朗読作品解説「羅生門」芥川龍之介
o 発表:大正4年(1915年) 『帝国文学』11月号に初出
o 人物:主人に暇を出された下人、死体から髪を剥ぎ取る老婆
o 舞台:荒廃した平安時代末期の京都、特に羅生門
o 魅力:心理的な深み、道徳的なジレンマ、暗く力強い描写
o メッセージ:道徳の崩壊、生存のための苦悩
大正4年に芥川龍之介によって発表された『羅生門』は、
平安時代の荒廃した京都を舞台に、人間の倫理観と生存本能との間の葛藤を描いています。主人公は道徳と生存の間で苦悩し、最終的には社会的な規範を破る選択をします。この物語の魅力は、芥川の洗練された筆致による心理的な深みと、暗く力強い描写にあります。
また、人間の道徳性に対する深い洞察が、読者に深く印象を残します。
以下、私の朗読時に重視したポイントです。
主人公の内面と、彼が目の当たりにする荒廃した世界との対比
老婆の行動とその背後にある生存のための絶望
主人公の道徳的ジレンマと最終的な決断
羅生門という舞台の暗く荒廃した雰囲気
作品を通して伝えたいのは、
極限状態における人間性の脆弱さと、倫理的な選択の困難さです。
朗読をする際は、この物語の持つ緊迫感と心理的な深みを伝えることを心がけながら、前後半のメリハリや情景描写と心理描写がリンクするように意識して練習しました。
Youtubeでは、前後編、2回に分けて朗読しました。
再生リストです。
https://www.youtube.com/playlist?list=PLhnf6vXf1Jv6bpfZe37slI3bRWlUlKD6g
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