蛸文(たこふみ)

36歳。男性。娘2人。主に読書記録(2020年3月note開始から322冊分)。たまにエッセイ。誤字脱字多め。 統計検定2級を目指し勉強中。 好きな著作家・作家/福田恆存、岡潔、安部公房、中島らも、カフカ、山口周、朝井リョウ  座右の銘は「健全なる知性は健全なる品性に宿る」

蛸文(たこふみ)

36歳。男性。娘2人。主に読書記録(2020年3月note開始から322冊分)。たまにエッセイ。誤字脱字多め。 統計検定2級を目指し勉強中。 好きな著作家・作家/福田恆存、岡潔、安部公房、中島らも、カフカ、山口周、朝井リョウ  座右の銘は「健全なる知性は健全なる品性に宿る」

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  • ひとくち映画レビュー

    エッセイとして書いてた映画レビューの記事数が増えてきたので、単体のマガジンとしてまとめました。

  • 蛸文(たこふみ)の読書記録

    僕の読書記録です。月に3〜4冊ぐらいのペースで更新してます。

  • エッセイ

    読書記録ではない随筆

  • 【小説編】蛸文(たこふみ)の読書記録

    僕の読書記録・小説編です。

  • ベスト3冊

    半期ごとに、ベスト3冊をまとめていきます。

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2024年上半期(1〜6月) ベスト3冊

この半年で読んだ本は32冊。 並行して統計検定の勉強をしているので、そう思うとまあまあ読めたかなと。 半期ごとの恒例で、この半年に僕が読んだ本の中でベスト3冊をご紹介。 時計じかけのオレンジもともと、同名映画のファンであったのだが、原作も違った角度で面白かった。 原作と映画で解釈は違うものの、どちらも大きな魅力を感じた稀有な物語である。 HERE ヒア今までに無かった新鮮で斬新すぎる読書体験。 紙の本の上でしか表現できないアイデアと世界観に圧倒された。30歳を超えて、こ

    • 〜ひとくち映画レビュー〜 動物界

      最近あんまり本数見れてない上での感想ですが… ここ数年で見た映画で1番良かった映画です。 人の身体が徐々に動物と化していくパンデミックが発生した世界が舞台であるこの作品。 舞台となるフランスでは動物化した"新生物"は隔離する対策が取られていた。 人種差別、移民、ルッキズム、感染症など様々なテーマが内包された本作は、"アニマライズ・スリラー"と称されており、僕自身もホラーやスリラーを見る感覚でこの作品を選んだ。 ところがどうだろう。エンドロールが流れるころ、僕は涙していた。

      • 【殺人者たちの「罪」と「罰」】殺人に関する複雑で不可解な事実

        オススメ度(最大☆5つ) ☆☆☆☆ 〜「殺人」とは何か〜「殺人」というものは、身近に起こると恐ろしいものだが、どこか遠いところで起きるとそれは人々の興味の対象となる。頻繁に小説や映画の題材になり、ドラマティクなエンタメとしての面も持ち合わせている。 では、そもそも「殺人」とはいったい何なのか?そして、それを裁く法はどのように作られていったのか? これを正確に答えられる人はおそらくいないだろう。というのも、メディアやエンタメで知ったような殺人は現実の殺人とは違う。 現実の殺

        • 平凡な僕の「情報論」

          「国やマスコミが言っていることはウソばかり」 これは、僕の義理の兄の口ぐせである。 国やテレビの言うことは嘘だと言い切るくせに、SNSなどの出所のわからない情報に対しては、そういう警戒心が一切なく、自分の気に入った情報はすぐに信じてしまう。 まぁ、典型的な陰謀論者であり、イタイ人なのである。 義理の兄は「国が用意した制度なんて信用できない」という理由で、NISAやiDeCoをハナから否定しているし、年金自体も払っていない。 いや、別にやりたくなければNISAなんてやらなく

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        2024年上半期(1〜6月) ベスト3冊

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          【さかさ星】細かすぎて伝わらない小説

