「渡したい本がある 君のために」 清水克衛
「本は自分に自信をつけるために読むもの。自分流のやり方、自分流の登り方を見つけるために読むものですよ。」
「渡したい本がある 君のために」 清水克衛
「本」を売るための「本屋」は数あれど、こんな形で本のすすめ方をする本屋はこの「読書のすすめ」だけかもしれません。
その本屋・清水克衛さん店主の「読書のすすめ」(お店の名前)
かつて「エチカの鏡」というテレビ番組で「本のソムリエ」として出演されていた清水克衛さん。
とにかく、お店の本の紹介POPがスゴイんです。
「バカ売れPOPが面白いほど書ける本」でもご紹介させていただきました
申し訳ございません。この本は女性の方にはお売りできませんのでご了承ください。 店主
なんて書かれていたら、読みたくなりませんか?
この本にも、写真入りで手書きPOPが載っていました。
読まない方がいいと言われると、「人生が変わらなかった」としても読んでみたくなりますよね。
それ以外でも、清水さんの本に対するアプローチは独特です。
「成幸」という言葉を、清水さんはこの本の中でよく使っています。
成幸=幸せになるための読書法。
清水さんは、「ながら読み」や「合わせ読み」ということをよくするそうです。その読み方の特色をこう語っています。
世の中には「正義」と「悪」、要は「いい」か「悪い」か。とくに最近はどちらかを二者択一で選ぼうとする風潮があるように思います。
しかし
「禅」の教えでは、その間のグレーゾーンに「真の答え」があるというのです。
いかに3つ目の知恵を身につけることができるかで、幸せ=「成幸」するかどうかに別れるのだと。
そのための知恵をつけるのが、合わせ読み。
セットで本を読むことにより、「本質」を見極める力がつくというのです。
この本では、この順番で本を読んでほしいとか、3~4冊の本をセットで紹介したりしています。
これは、本をたくさん読んで本質を常に追求してきたからこそできる、清水さんのお客様に対する最高のサービスなんですね。
なかなか、こんな本のすすめ方はできないです。
本との出会いを続けている清水さんは、「この世に成功していない人はいない」と語っています。
もし成功していないと感じるなら、足りないものが1つだけあるそうです。
それは
自信
なんですって。
そうやって、自信を持ち、楽しそうなあなたのもとには、天から贈り物がやってくるそうです。「ひらめき」という贈り物が。
清水克衛さんの「読書の哲学」をわかりやすく、ユーモアたっぷりに語った「渡したい本がある きみのために。」
視野が広がる読書の方法がよくわかり、よりいっそう本を読むことが楽しくなる本でした。
【出典】
「渡したい本がある君のために」 清水克衛 ゴマブックス