すやまりか

Youtubeチャンネル「通勤時に楽しむ、名作を朗読」を運営しています。 文学作品を読み込みしていく過程など、朗読をテーマにnoteにまとめています。 Amebabブログも毎日更新中です!https://ameblo.jp/tanosimimashou-jinnseiwo

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マガジン

  • 朗読作品解説 芥川龍之介「羅生門」

    「羅生門」は朗読会、朗読コンテスト課題にも人気の作品です。抜粋課題を読む前に、作品全文を把握しましょう。

  • 新美南吉「ごんぎつね」を朗読。表現の工夫をまとめました。

  • 「うさぎと二人のおじいさん」の朗読表現のポイント

    小川未明の童話としては、有名とは言えない 「うさぎと二人のおじいさん」 ストーリー自体はたわいもない、というか ウサギを多頭飼いしているおじいさんに迷惑を被っているのは、ウサギ嫌いのおじいさんの方なのに、ウサギに咳をうつされたと逆切れして噂を広められる始末・・・ 現代の感覚としては、気の毒な結果に終わっています。 ところが、この童話は何度か「朗読検定」の実技課題に選ばれています。 その理由は、私が考えるに ・ストーリーにメリハリ(盛り上がり)がある ・おじいさんのセリフ、近所の人たちのセリフは色々なパターンが考えられる。 例えば 「へぇ、うさぎに咳をうつされたのですか」 と、いう近所の人のセリフ。 ・疑わしそうに ・面白がって ・聞き流すように これ以外にも何パターンも考えられると思います。 このように、朗読の初心者にも表現の工夫しがいがある、朗読に適した作品だと思います。

最近の記事

横光利一「笑われた子」朗読のための、作品考察

横光利一の初期作品の「笑われた子」を朗読し、Youtubeに公開しました。 朗読の準備にあたって、「笑われた子」を以下の通りに作品を読み込み、 考察しました。 作者情報  横光 利一〈よこみつ りいち、1898(明治31)年ー1947(昭和22)年〉  代表作は「日輪」「蠅」「機械」「旅愁」など。 菊池寛に師事し、川端康成と共に新感覚派として大正から昭和にかけて活躍しました。 作品成立の背景 「笑われた子」は1922年に「面」というタイトルで執筆され、 1924年に「笑

    • 戦時下の芸術家宣言:太宰治「一燈」 朗読 作品の考察とともに

      はじめに 太宰治・作「燈籠」の朗読をYoutubeに公開しました。 「一燈」概要  作者:       太宰 治(1909〈明治42〉年 - 1948年〈昭和23年)  初出:       1940(昭和15)年11月、『文芸世紀』   あらすじ 戦時中。主人公は「芸術家」としての自分の立場に苦悩しています。「神から貰った鳥かご一つ」を抱えて「芸術の一等品」を作り「世の人に希望を与え、生きていく力」を与える芸術家。非国民として謗られぬよう、日本人として「貧者一燈

      • 山本周五郎・作「雨あがる」朗読のための、作品考察

        映画の原作にもなった、山本周五郎・作「雨あがる」 Youtubeに作品を朗読し、投稿しました。 8章に分けて読みました。再生リストを作成しました。 朗読の準備にあたって、「雨あがる」を以下の通りに作品を読み込み、考察しました。 作品背景作者情報 :  山本周五郎 1903(明治36)年~1967(昭和42)年          庶民の立場から武士の苦衷や市井人の哀感を描いた         時代小説、歴史小説を書いた。 発表年月 :  1951(昭和26)年7月 サンデ

        • 山川方夫「蒐集」朗読のための作品考察

          山川方夫・作「蒐集」をYoutubeに投稿しました。 前後編、2回に分けて朗読しました。 再生リストはこちらから 朗読の準備のために、以下の通り考察をまとめました。 作品背景作者:山川方夫 1930(昭和5)年ー1965(昭和40)年  発表:「ヒッチコック・マガジン 第四巻第七号」宝石社 1962(昭和37)年6月1日発行 舞台:ニューヨーク、キリウイナ島 魅力:巧みな情景描写と緊迫感あるストーリー。壺という日常的な対象が、人々の心の奥深くに潜む欲望や妄念を浮き彫

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          1本

        記事

          海野十三「もくねじ」朗読表現についての考察

          海野十三・作「もくねじ」の朗読をYoutubeチャンネルに投稿しました。 前・後編の2回に分けました。 「もくねじ」初出は、1943(昭和18)年1月「譚海」     真鍮製のネジ「もくねじ」を通じて、戦時下における忠誠心と運命の皮肉を描いています。 また、太平洋戦争まっただなかに書かれた作品。プロパガンダ的な側面も含まれており、戦時中の日本軍宣伝放送に焦点を当てて、賛美しています。 作者・海野十三について 海野十三(うんの じゅうざ)(本名:佐野昌一) 1897(明

          海野十三「もくねじ」朗読表現についての考察

          江戸川乱歩「木馬は廻る」朗読表現についての考察

          Youtubeチャンネルにて「木馬は廻る」の朗読を投稿しています。 3回に分けて朗読しました。以下、再生リストのリンクです。 https://www.youtube.com/playlist?list=PLhnf6vXf1Jv6pvx2Fmyz_WlXQ4BmaY5M- 【作品背景】 作者:江戸川乱歩 1894(明治27)年10月21日ー1965(昭和40)年7月28日 発表年:初出 1926(大正15)年「探偵趣味」探偵趣味の会10月号 時代背景:大正時代末期 

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          芥川龍之介・作「ピアノ」朗読表現についての考察

          「ピアノ」作品背景作者:芥川龍之介 1892(明治25)ー1927(昭和2) 発表:「新小説」1925(大正14)年5月 人物:語り手(物語を進行させる一人称視点のキャラクター) 舞台:横浜の山手、震災後の荒廃した景色 物語の構成(起承転結)1.    起 : 物語は、語り手が雨の降る秋の日に横浜の山手を訪れる場面から始まります。このエリアは震災によって荒廃しており、その風景が詳細に描写されています。特に、壊れたピアノが象徴的に描かれ、語り手の注意を引きます。 2. 

