、ス

【小説】第六感

 それは火曜日の朝。  いつもより早く目覚めてしまい、頭を目覚めさせるためにコーヒーを胃…

たま
3年前
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【小説】傷心旅行?

 「希ちゃん、明日以降の業務の引き継ぎ資料送っておいたから、目通しておいてね」  隣の席…

たま
3年前
4

【小説】最後の晩餐とカップラーメン

 「最後の晩餐に食べたいものは何か」と、学生時代そんな話題が上がるたびに、僕はカップラー…

たま
3年前
8

【小説】2分55秒

「はじめまして。平岡麗奈です」 「平岡ユリ……さん?」  目の前にいる男性が、手元の紙に書…

たま
3年前
4

【小説】メロンソーダ

「妻が探偵を雇ってたらしくてさ」  日本橋にあるワインバーの個室で、険しい表情とは裏腹に…

たま
3年前
3

【小説】ピッピ

 彼女と初めて交わした言葉は覚えていないけれど、仲良くなったきっかけは覚えている。  そ…

たま
3年前
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【小説】万年筆

 父が他界したのは、5日前のことだ。    半年前に口腔癌を患わせ、さまざまな症状に苦しみながら闘病生活を行なっていた姿を見ていたため、それから解放されたことに僕はむしろほっとした気持ちで、父の遺影を眺めていた。 「これ、売ってきてくれない?」  お通夜が終わり実家に到着し、ひと段落しようとソファーに座り込んだところ、母が長方形の箱を差し出してきた。 「何これ」  それがなんだかもわからず、箱を受け取る。  ボックスティッシュより少し小さいその箱は想像以上の軽さで、売れるよ