2018年10月の記事一覧
書くという行為について
言葉に力なんて宿ってない。期待もしていない。
迷いがなかったことは、一度もない。
高校生の時、小論文の授業で自分の過去を振り返ることがあった。今まで世間についてきた嘘がバレていくようで嫌だった。つらいし、痛いし、みっともない。文章を書くとはそういうことだ。
じゃあ、なぜ私は書くのだろう?
少し前まで「誰かのために」とか「救いになれば」と思っていた。
文字に力なんてないと思いながら
ぜんぶバレている、という前提で。
こういうの、おれも書きたいなあ。
おもしろい本を手にすると、半分も読み終わらない前にそう思ってしまう。「そうそう、こういうのが書いてみたかったんだよ」と思ったり、「こういう書きかたもあるんだよな。これは一度もやったことないな」と思ったり。とくにノンフィクション系の翻訳書を読んでいると、そのスタイルの違いからそう感じることが多い。
このとき大切なのは、感覚的な「こういうの」の正体を、きちんと言語