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鈴懸ねいろ
2023年12月21日 15:17
午後になった。夕方までにはまだ間があるのだけれど、陽射しはもうすでに少し金色がかっている。そんな時間にはこの歌を無性に聴きたくなるのだった。↓↓『午後の恋人』 吉田美奈子✴︎リズム。楽器の音。歌声。歌詞。メロディ。すべてがこの午後のためにあるのでは、と思わせる。それは今日の午後だけのことではない。春でも秋でも冬でも、陽射しが色づきはじめる夕暮れ前の時間にひと
2023年10月14日 22:28
あんなに好きだったバンドの曲を、聴かなくなってずいぶん経っていた。いつから聴いていないのだろう。毎日気が狂うほど曲を浴び続けて、聴くたびに心も体も燃えて、ああやっぱり今日も最高だよコレ!と思っていた。そんな情熱の強火の炎もいつしか少しずつ小さくなってゆき、やがては灰色の煙がくすぶるだけになる。好きな音楽を聴かなくなっていった時のざらりとした感覚を、今もわりと覚えている。
2022年3月1日 16:32
気分よくいるための理由はどんなことでもかまわない。空が青いから。おろしたての新しいシューズだから。8のゾロ目ナンバーの車とすれ違ったから。とにかく気分がよい、というそのことが大切なのだ。そういう時は思いがけない偶然に出会う確率が高まるような気がする。♧信号待ちをする横断歩道の前は、不思議スポットのひとつだ。なぜかここでちょっと気になる人に目が吸い寄せられる傾向があ
2022年2月10日 11:32
今はもうすでにないのだと知っているものと再会するのは、嬉しくて切ない。喜んでいる心の中でも、これは失われてしまったのだということをどうしても意識してしまう。楽しければ楽しいほど、終わりは圧倒的な悲しみの色を持って胸に迫るのだ。花火の後の闇の濃さに心がしんと静まり返ってしまうことに似ている。♧ビートルズ最後のライブの模様を撮った、ドキュメンタリー映画を観た。冷たい風が
2022年2月5日 10:34
オカリナを買った。オカリナのくぐもったやさしい音色に以前から惹かれてはいたのだが、自分で演奏しようという思いとはなかなか結びつかなかった。それがどういう風の吹き回しだろう。普段は行かない楽器店に並ぶ色とりどりのオカリナを眺めていたら、心がときめいた。ちょっとだけだから!やってみようよ!と自分を説得している私がいるのだった。居並ぶオカリナの中からさんざん迷って、温かみ
2021年5月25日 20:04
わたしの空に音楽がついたら、どんな感じ?前々から思っていたことだった。🎼《わたしの空》シリーズもいつのまにか188回目を迎えた。もうすぐ200回。たくさん撮ってきた空の写真に音楽をつけてみたい。そんな想いはあったのだけれど、なにせ私は曲を作れない。曲を作ってほしいから、そんな企画をしてみようかと考えたこともあった。でもなんだかはずかしい。胸の内で思うだけ