ヤグチサトコ

ライター/ペーパーアドバイザー(紙のご相談にのります)。 紙の専門商社に約8年勤務後、インハウスのWebディレクターに転職、その後ライターに。 このnoteでは紙についてあれこれ綴ります。好きな紙はアラベール。趣味はカメラと美術館めぐり。

ヤグチサトコ

ライター/ペーパーアドバイザー(紙のご相談にのります)。 紙の専門商社に約8年勤務後、インハウスのWebディレクターに転職、その後ライターに。 このnoteでは紙についてあれこれ綴ります。好きな紙はアラベール。趣味はカメラと美術館めぐり。

マガジン

  • イベントのお知らせとレポート

    主催、もしくはご依頼を受けて参加したイベントのお知らせとレポートです。

  • 紙と活版印刷の話

    活版印刷に関連した記事です。

最近の記事

食べられないお米で紙を作った人がいると聞いて会ってきた

突然ですが、食べられないお米で作られた紙があるのをご存じでしょうか? その紙の名は、kome-kami(コメカミ)。 今年2024年の3月には、姉妹品のkome-kami浮世絵ホワイトが発売されました。 え?紙ってお米で作れるの?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、厳密にいうとお米だけでは作れません。 原料の木材パルプにお米を混ぜ込んで作られています。(こういった木材パルプ以外の素材を混ぜ込んだ紙のことを、混抄紙(こんしょうし)といいます) このkome-kam

    • 結局、グレーの紙が好きなんだ。

      ぎゃーーーー!気が付けばもう9月! note再開します、なんて記事を書いておいて、4ヵ月も放置している奴は誰だ!!!! ……なんかいつの間にか時間が経っていました……。すみません。 でも、このまま更新しないのはやっぱり違うと思うので、気を取り直して…… グレーって万能な色じゃないですか?(唐突) 何にでも合うし、グレーのカーディガンやパーカーは便利すぎてしょっちゅう着てしまいます。 ファッションもそうですが、その万能具合は紙にもいえると思うんです。 いや、万能はちょっ

      • 再:紙についてのnote、始めます。

        こんにちは。ライター・ペーパーアドバイザーのヤグチサトコです。 一昨年10月に出産し、約1年半ほど育児中心の生活を送っておりましたが、この4月から息子が保育園に行くことになり、本格的に仕事を再開しました! まずは最近、書いたお仕事が公開になりましたので、紹介させてください。 社会的困難女性を支援するためのプラットフォーム・KYOTO SCOPEさんのオフラインイベント「おてらでトーク」のレポート記事です。 おてらでトークとは、京都エリアを中心に医療や支援の現場で活動さ

        • 紙の個性派!エンボス紙の魅力

          昨年の話ですが、紙屋さん時代の後輩が、とあるものを買ってきてくれました。 それが、こちら。 可愛くないですか!? カモ井加工紙(mt)×竹尾コラボのマステです。 通常、mtのマステには和紙が使われていますが、こちらの商品は竹尾のT-EOSシリーズというエンボス紙で作られています。写真左から、NTストライプGA、タッセルGA、ギンガムGAという紙です。 エンボス紙とは、模様のついた金属ロールで圧をかけ、表面に凸凹の柄をつけた紙のこと。 柄によって雰囲気が変わるところが魅力の

        マガジン

        • イベントのお知らせとレポート
          4本
        • 紙と活版印刷の話
          6本

        記事

          子どもの写真をプリントして、銀塩と印刷を比べてみた

          ついついスマホで子どもの写真を撮りまくってしまう今日この頃。ついに先日、iCloudさんに「もう容量残ってませんけど」と怒られてしまいました。 整理しようと大量に保存されている我が子を眺めながら、せっかくなので久しぶりにプリントしようと思い立ちました。 彼が大人になったときに見返せるように、モノとして残しておきたくなったのです。 それにデータだけだと、何かの拍子にぶっ飛んだり、クラウドがサービス停止して消えちゃう可能性も否定できないな~と思ったりして。 というわけで、何年

