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ポップカルチャーは裏切らない

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”好きなものを好きだと言う"を基本姿勢に、ライブレポート、ディスクレビュー、感想文、コラムなどを書いている、本noteのメインマガジン。
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#日記

これが若者のすべて/フジファブリック × ASIAN KUNG-FU GENERATION × くるり「ノンフィクション」(2024.11.10)

これが若者のすべて/フジファブリック × ASIAN KUNG-FU GENERATION × くるり「ノンフィクション」(2024.11.10)

フジファブリックのメジャーデビュー20周年を祝うイベントシリーズ、そのラストを目撃するべく大阪城ホールに足を運んだ。「ノンフィクション」と名付けられたこの3マンライブに集ったのはASIAN KUNG-FU GENERATION、くるりという豪華なラインナップ。2組はそのキャリアにおいてフジファブリックと大きく関わっている。

フジファブリックは2010年のフジ富士フジQから2011年『STAR』の

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2024年上半期ベスト映画 トップ10

2024年上半期ベスト映画 トップ10

映画館に見に行く本数は減ってしまったけれども、配信などで食らいつくことができたと思う。結論をすぐ出さない、"揺らぎ"のある映画たちを10本。

10位 アメリカン・フィクション

本年のアカデミー賞作品賞ノミネート作。海外の作品を見始めたのはここ数年だけど、“真っ当”なものとして見てきた傑作にもこのコメディが刺そうしている目線があるのでは?と思わせるような毒と説得力があった。戯画化された正しげな配

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円環的時間を生きる〜2024.03.09 Base Ball Bear『天使だったじゃないか』ツアー@福岡DRUM Be-1

円環的時間を生きる〜2024.03.09 Base Ball Bear『天使だったじゃないか』ツアー@福岡DRUM Be-1

もう3ヶ月も前のことだが、今こそBase Ball Bear『天使だったじゃないかツアー』の福岡公演を振り返ってみようと思う。基本的にはいかに早く出すかを考えてきたライブレポートであるが、思考を熟成することでより深まった部分もあるし、今回の新作『天使だったじゃないか』の意義を考えることに繋がるような気がしたからだ。

ティーンネイジ・ファンクラブが流れ続ける開場SEが終わり、ライブは幕を開ける。1

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そのリズムに転がされ【遅日記】

そのリズムに転がされ【遅日記】

3-4時間おきにミルクを作り、我が子に飲んでもらうというルーティーンが日常に加わって幾ヶ月か経つ。3月から育児休暇を取ってからはさらにそのリズムと併走して生きている。ミルクを与え、眠りこけることもあれば、泣いてオムツを変えることもある。吐き戻したり、しゃっくりで落ち着かなかったり。様々なパターンがある。

我が子が穏やかなタイミングを見てあれこれと用事を済ませたり、穏やかじゃない時も断腸の思いで用

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のっぴきならない【遅日記】

のっぴきならない【遅日記】

妻が産院から退院し、2日間手伝ってくれた義母が帰り、さあいよいよ私と妻と赤子の3人暮らしだ!と意気込んだその夜。のっぴきならない事情でワンオペになってしまった。妻が妊娠に伴う別件で入院になってしまったのである。突如として訪れた私と子のサシの時間だ。

なんせ妻がどういった状態なのかもしれぬまま夜が深まっていく。そちらの不安がまず大きすぎる。無音で過ごすのも落ち着かないのでその時放送されていた「IP

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2023年ベスト映画 トップ10

2023年ベスト映画 トップ10

劇場公開から配信までの間隔がどんどん狭まって、年末には9月公開くらいの映画ならば(特にU-NEXT)配信で観れちゃうようにはなってるのだけどこうして振り返ると劇場鑑賞のインパクトはやっぱ強い。来年は恐らくここまで映画館には行けなくなるはずなので、このトップ10を大事に噛み締めます。

10位 正欲

欲望が共有されない寄る辺なさ、欲望を共有することで生まれる信頼、という点でとても根源的な問いにまつ

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マカロニえんぴつの”ずらし方"/2023.11.05『マカロックツアー vol.16』@マリンメッセ福岡

マカロニえんぴつの”ずらし方"/2023.11.05『マカロックツアー vol.16』@マリンメッセ福岡

両日ともにソールドアウトという大記録となった初アリーナツアー福岡公演の2日目。Queblickやvoodoo loungeで観たバンドをマリンメッセで観るのは初めてのこと。この5年のブレイクに伴って興味が薄れるどころか、今年のアルバムで最高値を叩き出してくれた稀有なバンドの大舞台である。

ところでこのツアーには正式タイトルがある。「マカロックツアーvol.16 ~マカロニちゃん、じつはとってもシ

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その先の青さに/9.29 ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour2023『サーフ ブンガク カマクラ』@ Zepp Fukuoka(ゲスト:THEティバ)

