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Essay

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自分の輪郭をなぞる旅 〝Dear me,〟
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ちょうど去年と同じ日、下書きに残した記録

ちょうど去年と同じ日、下書きに残した記録

久しぶりにnoteを開いたら、去年のちょうど今日の記録で止まっていた下書きを見つけた。

2023年11月17日の記録

カナダに来て、もうすぐ6ヶ月が経とうとしていて。
細胞は3ヶ月で入れ替わるというから、もう私の身体には、カナダの細胞が流れてるということらしい。

ユーコン川の旅日記も書き進めたいところだけど、やっとPublic libraryにてWifiが繋がったところなので(新しいダウンタ

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感動し続けることを大切にしたい

感動し続けることを大切にしたい

大学生の時は、旅するように毎日わくわくした感覚を持っていたはず。
大人になって、その感覚をずっとキープし続けられてる人ってほんのひとにぎりかもしれない。

わたしも社会人になってから、周りを見過ぎて、こう生きないとばかり思いがちだった。
わくわくすることより、周りを見て、ちゃんとしないとって。
ちゃんとしないとって、今思えば何だろう。

ワーホリでカナダに来て2ヶ月。
7月に迎えた28歳の誕生日に

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お金ではない、豊かな暮らし

お金ではない、豊かな暮らし

 日曜日の朝、今日は暖かい太陽が部屋に差し込む。遅めの朝ごはんを終えて、久しぶりにひとり穏やかな時間を過ごしていて、豊かさとは何だろうとふと考えていた。

半年ほど前から、彼は湘南の小さなアパートに住み始めた。大家さんは、白髪で綺麗な80才過ぎのおばあさま。

彼の引越したその日には、生活最低限の洗剤やトイレットペーパーなどの日用品、時にはバナナやコンビニのコーンマヨパンをいただき、秋になってもず

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わたしなりのセルフラブ

わたしなりのセルフラブ

朝起きてからのスキンケアや夜のストレッチ、普段鏡をじっくり見ない私でさえ自分と向き合う時間が長い今日この頃。

私なりに発見したことがある。

輪廻転生の考え方として、身体は魂の入れ物、という考え方にはわけも考えず共感する方だったけど、もし本当にそうだとしたらどうだろう?と珍しく意識を継続させて過ごす日々が続いていた。

日常の中で何かを取る、持つ、置くといったルーティン化していた当たり前の動作ま

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季節の変化に乗っかって

季節の変化に乗っかって

もう年末やクリスマスの予定を立てる時期かと思えば、あっという間に移住して半年が過ぎていた。

田んぼでは脱穀が終わり、もうすぐ新米。
近所の人からお裾分けでもらう野菜が、
秋から冬野菜へと変化している。

季節ごとに忙しいから、
むしろ自然の中で生きているのを実感する。
その毎日が心地いい。

朝と夜は冷え込み、
昼は太陽の暖かさに喜ぶ。

地の変化があるのを感じるから、
心のリズムがあるのはあた

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物体の輪郭

物体の輪郭

いつもの仕事からの帰り道。
自転車を走らせながら、風を浴びる。
今日も終わらなかったなと…せめて今日やらなきゃいけない分だけでも無理やり片付けたことにして、それでも残業はしっかりして家に向かう。

責任感が強いといわれるけど、
それだから私はどうしても忙しくなるのかな。
心を亡くすと書いて、忙しいと読む。

心を亡くす、だなんて、一番いやだ。

世の中の人はどうしてるんだろう。
せめて、街灯のない

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空

実は毎日違う日を過ごしながらも、何度も同じ思考が繰り返されてる。
そうらしいし、そうかもしれないとも思う。

一度空を見上げて、立ち止まってみるといい。
空の色、雲の動き、もしかしたらうっすらと月が浮かんでいるのを見つけられるかもしれない。
きれい、明るい、気持ちいい、何も感じないでも、なんでもいい。その感情に。その感情に、もう一秒寄り添ってあげたらいいと思う。

進まなくてもいいけれど、自分のこ

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鴨川の朝

鴨川の朝

朝、鴨川沿いを、たくさんの人が歩いてる。皆それぞれの時間を気持ち良さそうに過ごしていた。犬と散歩してる人、リモート前にとランニングしてるお姉さん、大学生らしき若いカップル。

星野道夫さんが、原野にポツンと浮かぶ家の灯、大都会を埋め尽くす夜景、を見たときの感覚の表現を思い出す。

〝儚い〟にも近いけど、もう少し温度が高く、ぬくもりのあるように感じる。

その人々の横を、なぞるように流れていく小さな

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