てるもともんきち

ミレニアムベイビーです。エッセイや自由律俳句を書くのが好きです。カレーを弾いたり、ギターを食べたりするのも好きです。

てるもともんきち

ミレニアムベイビーです。エッセイや自由律俳句を書くのが好きです。カレーを弾いたり、ギターを食べたりするのも好きです。

マガジン

  • 自分律俳句シリーズ「うきだま」

    自分のリズムで生きていこうということで、生きている内に頭に浮かんだことを俳句にして載せています。

  • その日の天使

    どんな一日にもどこかに隠れている天使を紹介します。

  • ときど記

    日記を毎日つけられない野郎なので、書きたい時に書くことにしました。

  • エッセイ寄稿集 第一集【好き嫌い】

    僕のnote仲間の友人たちに、「好き嫌い」というテーマで自由にエッセイを書いてもらいました。エッセイ好きから、普段エッセイを書かない人まで。個性豊かな作品をぜひ読んでみて下さい。

最近の記事

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コーヒー前線

 僕は喫茶店でバイトをしている。常連さんが多く、彼らは店に入ると店員の案内を待たずして自分で席に座り、「〇〇お願いします」と注文する。僕も一応メニューを持っていくのだが、たいていはメニューを見ずに決まったものを注文する。それはもう、作業化された予定調和のやり取りだ。忙しい時なんかは、つい食い気味で「コーヒーですね」と言いたくなる。常連さんのほうも慣れ切って、無意識に注文を発しているような感覚である。しかしこのやりとりにも時に変化が訪れる。  常連さんの注文はだいたいアイスコ

    • しっぱつしゅんこう!

      私は入れ違い言葉に弱い。 入れ違い言葉とは、「あつがなつい」のようにテレコになった言葉だ。歩いている時、ものすごく暇な時、ボーッとしてる時など、ほとんど無意識に入れ違い言葉を作り始めてしまうのだが、良い入れ違い言葉が思い浮かぶと、反射的に鼻息をシュポシュポさせて笑ってしまう。20秒くらい蒸気機関車になり、笑いが走り出したら止まらない。線路は続くよ、どこまでも状態である。きかんしゃテルモトが駆け抜けた、入れ違い言葉ベスト3を紹介しよう。 【入れ違い言葉 ベスト3】 阿部寛→ひ

      • ダンスフロア古時計

        童謡の『大きな古時計』を聴くと少し寂しい気持ちになる。 でもその歌詞は、はたから見た景色なので、古時計とおじいさんの2人の世界が、実際にどのようなものだったかは計り知れない。 おじいさんと一緒にチクタクチクタク♪ も実は、チクタクに合わせておしりを振って踊っているような場面かもしれないのだ。 おじいさんと一緒にチクタクチクタク♪ おばあさんも一緒にチクタクチクタク♪ みんなで一緒にチクタクチクタク♪ 『おおきなかぶ』みたいに、いろんな人や動物が、おじいさんの家にゾロゾロ

        • さむはふゆい。

          バイトからの帰り道。自転車で風を受け、オールバックの凛々しい私が通ります。 やっと寒い。今日は秋服が着られたな。 7月みたいな格好の私が通ります。 今年の冬は遅すぎる。みんな、もう何を着たらいいのかわからなくて、シャツ一枚の人も、ダウンジャケットの人も、タンクトップの海外旅行客もいる。ハイセンスな服屋のマネキンも、やべ、季節感まちがえた、と硬直している。 信号待ちをしていたら、コートの女性が向こうから歩いてくる。かなりご機嫌な様子で、大きめの声量で歌っている。 くも

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        • 自分律俳句シリーズ「うきだま」
          20本
        • その日の天使
          3本
        • ときど記
          2本
        • エッセイ寄稿集 第一集【好き嫌い】
          6本

        記事

          小骨が喉に引っかかったら

          「あの子の名前なんやっけ。」 私はカレー店でバイトをしている。3年間勤めたがあと数ヶ月で卒業だ。その日は開店準備を進める中、店長のコジマさんと社員のキビさんが、かつていたバイトの記憶を蘇らせようとしていた。 「ほら、タリーズと掛け持ちしてて、目がクリクリの女の子。よく差し入れでパンを持ってきてくれた。そんで、すぐ辞めちゃった。」 コジマさんが、同一人物かも怪しい断片的な情報で、元バイトを復元していく。 「え、全然わかんないです。」 とクールなキビさんが一蹴すると 「お

          小骨が喉に引っかかったら

          We Are Visitors!

