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「紙のお話会」をやってみて思うこと

先日、前回のnoteでお知らせした、大枝活版室さんでの紙のお話会が無事に終わりました。

先日ってもう1か月経つやん(白目)という感じですが、
どんなに遅れても書くことが大事なんだ
と言い聞かせて、お話会を通して感じたことを残したいなと思います。

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大枝活版室の森国さんとの出会いは、かれこれ9年前。
その頃、私は紙屋さんの営業3年目くらい。森国さんはフリーランスのデザイナーとして活動されている傍ら、「使われなくなった印刷所を活版印刷所として再生したい」とおっしゃっていました。

その後、森国さんは宣言通りに大枝活版室をオープン!
その行動力と実現力は本当に尊敬しかありません。

紆余曲折あり、私は紙屋さんを退職するのですが、業界を離れてからもイベントでお会いしたり、恋愛の相談(!)にものっていただいたり。
頼れるお姉さんという感じで、本当にお世話になってばかりです。

9年のうちに、大枝活版室さんは活版印刷で作られたステーショナリーを中心に、素敵なプロダクトをどんどん世に送り出されました。

見てください、めっちゃ可愛くないですか!?!?(写真と配置のクオリティは置いておいて)

繊細で優しいデザインと活版印刷の温かみが絶妙にマッチしていて、持っているだけで心穏やかになれる、そんなアイテムばかりです。

大枝活版室さんのInstagramのフォロワーは今や1.2万人!
全国にファンがいらっしゃいます。

そんな大枝活版室さんが昨年の11月、大阪府守口市にある印刷所近くに実店舗をオープンされました。
オープン時にお伺いしたときに、森国さんと「いつかイベントをしたいと思っているんだけど、そのときはトークイベントなんてどう?」「はい!是非やりたいです~!」なんてお話をしていたら。

なんと今回、大枝活版室のショップ初のイベントOPEN STUDIOにて「紙のお話会」をやらせていただく運びになったのです!!!
本当に森国さんには感謝しかありません。


紙のお話会で話したこと

今回の紙のお話会は、事前予約制で定員8名×2回行いました。

「誰も予約なかったらどうしようかな…」と内心ビクビクしていましたが、そこは大枝活版室さんの知名度のおかげ!
1回目も2回目もほぼ満員御礼でお話させていただくことができました。

紙のお話会の内容をざっとまとめると、
前半は紙の基礎知識として、紙選びのポイントとなる下記の6つについて簡単に解説しました。

・色 ・厚み ・表面の仕上げ ・流れ目 ・強度 ・不透明度

具体的には、色紙の高級感の秘密や連量表記について、フェルトマークとエンボスの違い、針葉樹パルプと広葉樹パルプの特徴などマニアック要素満載でお届け!!

流れ目については実際に体感した方がわかりやすいと思い、紙を用意して折ったり破ったりしてもらいました。
手のひらサイズに切ったトレーシングペーパーを手に乗せてもらったり。

トレーシングペーパーを手に乗せると、手の湿気に影響されて流れ目に沿って反るのです!
「私の手の湿気ってすごいの!?」と焦られている方もいらっしゃいましたが、どんな人でも反るので大丈夫です(笑)。

それくらい、トレーシングペーパーは湿気に弱いんですね。
折ったり破ったりは触覚で流れ目を理解する形ですが、トレーシングペーパーは視覚で流れ目がわかるので、とてもわかりやすいと思います。

後半は大枝活版室さんの商品に使われている紙について解説!
モンテシオン、ハーフエア、トーンF、キャサリンなどのそれぞれの紙について特徴をお話させていただきました。
1回目は大枝活版室さんに紙を販売されている紙屋さんの方が参加していらっしゃったので、お話を振ってみたり。
(お話会後にnoteを始められたので、下記にリンク貼っておきますね)


ただ後半部分については、もう少し活版印刷とそれぞれの紙の相性について深掘りしても良かったかな…とちょっと反省しています。改善点!


紙のお話会を通して感じたこと

紙のお話会の様子

今回の紙のお話会に参加してくださった皆様は、紙屋さんやグラフィックデザイナーといった業界の方からこれから紙雑貨を作ろうと思っている方、仕事には直接関係していないけれど紙好きの方、など様々。

話の内容がマニアックすぎかしら…と少し心配していましたが、皆様楽しそうに聞いてくださって本当に嬉しかったです。途中で色々と質問もいただいて、その熱量に胸が熱くなりました。

私が一方的に話すというよりは、双方向でコミュニケーションをとりながら進めていきたいと思っていて、それができていたなら嬉しいなあと思います。

ご参加いただいた方、本当にありがとうございました!!

一方で、「紙の情報はどこで手に入れたら良いんですか?」「見本帳ってどこで手に入れられますか?」といった声を聞いて、やっぱり紙のことを知る場って少ないんだなと再認識しました。

紙好きの人はいるのに、業界からの情報発信が行き届いていないような…。

ちょっと話が飛びますが、私が子どもの頃にとんねるずのタカさんと中居くんが司会をしていた「うたばん」という番組がありまして。ゲストのGLAYのHISASHIさんが「好きな雑誌は何?」という質問に「月刊ねじ」と答えたんです。

月刊ねじ???何が書いてあるの…??

と衝撃を受けたことを覚えています。
このシーンを見たのはおそらく小学生のとき。いまだに覚えているということは、よっぽど強烈に印象に残ったのでしょう。

月刊ねじが今も続いているかはわかりませんが、同じように紙について知れる同人誌のようなものがあったら面白いかもと感じました。
いつかそんなのも作れたら…と密かな夢を抱きつつ、まずはこのnoteの更新を頑張りたいと思います(いつも言ってる)。

さいごに

大枝活版室さんのOPEN STUDIOでは、紙のお話会以外にも様々な催しが行われていました。来場者はなんと2日で100人弱!!
中にはかなり遠方から来られた方もいらっしゃって、人気の高さを実感しました。
せっかくなので、その様子を少しだけご紹介。

大枝活版室さんのショップ
紙の詰め放題!色々な紙が可愛いBOXに詰め放題です
森国さんによる活版印刷機の実演。皆さん興味津々


紙好きさんの熱量に触れて、元気と勇気をもらえた2日間でした。
実は人前で話すのは久しぶりで、かなりドキドキしていたんですけどね(笑)。

こういった紙の面白さを伝える活動は続けていきたいと思っておりますので、紙や印刷関係で面白いことしたいな~という方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけくださいませ!

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