          子どもの写真をプリントして、銀塩と印刷を比べてみた

          朝ドラ「らんまん」に登場!石版印刷の世界

          近頃の密かな楽しみ、それは朝ドラ「らんまん」を見ること。 元々は、天使すぎる子役時代からその成長を見続け、「SPEC」ニノマエで心を掴まれた天才・神木隆之介(枕詞長すぎですがどうしても言いたかった)の演技を楽しみに見始めたのですが、ストーリーも大変面白い! 特にここ最近は、個人的に大興奮の内容が続いています。 なぜなら、石版印刷が登場したから〜!! 神木くん演じる槙野万太郎が植物学の雑誌を刷るために、当時最先端の印刷技術だった石版印刷を学ぶという流れで、石版印刷工場のシ

          朝ドラ「らんまん」に登場!石版印刷の世界

          子どもが産まれて、紙の世界も広がった。

          ご無沙汰しています。 久しぶりの更新になってしまいました。 それにはわけがありまして。 え〜、実は、出産してました。 昨秋の話なんですが、予定日より4ヶ月も早く出産となり、かなり小さく産まれた息子はしばらく退院できず…。 以前、主催メンバーの1人だったのに当日参加できなかったイベントの話を書きましたが、 これは産後すぐだったからなのです…汗 その後、息子は3,600gまで成長し、3月初めに退院となりました。(本当に病院の先生方・看護師さんたちのご尽力のおかげです…!)

          子どもが産まれて、紙の世界も広がった。

          紙以外に好きなもの-私のラジオ遍歴-

          最近、紙以外に何が好きなのかなあ、なんて考えていて、ふと思い浮かんだのがラジオでした。 ラジオって言ってしまうとちょっと大きく出すぎていて、正確にはFMラジオが好きなんです。しかも年代によって聴く番組(局)が変わってはいますが、大体1時代につき1番組(局)しか聴かないので、ラジオ好きというにはおこがましい感じがします。 とはいえ、好きという感情に間違いはない、はず。 なんとなく今までのラジオ遍歴を備忘録的に書きたくなったので、衝動のまま筆を進めてみます。(DJの名前は敬称

          紙以外に好きなもの-私のラジオ遍歴-

          色紙(いろがみ)の魅力と使い方をプレゼンしたい

          こんにちは。今日は、色紙について書いてみたいと思います。 こんな風に書くと、寄せ書きやサインをもらうのに使う正方形の厚紙が思い浮かぶかもしれませんが、今回書きたいのは「しきし」ではなく「いろがみ」です。 下記の写真のようなカラフルな紙たち。 白い紙も良いですが、色とりどりの紙を見ると何だかワクワクしませんか?なかでも特殊紙と呼ばれるジャンルの風合いのある色紙(以下、「いろがみ」とお読みください)は、視覚でも触覚でも楽しませてくれます。 とはいうものの、切り絵やペーパー

          色紙(いろがみ)の魅力と使い方をプレゼンしたい

          ほぼ日手帳2023で新旧トモエリバーを比較してみた

          手帳、使ってますか? 私はここ数年使っていません…。いやー、本は圧倒的紙派なんですが、スケジュール管理はスマホが性に合っているようで。 ですが、今年は久しぶりに手帳を買いました! 買ったのは、あの有名なほぼ日手帳です。 その理由は、今年のほぼ日手帳は新旧トモエリバーの比較ができると知ったから。 トモエリバーとは、手帳やノートに使われている筆記用紙の一種です。ほぼ日手帳に採用されていることもあり、筆記用紙の中でも抜群の知名度を誇ります。 実はトモエリバーは2021年に旧

