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20241012「朝が来る前に」

朝が来る前に
よく眠っておこう
遮られた夜を越え
昨日のわたしを追い越して行こう
はて昨日のことは憶えてないとしても
きっとどこかで憶えてるのなら
必要な時にそれらは出現する
そう思っておけば
あらかた大丈夫
そんな気分で居たら
薄ら明るくなって行く
その空を見上げ
ゆっくりと
わたしを目覚めさせておこう
静かな朝だから
皆が未だ眠っている時だから
せめてわたしは起きておこう

どれもが嗄れ
その給水を得られるとは限らない
一滴を集め
そのわたしのどこかへ貯水させる
日々を過ごし
十分に貯まったなら
それらを小出しにして
誰彼に分けておこう
引き取れないかもしれない
誰も不必要と言うかもしれない
足りないものは既にそこに在るなら
その形容を探し
ぴったり来るそれらを
充てがっておこう
さよならの訓練
邪な楽浪
身体の放浪へ

明けたくらいに
雲が靡き
風の透明さを抱え
再び深呼吸している
よくあることだが
それらを気づけないくらいに
もう今日を始めている
昨日のようにはいかないけれど
のっそり進み
その反動で更に超えることもあるだろう
適当なまやかしかもしれない
けれどその影を投影した
わたしたちの問いを抱えたまま
時間が既に過ぎているだろう
薄らと明るくなる頃には
誰彼も目覚め
様々な物語を紡いでいる

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snufkinsmile
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