          オススメ度(最大☆5つ) ☆☆ 〜貴志祐介最新作〜貴志祐介さんは「黒い家」「青の炎」「悪の教典」などの代表作で知られるホラー・ミステリー作家で、僕が学生時代にどハマりした作家である。 当時刊行されていた作品は全て読んでおり、作品数だけで言えば1番多くの作品を読んでいる作家さんである。 しばらく貴志祐介さんの作品には触れていなかったのだが、この度11年ぶりのホラー新作が刊行されたと知り、すぐに書店で手に取った。 というわけで、かなり期待して読み始めたのだが…。 〜ディテー

          【さかさ星】細かすぎて伝わらない小説

          〜ひとくち映画レビュー〜 TRAP

          シャマラン映画最新作を久しぶりに映画館で観た。結論から言えば、まぁそこそこに面白かった、と言える。 「シャマラン=大どんでん返し」というイメージがすっかり定着しているが、それを期待していると肩透かしを喰らうかもしれない。 あっと驚く大仕掛けこそ無いが、上映時間があっという間に感じるほど様々な展開が繰り広げられて楽しめた。 「優しいパパ」として娘と一緒に世界的アーティストのコンサートに来た男。しかし、彼はもう一つの「サイコな殺人鬼」という顔を持っていた…。彼を捕えるために、コ

          〜ひとくち映画レビュー〜 TRAP

          【一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書】世界史の流れをつかむのに最適な一冊

          オススメ度(最大☆5つ) ☆☆☆☆ 〜世界史が苦手な僕〜世界史も含めて、僕は昔から歴史系の科目が苦手だった。受験の時にも歴史がかなり足を引っ張っていたし、いい年になった今でも、中学生で習うような歴史の話題もほとんど理解していない。 大人になって歴史を全く知らない僕にとっては、本書のタイトルは非常に魅力的であった。 「一度読んだら絶対忘れない」 世界史がてんでダメな僕は藁をも掴む思いで本書を手に取った。 まぁ、もちろん「一度読んだら絶対忘れない」は流石に言い過ぎだが、歴史

          【一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書】世界史の流れをつかむのに最適な一冊

          《統計学丸暗記ノート③》確率分野

          さて、統計検定2級のための脳筋丸暗記ノートです。今回は確率分野。 例の如く証明などは無いので悪しからず。 排反・独立 排反…一方の事象が起これば、もう一方の事象は起こらない関係 独立…一方の事象がもう一方の事象の確率に影響を与えない関係 以下の式が成り立つとき、事象Aと事象Bは排反の関係となる。 $${P(A\cup B) = P(A)+P(B)}$$ 以下の式が成り立つとき、事象Aと事象Bは独立の関係となる。 $${P(A\cap B) = P(A)P(B)}$$

          《統計学丸暗記ノート③》確率分野

          《統計学丸暗記ノート②》主な確率分布の期待値と分散

          はい、というわけで統計検定2級の勉強中である僕が、脳筋丸暗記用の記録としてまとめる記事です。というわけで今回は、主な確率分布の期待値とその分散。 前回と変わらず、証明などは無いので悪しからず。また、内容に間違いなどあるとご指摘いただければ幸いです。 ベルヌーイ分布 ※試行の成功確率を$${p}$$とする。 $${E[X]=p}$$ $${V[X]=p(1-p)}$$ 二項分布 ※試行の成功確率を$${p}$$、試行回数を$${n}$$とする。 $${E[X]=np}$

          《統計学丸暗記ノート②》主な確率分布の期待値と分散

          《統計学丸暗記ノート①》期待値と分散の計算ルール

          統計検定2級合格を目指して勉強中の僕が、自分の記録のために書く脳筋丸暗記ノートです。 特に証明や解説などはしていないので、ご了承ください。 間違いなどがあればコメントでご指摘いただけると幸いです。 ※以下、$${a}$$、$${b}$$は定数。 $${X}$$、$${Y}$$は確率変数 期待値の計算$${E[a]=a}$$ $${E[aX+b]=aE[X]+b}$$ $${E[X+Y]=E[X]+E[Y]}$$ $${E[XY]=E[X]E[Y]}$$(ただし、$${