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          【朗読】芥川龍之介・作「ピアノ」

          1925(大正14)年発表の「ピアノ」は、関東大震災の爪痕が残る横浜を、語り手が訪れた時から始まります。朽ち果てた建物の中に佇むピアノ。誰もいないはずなのに、ピアノの音が鳴ります。それを聴いた時の語り手の心境は・・・

          【朗読】芥川龍之介・作「ピアノ」

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          朗読作品解説「羅生門」芥川龍之介

          o   発表:大正4年(1915年) 『帝国文学』11月号に初出 o   人物:主人に暇を出された下人、死体から髪を剥ぎ取る老婆 o   舞台:荒廃した平安時代末期の京都、特に羅生門 o   魅力:心理的な深み、道徳的なジレンマ、暗く力強い描写 o   メッセージ:道徳の崩壊、生存のための苦悩 大正4年に芥川龍之介によって発表された『羅生門』は、 平安時代の荒廃した京都を舞台に、人間の倫理観と生存本能との間の葛藤を描いています。主人公は道徳と生存の間で苦悩し、最終

          朗読作品解説「羅生門」芥川龍之介

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          芥川龍之介・作「羅生門」前編 朗読・須山里華

          前編・後編に分けてあります。 後編はこちらから https://youtu.be/3m_7_UCUCBI

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          2023年は新美南吉・生誕110年。代表作の「ごんぎつね」を朗読。

          新美南吉:1913年〈大正2年〉 - 1943年〈昭和18年〉 今年2023年は生誕110年、没後80年にあたります。 代表作ともいえる「ごんぎつね」は南吉が17歳で書いた、と言われています。発表は18歳の1932年(昭和7年)は雑誌『赤い鳥』1月号でした。 舞台は新美南吉の出身地である、愛知県知多郡半田町(現・愛知県半田市)の隣の阿久比町にある権現山と言われています。「城」「お殿様」「お歯黒」という言葉がでてくることから幕末から明治にかけての時代設定と考えられています。

          2023年は新美南吉・生誕110年。代表作の「ごんぎつね」を朗読。

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          新美南吉・作「ごんぎつね」(朗読・須山里華)

          新美南吉の代表作。南吉、18歳の時に雑誌『赤い鳥』1932年1月号に発表。 「ごんぎつね」は小学4年生の国語の教科書に採用されています。

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          【朗読】小川未明・作「うさぎと二人のおじいさん」(朗読・須山里華)

          「日本のアンデルセン」と言われる童話作家・小川未明。 「赤い蝋燭と人魚」「野ばら」「月夜と眼鏡」などが有名ですが ちょっと珍しい「うさぎと二人のおじいさん」を朗読しました。 2人の気難しいおじいさんが、隣り合わせに住んでいました。 ひとりはウサギを飼って、ひとりはウサギ嫌い、という隣人同士。 当然お互いが大嫌いで陰口を言い合っています。 ある日、黒いウサギが、ウサギ嫌いのおじいさんの庭に侵入! おじいさんは、わざと黒いウサギに咳を振りかけてやったら 黒いウサギが咳をし出して、さぁ、大変! ウサギを巡る隣人同士のバトルやいかに・・・・?

          【朗読】小川未明・作「うさぎと二人のおじいさん」(朗読・須山里華)

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          朗読コンテストを日々の朗読ライフに取り入れてみる、ススメ

          元々読書好きでしたが 声に出して読む楽しさに目覚めて朗読を始めました。 そんな中で 「朗読コンテスト」なるものに出合いました。 この朗読コンテストにエントリーして本選出場を目指してしのぎを削る・・・のは良いんですけど 本選出場できる人は一握り。 闘い方を心得て、しょっちゅう出場してくる「常連さん」をはねのけて 本選出場の切符だけにこだわるとなかなか辛いものがあります。 去年まで「辛い思いをしていた」ひとりです。 でも、「朗読コンテスト」を主催している方の意図はそれだ

          朗読コンテストを日々の朗読ライフに取り入れてみる、ススメ

          はじめまして!すやまりかです!朗読について書いていこうと思います。

          はじめまして、すやまりかと申します。 私は家業の傍ら、朗読をセカンドライフとして日々楽しんでいます。 声の仕事もしたことのない私。 でも、できるだけ多くの方に私の朗読を聴いてもらいたいし、 楽しんでもらいたい! そこで、「朗読検定」なるものを受検し、 その次は朗読コンテストに参加し、賞も受賞できました。 朗読コンテストの予選を突破でき、賞もいただいたら 周りの反応が急に変わりました。 朗読をはじめて間もないですし、まだまだと思っているのですが 褒められるよ

          はじめまして!すやまりかです!朗読について書いていこうと思います。