その先の青さに/9.29 ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour2023『サーフ ブンガク カマクラ』@ Zepp Fukuoka(ゲスト:THEティバ)

こんな日がやってくるなんて思わなかった。今年、15年ぶりに再録された名盤『サーフ ブンガク カマクラ』、それを引っ提げてのツアーである。2009年に当時の全曲を披露したツアーはあったが当時は高校受験で行けなかった。もうほぼサーフの曲を聴くチャンスは無いと思われたが、生きてるといいことはあるものだ。

福岡公演のフロントアクトはTHEティバ。素晴らしいガレージロックを聴かせてくれた。音源はへろっとし

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サイケデリアに埋没する/草間彌生美術館

サイケデリアに埋没する/草間彌生美術館

先日、東京を訪れた際に新宿にある草間彌生美術館に初めて行った。住宅街付近にぽつんと立つ細長い建物。平日の昼間だったからか、観客の大半が恐らく海外からの観光客。あまりないシチュエーションでの鑑賞だった。

有名な大きな南瓜のオブジェなど巨大な作品はいくつか観たことはあったが、ここまで多くの草間彌生作品を一挙に観る機会はなかった。巨大な絵画作品、紐状の物体と箱によって構成された作品など、どれも圧巻。そ

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『ワールド・クラスルーム』で実存の欠片を知る

『ワールド・クラスルーム』で実存の欠片を知る

六本木ヒルズの森美術館で開催されている美術展「ワールド・クラスルーム」に行った。収蔵作品を「国語」、「社会」、「哲学」、「算数」、「理科」、「音楽」、「体育」、「総合」のセクションに分けるという切り口で、導入部の明快さとそこからの飛躍を楽しめる豊かな展覧会だった。その中から、いくつか気に入った作品を受け取ったものを書き残しておきたい。

「社会」より。アイ・ウェイウェイの「漢時代の壺を落とす」。コ

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2023年上半期ベスト映画 10

2023年上半期ベスト映画 10

10位 フレーミングホット!チートス物語

あまり観ない伝記モノだが知られたお菓子という題材に釣られて観たらとても面白かった。自分はこのぐらいのモン、と社会や時代に思わされてしまう境遇においても、ユーモアとアイデアの輝きはきっとずっとそこにあることを実直に描いていた。こういうニッチなヒストリードラマ、もっと観たい。

9位 フェイブルマンズ

スピルバーグの巨匠への道筋をなぞる映画だと思いきやその

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二つの「ブラックアウト」〜3.5 Cody・Lee(李) × ASIAN KUNG-FU GENERATION 『HIGH FIVE 2023』@ Zepp Nagoya

二つの「ブラックアウト」〜3.5 Cody・Lee(李) × ASIAN KUNG-FU GENERATION 『HIGH FIVE 2023』@ Zepp Nagoya

昨年末にCody・Lee(李)とアジカンの対バンが発表され、その時はその組み合わせをかなり意外に思った。李の高橋響(Vo/Gt)のコメントにあった、高校1年生の時に作った「ブラックアウト」を真似て作った曲を作ったというのもなかなか想像できない。李といえばどちらかといえば、フジファブリックやandymoriを影響源とし、映画やお笑いなどカルチャー愛に溢れた青春性を強みとしているバンドだと思っているの

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男の子は泣く〜2023.02.10おとぎ話 × 忘れらんねえよ『RINNE』 @名古屋CLUB QUATTRO

男の子は泣く〜2023.02.10おとぎ話 × 忘れらんねえよ『RINNE』 @名古屋CLUB QUATTRO

男らしさとロックバンド現在放送中のドラマ「今夜すきやきだよ」。2月3日放送の第5話で描かれたのは”男らしさ"についてだった。仕事の悩みをうまく吐き出すことができず自分だけで背負い込むことを美徳だと思う主人公の友人の心をそっと解していくような回で、かなりじんときた。こういうドラマが届いて欲しい人を今まで精神科診察の現場で沢山見ているな、と思う。刷り込まれたこうあるべきだという責任感は周囲も自分も気づ

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圧縮された永遠~『大竹伸朗展』@東京国立近代美術館

圧縮された永遠~『大竹伸朗展』@東京国立近代美術館

東京国立近代美術館で開催中の『大竹伸朗展』で観ることができるこのアート作品。「モンシェリー:スクラップ小屋としての自画像」と名づけられている。廃材をはじめ、チラシやポスターなど様々な既製品を集めて作られた建物だが、これが自画像なのだという。少なくともよく知られた有名な”自画像“とはかなり違うように思う。なぜならどう見ても建物だからだ。

心動かされたものを意識的に好きなだけコレクトしたようにも見え

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