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蛸文(たこふみ)の読書記録

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僕の読書記録です。月に3〜4冊ぐらいのペースで更新してます。
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2024年6月の記事一覧

【数学と人間】数学嫌いのための数学エッセイ

【数学と人間】数学嫌いのための数学エッセイ

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

〜数学なんて怖くない〜著者の遠山啓さんという人を本書で読むまで知らなかったのだが、数学教育の分野で広く知られる人物であるらしい。初等教育で計算規則を教える方法を考案し、当時の文部省の学習指導要領準拠の講義よりも効果が高いことを実験的に証明したそうだ。

本書は数学に関する遠山さんのエッセイである。帯には「近ごろ数学が、数学ぎらいの人々を困らせたりうんざりさけ

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【武器になる哲学】哲学の実用書

【武器になる哲学】哲学の実用書

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

〜哲学って役に立つの?〜哲学、といえばとっつきにくい難しいイメージや「何をそんなことを真剣に考えてるんだ」というイメージなど、おおよそ実社会で役に立ちそうなイメージを持たれていない。

しかし、著者の山口周さんによると、そのイメージは日本だけであり、欧米では哲学は学生の必修科目となっており、社会を作るためには欠かせない教養であると認識されている。

なぜ、日本で

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【ウソを見破る統計学】統計検定の勉強の箸休めに

【ウソを見破る統計学】統計検定の勉強の箸休めに

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆

今現在、統計検定2級合格に向け勉強中である。
しっかり理論や数式を勉強していると、その参考書だけではその理論や計算手順などが実践の中でどのように使われているのか?ということがわからなくなり、度々迷子になってしまう。
この手の入門書は「数式を使わない」というのをウリにしているため、統計学って何だろう?という"触り"の部分を解説しているものがほとんどである。試験に直

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【ザ・ディベート】多角的に考えるための手段

【ザ・ディベート】多角的に考えるための手段

オススメ度(最大☆5つ)
☆☆☆☆☆

〜誤解されるディベート〜ディベート、討論というと、多くの人が「対立的に言葉で相手を攻撃的にやり込める言い争い」というイメージを持っていると思われる。
かくいう僕もそのひとりで、討論だの議論だの相手を言い負かすことを良しとする人をあまり良く思ってはいない。ネットやテレビの討論番組を見るのもあんまり好きではない(昨今の「論破」ブームに飽き飽きしていることも、この

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