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ナースさとみ☆『私流』体験談(在宅編)

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私は、在宅医療に携わり人生観が変わりました。 様々な出逢いもあれば別れもあり、またリアルな人生のドラマがあります。 また、日常生活で何気なくやっていることが当たり前じゃなく非必然…
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「いのち」ってなぁ〜に?

「いのち」ってなぁ〜に?

みなさま、こんにちは☺️

寒くて乾燥する日が続いてますが…😖🍃
いかがお過ごしでょうか?

かなり久しぶりの投稿です。
(長くなりますが…😅)

突然ですが…
3歳のお子さまから
「いのち」ってなぁ~に?って質問された時
どのように答えますか?

先日、仕事中の訪問宅で3歳のお子さまと
なにげない会話をしている中での質問でした。

「ねぇねぇ、いのちってなぁ〜に?」って…

突然の質問で

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絡まったひも

絡まったひも

こんにちは。
かなり、久しぶりの投稿です。
今日は、
訪問中の利用者さまとの会話からの出来事です。

いつもは、
あまり話されない口数の少ない方との
会話です。
この日ばかりは、昔の彼女のことや
辛かった事など沢山話してくださいました。
そして、
「なんだか…苦しかったけど
   話してスッキリしました。
   実は…この後、死のうと思っていたんです。
    ほらっ、あそこにあるでしょ」

私「

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お手製のアイデアグッズ

お手製のアイデアグッズ

こんばんは。さとみです。
在宅医療現場では、介護グッズや便利グッズなどお手製のアイデアグッズがたくさんあります。

今日は、そのアイデアグッズのお話です。

先日、訪問させて頂いたお宅は、お母さま、娘さんの2人暮らし。
以前は、ご家族5人暮しで過ごされていましたが、数十年前に、ご主人や娘さんのご兄妹2人は、永眠されたそうです。

お2人とも難病を患っていまして、
ほとんど寝たきり状態で、トイレは杖

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かぎりあるいのち

かぎりあるいのち

やっと逢えたね。

もう、あれから何年たったのかな?

いつも会う時は、可愛らしい笑顔で
出迎えてくれたね。

その可愛らしい笑顔で一緒に遊んだり、
歌ったり…
楽しかった思い出は、
私のこころに残っているよ。

あなたが産声をあげ
この世に生まれて来た時
きっと大声で泣いて、まわりは喜びに包まれ
笑顔になったことでしょう。

そして、
いろいろな出逢いを重ねて
いつも笑顔で遊んだり、歌ったり

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毎日がスペシャルな日

毎日がスペシャルな日

こんばんは。

今日の訪問の方の一言!! 

「「当たり前の毎日」「いつも通りのこと」に、
少しだけ意識を向けてみると、

そこには、たくさんのギフトが眠っていますよね。

どれだけの愛に包まれているのか、
それが分かるだけでも、毎日がスペシャルな日になります。

日々の感動を、大切に、感謝!!」

この利用者さま、ゴミ回収の方へ

毎回、ゴミ袋にお礼の手紙を書いて貼って

いるんです。

全ての

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伴走者がいると。。。

伴走者がいると。。。

こんばんは。

先日、ある利用者さま宅を訪問中での会話です。

2019年にがんを発病された30代女性。
病状の変化に、精神面の辛さが増して
涙ながらにご相談されました。

 
「まさか…どうして?」
 
「なんで?定期的に受診していたのに…この時期に再発って、悲しすぎるし
くやしすぎる・・」

「頭が真っ白で心がついていかない」

「どうしたらいいの?」
 
 
このような思いで、再発への不安と

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GW中の訪問の入浴介助

GW中の訪問の入浴介助

お独り暮らし、義足でがんを患い肺転移が
ある方の入浴介助での出来事。
その方は、お独りで外出することが出来ず
もちろん、お独りでお風呂も入れず
週三回の訪問看護が入る中、ニ回が入浴介助の日。
お風呂好きな方なので、週二回のお風呂は
とても楽しみにされています。
そして今日が、週二回のお風呂の日。
訪問前に、所長から「端午の節句に訪問ができないから菖蒲湯に入ってもらって!!」とメールが届きました。

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世界の色がなくなる瞬間

世界の色がなくなる瞬間

世界に色がなくなる瞬間を
経験した事がありますか??

以前、訪問先で
私が携わる前に、お子さまを亡くされ
こころを閉ざされた方との会話の一部です。

その瞬間を
ゆっくりと語ってくださいました。
目尻からじわじわと
涙が流れ
泣きながら笑顔で

「あの日は
色がなかったのよね。

違う世界だった
これは夢だ
もう、この子に会えなくなるという日が
来るなんて信じられなかった。

今は、こうやって話

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そばにいたい。。

そばにいたい。。

私は、乳がんの方や女性特有の疾患に罹患されている方も多く伴走させて頂きました。

今回は、
乳がん末期の奥さまとご主人の2人暮らし。
奥さまの訪問に2年ほど携わせて頂いたお話しです。
(乳がんにもいろんなステージがあります。
今回は、その一部のパターンのお話しです)

この方は、数年前に胸に変化があったことに気づきましたが、ご主人やご両親に長年内緒にして病院にも行けずそのままにされていたそうです。

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最後のギフト

最後のギフト

私は、多くの終末期の方を伴走させて頂きました。
今回は、とある高齢者ご夫婦のお話をさせて頂きます。
奥さまが肺がん末期、ご主人はとてもインテリな方で、奥さまの訪問に2年ほど携わらせて頂きました。
その方の訪問は、午前中の訪問で、いつも朝食メニューがテーブルの上に準備されていました。
毎回、ご主人が準備され、すり下ろし大根にしらす、一口サイズの豆腐、納豆、味噌汁、煮物、ヤクルトと食べやすく小鉢に入っ

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ふたつの手

ふたつの手

今日は、ある方の入浴介助中での会話です。

ある方から
「今のたわいもない日常生活、普通に食事することや水が飲めて、皆さんが手伝って下さり大好きなお風呂も入れるし、今が本当に1番幸せです。 
誰にも言ったことないですが。。。
私、16年前に団地の5階から飛び降りたことがあるですよ。
一度、死にかけたんです。
あの時は、こころも全てに痛みがあって
本当に辛かったです。
ご飯も食べれないし、水もろくに

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大切なこと。。。

大切なこと。。。

「最幸な人生まるごと看まもる微笑みナース」ことナースさとみです。

訪問看護師は、限られた時間内でご本人も踏まえそのご家族に、個々に寄り添いサポートさせて頂きます。しかし、訪問できる時間は1日24時間ある中、限られた僅かな時間です。それ以外は、殆どご家族内での介護サポート。本当に介護されているご家族の方には頭が下がります。

今日は、とあるご自宅を訪問した際の体験談です。

ご利用者さまは、長年の

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初めての担当

初めての担当

『最幸な人生まるごと看まもる微笑みナース』ことナースさとみです。
今日は、在宅での体験談です。

私が訪問看護師になって初めて担当させて頂いたご利用者さま、後期高齢者の女性。そして、この時代とても珍しい3世帯でとても暖かく仲睦まじいご家族。

初めて訪問させて頂いた日、かなりの緊張、いろんな不安もある中での訪問。そんな状態を察してか、ご家族の皆さんがとても気さくな感じで受け入れてくださいました。

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