オムニス

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最近の記事

8月18日の悲劇

次回はいよいよ魂との本格的な調律の導き方を皆さんに教えたいと思います

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    • 水族館に浮かぶピラエレ・コルネロの死体

      水族館に浮かぶピラエレ・コルネロの死体。 水族館に浮かぶピラエレ・コルネロの死体。 それは自由律。 それは水蒸気。 止めどもなく溢れる人間の自由意志はひとりだけでは制御することができず、そこには必ず騎手がいる。そんなまやかしの状態で生きている現象を自由意志とは呼ぶはずがない。 池の中にはただひとつの真珠がありそれを拾うために幾人もの人が潜りそして水死体となって浮かんだ。 水源は未だに苔むしておりその源流を辿るには凄まじい躁鬱の輪廻を辿る必要がある。しかしそれは再現

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      • 戸。 それはわたしと世界との境目。 戸。 それはわたしに世界を見せるもの。 戸。 それはわたしに世界を隠すもの。 戸。 それは存在して、存在しないもの。 ───────────────────── わたしは戸を通じて世界を見ており、戸を通じてしか世界を観れない。 目を開ける。目を閉じる。 目を開けると景色が見え、目を閉じるとそれはなくなり、一面が闇になる。 よって目は戸である。 耳を開ける。耳を閉じる。 耳を開けると音が聞こえ、耳を閉じるとそれはなくなり、一

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        • 失われたポルノを求めて

          1小生はいつからか侍になりたいと思うようになった。それもただの浮浪者じみた侍ではなく、男を磨いたすえにポルノをブックマークするような、そんな立派な侍になりたかった。そしてそれは、実際の現象として小生が体感することになった。それでは小生に起きた、小生が立派なポルノブックマーク侍になるまでの物語を、話していこうと思う。 その日は雨でトタンの屋根に雨の打ち付ける音が激しく響いており、小生はあてもなく自分の住まうスラム街の裏通りをのろのろとさまよっていた。その時小生は見たのだ。雨に

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          猫ミーム

          猫ミームというものが廃れてから、しばらくの時が経った。もはや覚えている人も少ないだろう。初めのうちはよかった。額面だけ見れば可愛い猫が音楽と共に踊る動画なのだ、それは癒されるに決まっている。だがその癒され時代はすぐに幕を閉じた。ネットに巣食うひどく猥雑な夢の記録を愛する者たちが、猫にスペルマをかけたのであった。こうして性の病理に犯された猫は、愛されていた民衆から打ち捨てられ、明日の餌すら得られぬ日々を過ごすことになった。 そう思っていたのだが、おれはこの前猫ミームを見た。そ

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          チャットGPTに書かせたSF小説

          プロローグアントン・カスパーは、膨大なデータと数式の中で一つの異常を見つけた。その異常は、宇宙の法則が一瞬だけ揺らいだ痕跡を示していた。アントンはそのデータを分析し、全く新しい現象を発見した。それは「タイムリフト」と呼ばれる時間の断裂であり、人類がまだ未知とする次元の扉だった。 第一章: 発見アントンはその夜も遅くまで研究室に籠っていた。彼の目の前には、銀河系の膨大なデータがスクロールしているスクリーンが並んでいた。彼はいつもと違うパターンに気づいた。普通なら無視されるよう

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          三分クッキング

          どうもどうも、三分クッキングのお時間です。 この番組はですね、皆様に、えー、楽しくね、日々の料理を作ってもらいたいという、そんな善意と真心で運営されております。 それで本日の料理はですね、なんとですよ?白子を使った料理なのです! しかも、ただの白子ではありません!なんと!今日採れたての、新鮮な白子を使うのです! まぁ、使うというよりかは、新鮮な白子を出して、そのまま食べるという感じですね。 テレビの前の皆様でも簡単に作れる料理なのでね、手軽に作って貰えればなと思いま

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          インセル解脱倶楽部

          まず小生の話をしよう。それは過去の話である。季節は春、桜の散る頃。その夜、小生はトボトボとそこら中から光がでらでらとしている渋谷という街にいた。左手にはコンビニのレジ袋、その中にはレッドブル。特に何か徹夜でのゲームとか、創作活動とか、映画鑑賞とか、そういった用事は一切ない。だが、小生のレジ袋にはレッドブルがあった。 そんな時であった。足元に落ちている一枚のチラシが目に入った。 『今の自分を変えたい人!私の修行を受けて、解脱をしませんか?    インセル解脱倶楽部会長:シッ

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          コンドウハルナじゃねーよ!

          俺の名前はカーネル・サンダース。そう、あの有名なKFCの創業者だ。 突然だが、俺は今地獄にいる。何故かって?そりゃあ、鶏を沢山ぶっ殺したからだ。 俺が直接やった訳じゃあないが、鶏殺しに俺が加担しているのが許せないんだとか。 どうやらヤハウェってのは、かなりのヴィーガンだったらしい。 自分が獣を作った癖に嫌うって?そりゃあないだろうよ。 そんなことなら、七日目にサボらず、きちんと世界作りに集中すりゃあよかったのにな。 だが、ヤツが仕事を適当に終わらせたおかげで、人類

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          ここは精神病院

          ドクドクと血潮が滾る。それに俺は起こされた。 嫌な脂汗が張り付いた身体で、毎朝お決まりの言葉を唱える。 あぁ、今日も一日が始まってしまった。 ふと今は何時なのか気になったので、スマホを起動した。スマホは今がとうに午後の2時であると、俺に残酷な宣告をした。 憂鬱だ。しかし、なにかけったいな事情がある訳では無い。むしろ逆で、何も無いのだ。 より正確に言うなら、何もかも無くなったのだ。 元々俺は東京にあるN大学から、新卒採用でそこそこ大きな企業に就職できた。 それ自体は

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          Vシネクスト「仮面ライダー555 20th パラダイス・リゲインド」感想

          時は残酷である。20年も経てば、国や文化がごそっと変わることも有り得る。 国が変わるなら人も変わる。 内面の変化もあるだろうが、わかりやすい変化としては老ける。 もちろんフィクションの作品内だろうと、それを演ずるのが生身の人間である限り、声や見た目などは老ける。それは人間が生命であることを証明する、恐らく永遠に解決しないであろう枷だ。たとえ老化を抑える技術が開発されたとしても、今度は何歳からを「老け」と定義するのかと騒がれるであろう。 しかし老けたからと言って、人の魅力が

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          短編小説 出目金

          その男ははっきり言って不気味であった。 何が不気味かと聞かれたならば、恐らく一回聞かれただけでは何が不気味なのか、私が判別することは不可能だ。 だが、それが二回目ならば、判別は可能だ。 眼鏡だ。眼鏡がたまらなく不気味なのだ。 どう不気味なのかと言えば、丸いのだ。 それも、人が形成したのよりも、機械が形成したのよりも、ずっとずっと真円に近い形をしていた。あるいはもう、真円なのかもしれない。 ともかくそれが私の目には気味悪く移ったのだ。 そんな男と、私はバッタリ道で出く

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