           観光地に名物はつきものである。しかし、ときにあまりにも強引すぎる名物が散見されるので、要注意だ。商業的な意図が見え隠れし、どう頑張って解釈しても土地の名産や、歴史の由来といったものにたどり着けない、言ってしまえば、日本中どこででも売れるものである。伝統的な「エセ名物」に木刀が挙げられる。修学旅行生がオカンを困らせる事案が数多く報告されている。修学旅行前には、おやつの議論よりも、「エセ名物」に騙されないための授業を設けて欲しい。  高校時代、修学旅行で行った台湾でも、私の友

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑳

          自分のリズムで生きていこうということで、生きている内に頭に浮かんだことを俳句にして載せています。 ・既にゴミと化している乱雑なチラシ ・前の人のかかとを踏んでしまったから謝りたい ・観賞用のパスタをいつか茹でてあげたい ・あのおじさんは朝もあそこに座っていた ・昼間のカフェインが暴れている

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑳

          吊り革の恋人(24年某日)

          満員電車が好きな人なんていない。朝のまだ眠いなか、もしくは疲れ切った家路で、見ず知らずの人とほとんど密着して、狭い車内で揺さぶられる。汗だくのおっさんに挟まれる。ビネガー味のシャカシャカチキンになった気分だ。 私は吊り革に体重を預けて、車内の揺れと、揺れるおっさんの動きを予測しながら自分のパーソナルスペースを確保したい。だから、私は混雑する電車に乗ると、何よりも吊り革の確保を優先する。 今日、同じように吊り革を持とうとすると、おっさんと同じタイミングで、同じ吊り革に手を伸

          吊り革の恋人(24年某日)

          他学部の学生(24/10/15)

           私は一年休学していたので、同級生はみんな卒業して働いている。大学にはもう知り合いは誰もいない。近所に住んでいた友達も出て行ってしまった。 だから大学を歩くと、パーティ後の片付けのときのような切ない気持ちになるときがある。そして、大勢の見ず知らずの学生たちの喧騒がさらにそれを引き立てる。授業や図書館なんかは平気だが、学食なんかは、寂しくないというと嘘になる。 そんな中、私は今学期、他学部の授業を履修している。この授業では、400人は入る教室が満席になる。ガヤガヤとした教室

          他学部の学生(24/10/15)

          寝不足のひまわり(24/10/14)

          どんな一日にもどこかに隠れている天使を紹介しています。 寝不足のひまわり(24/10/14) よく通るゲーセンに長い間残っている「クレヨンしんちゃん」のひまわり。ゲーセンに一日中いたら、寝られるわけないよね。おやすみなさい、また明日。

          寝不足のひまわり(24/10/14)

          そのとき、私はオレオを剥がすだろうか

           皆さんはオレオをどうやって食べるだろうか。2枚のココアビスケットを分解して、片方についたバニラクリームをもう片方のビスケットですくって食べやしないだろうか。私はオレオを手にすると分解したくてたまらなくなる。しかし幼い頃 「行儀悪いから外でそうやって食べたらダメ。」 と母親に教わった。だから私は家にいる時だけそうして食べてきた。友達の家でオレオが出されても分解するのを我慢してきた。そのはずなのに、、。 少し前、テレビCMで女優が 「スクープ♪」 と言いながらオレオを

          そのとき、私はオレオを剥がすだろうか

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑲

          自分のリズムで生きていこうということで、生きている内に頭に浮かんだことを俳句にして載せていきます。 ・高級車が路駐するな ・クレヨンにある色で言ってください ・昼間の信号消えてないか ・このフロアは直通エレベーターに軽視されている ・お世辞を真に受ける時間を少し下さい

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑲

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑱

          自分のリズムで生きていこうということで、生きている内に頭に浮かんだことを俳句にして載せていきます。 ・自分でも何言ってるかわからない ・先生がタバコ吸ってるのを見て動揺した小3 ・未だにわからぬ三面鏡 ・あわてんぼうの年越し蕎麦 ・全員の年齢を足す必要はあるのか

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑱

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑰

          自分のリズムで生きていこうということで、生きている内に頭に浮かんだことを俳句にして載せていきます。 ・ありがとうで片付いた話 ・小さなことからでも できている西川きよしはえぐい ・人の話を奪うんじゃないよ ・腹が減ってはうんこさえできぬ ・微々たることからコツコツと

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑰

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑯

          自分のリズムで生きていこうということで、生きている内に頭に浮かんだことを俳句にして載せていきます。 ・今年の抱負何にしたっけなと2月 ・自転車横断帯を渡る歩行者もなかなか危険やろ ・憧れるのをやめる以前に、いじけてまうぞ私は ・自己完結最速記録更新 ・そんなんで笑うな

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑯

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑮

          自分のリズムで生きていこうということで、生きている内に頭に浮かんだことを俳句にして載せていきます。 ・わざとじゃないねんエルボーしてごめん ・向こうがすねていることにする ・自打球にひとり騒ぐバッター ・おズボンと言った店員を二度見してしまった ・立ち会いの静けさ まわしの上のたゆみ

          自分律俳句シリーズ「うきだま」⑮