          《統計学丸暗記ノート①》期待値と分散の計算ルール

          【地雷グリコ】ギャンブルゲーム系小説

          オススメ度(最大☆5つ) ☆☆☆ 読み始める前はこんな小説だとは思わなかったのだが、面白くて夢中になって読んでしまった。 わかりやすく言うと、「カイジ」や「嘘喰い」のようなギャンブルゲーム漫画の小説版、といったところ。 とは言っても、主人公が女子高生であり、血生臭い暴力や血肉の争いは無く、純粋なゲーム対決が繰り広げられる。 ゲームは5つ。どれも独創的なゲームでルール説明の段階でいろんな戦略を考えるのが面白い。 しかしながら、勝敗の決め手となる主人公の戦略にはややツッコミど

          【地雷グリコ】ギャンブルゲーム系小説

          【信じない人のための《宗教》講義】宗教とそうでないもの

          オススメ度(最大☆5つ) ☆☆☆☆ 〜神様は信じてるけど〜タイトルに惹かれて思わず購入した一冊。 僕自身は何か特定の宗教団体に加入しているわけではないが、「はるか上にいる大きな存在が自分の行いを全て見ている」という感覚で生きている。いわゆる「お天道様が見ている、という感覚」である。 こんな僕の考え方もある意味「宗教」であるのだろうが、僕はこの感覚を誰かに布教するわけではなく、僕個人の生きる指針として自分の中に定めているのだ。 なので、僕は完全な無神教とは言えないと思う。神様

          【信じない人のための《宗教》講義】宗教とそうでないもの

          【逆転美人】(ネタバレ無し感想)

          オススメ度(最大☆5つ) ☆☆☆☆ 〜こんな記事読んでないで、気になったらさっさと読むべし〜「紙の本ならではの超絶トリック」「電子書籍化不可能」という文句でネット上で話題になってた本作。以前読んだ「世界でいちばん透きとおった物語」に雰囲気としては似ているかもしれない。 まぁ、この手の作品は前情報を一切入れずに読むのが良いと思う。読めば誰でも理解できる解説のいらないトリックなので、僕はわざわざここでネタバレは書かない(いくらでもネタバレを書いてる人はいるだろうから笑)。この

          【逆転美人】(ネタバレ無し感想)

          【虐殺器官】ディテールの緻密さに圧倒される上質なSF

          オススメ度(最大☆5つ) ☆☆☆☆☆ 〜ゼロ年代最高のフィクション〜ネットでSF小説を検索していると「ゼロ年代最高のSF小説」という触れ込みでよく見かけていた本作。前々から気になっていた作品で今回読んでみたわけだが、その没入感に圧倒されてしまった。要は最高に面白かったのだ。 戦争、内戦が本作のメインテーマであり、その世界観や作中で使われる用語などはゲームの「メタルギア・ソリッド」によく似ていると感じていたのだが、なるほど、調べてみると元はメタルギアの同人のネタとして温めて

          【虐殺器官】ディテールの緻密さに圧倒される上質なSF

          本を◯冊読むと…

          本を10冊読むと… 読書が習慣になってきたことを実感する。読み終えた本を眺めて達成感を感じるようになる。 本を30冊読むと… 読書を始める前より自分が少し賢くなったように思える。世の中が少しだけクリアに見えてくる。 本を50冊読むと… 人の話を聞く時の解像度が上がる。人の言葉の裏に隠れた意図などを読み取れるようになる。 本を80冊読むと… だんだん人の話が「どこかで聞いたような話」に聞こえてくる。ネット記事や本が「どこかで聞いたような話」の焼き増しに見えてくる。

          本を◯冊読むと…

          僕の世界観や人生観を変えた小説・3選

          一般的な教養書を読んで知識を得るのとは違い、小説は知識よりも人生観や世界観に影響を与えると思う。 良い小説は世界の見え方を変えるのだ。 というわけで今回は僕の世界観や人生観を変えた小説を3つご紹介。 オーバーストーリー木や森は生きている、というのを心のレベルで理解した1冊。 テーマは森林破壊への警鐘なのだけど、それ以上に感じるものが多い一冊であった。 タイタンの妖女 有名なSF小説。 自由とは、人生とは、世界とは? そんな疑問をもつ自分がとてもちっぽけに感じてしまうシニ

          僕の世界観や人生観を変えた小説・3選