          ほぼ日手帳2023で新旧トモエリバーを比較してみた

          「あたりまえの分解展 紙と印刷のDIY」不参加レポート

          主催メンバーの1人として関わったイベント「あたりまえの分解展 紙と印刷のDIY」が無事に終わりました。 3日間の開催でしたが、なかには100人近い方が来られた日もあったとのこと。大盛況だったようで感無量です。本当にありがとうございました! …あれ?主催者の1人なのに、まるでその場にいなかったような書き方ですね。 そうなんです!その場にいられなかったのです…。 実は、退院したばかりで静養しなければならず、当日会場に行けなかったのでした。とほほ。 (静養のかいあって、今では

          「あたりまえの分解展 紙と印刷のDIY」不参加レポート

          【お知らせ】10/28~30「あたりまえの分解展 紙と印刷のDIY」が開催されます

          こんにちは。本日はお知らせです。 10/28(金)~30(日)まで、大阪・京橋にある鶴身印刷所にて「あたりまえの分解展 紙と印刷のDIY」が開催されます。 aroundの黒田淳一さんにお声がけいただいて、主催メンバーの1人として関わらせていただきました。 以下、詳細です。 様々な分野で活躍する仲間たちが集まって、日常を「輪切り」にして捉え直すチャレンジを始めます。 「あたりまえの分解展」は、日常を輪切りにし、世の中の"あたりまえ"ができるまでを紐解く試みです。 展示

          【お知らせ】10/28~30「あたりまえの分解展 紙と印刷のDIY」が開催されます

          自宅プリンターでトレーシングペーパーを印刷して、シールを作ってみた

          トレーシングペーパーはインクジェットプリンターでの印刷には不向き。 ずっとそう思ってきました。 実際、それは間違いではないですし、インクジェット専用のトレーシングペーパーを使わないと滲んでしまう場合も多々あります。 ですが、去年家庭用インクジェットプリンターを購入して、ネットで色々調べてみたところ、 「んん…?どうやらこの機種はトレーシングペーパーの印刷ができるかもしれないぞ…?」 ということに気づき、実際に印刷してみたら、できました。 おおー!!特に滲みもないし、

          自宅プリンターでトレーシングペーパーを印刷して、シールを作ってみた

          キラキラした紙ってテンション上がるよね

          星空、ガラス、宝石、イルミネーション、ラメ…。 キラキラしたものって何か人を惹きつける魅力がありますよね。 私の場合、小学生のときはラメ入りペンを集めたものですし、今でもプラネタリウム大好きです。(それはただ星好きなだけかもしれない) 紙も一緒ではないでしょうか? キラキラした紙に触れると何だかテンションが上がるというか。ちょっと他の紙とは存在感が違うんですよね。 というわけで今日は、キラキラした紙について好き放題に語ってみたいと思います! キラキラした紙とはキラキラ

          キラキラした紙ってテンション上がるよね

          「紙のお話会」をやってみて思うこと

          先日、前回のnoteでお知らせした、大枝活版室さんでの紙のお話会が無事に終わりました。 先日ってもう1か月経つやん(白目)という感じですが、 どんなに遅れても書くことが大事なんだ! と言い聞かせて、お話会を通して感じたことを残したいなと思います。 ---------------------------------- 大枝活版室の森国さんとの出会いは、かれこれ9年前。 その頃、私は紙屋さんの営業3年目くらい。森国さんはフリーランスのデザイナーとして活動されている傍ら、「使

          「紙のお話会」をやってみて思うこと

          【お知らせ】6/10・11 大枝活版室 OPEN STUDIOで紙のお話会やります

          こんにちは。本日はお知らせです。 大阪府守口市にある活版印刷所・大枝活版室さんが6/10(金)・11(土)に「OPEN STUDIO」というイベントを開催されます。そのなかで、紙のお話会をやらせてもらうことになりました!! 大枝活版室さんとは何十年もの間使われていなかった、守口市の小さな印刷所。 そこを以前のように人の行き交う場所にしたいと、グラフィックデザイナーの森国雅子さんが活版印刷所として再オープンされたのが2013年のことでした。 私と森国さんが出会ったのもその頃

          【お知らせ】6/10・11 大枝活版室 OPEN STUDIOで紙のお話会やります