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ほぼ日手帳2023で新旧トモエリバーを比較してみた

手帳、使ってますか?
私はここ数年使っていません…。いやー、本は圧倒的紙派なんですが、スケジュール管理はスマホが性に合っているようで。

ですが、今年は久しぶりに手帳を買いました!
買ったのは、あの有名なほぼ日手帳です。

その理由は、今年のほぼ日手帳は新旧トモエリバーの比較ができると知ったから。

トモエリバーとは、手帳やノートに使われている筆記用紙の一種です。ほぼ日手帳に採用されていることもあり、筆記用紙の中でも抜群の知名度を誇ります。

実はトモエリバーは2021年に旧品が製造中止になっていて、2022年から新しいトモエリバーが販売されています(詳細は後述)。
ほぼ日手帳2023は旧品が使用されていますが、来年は新しいトモエリバーに切り替わるということで、書き心地を試せるように新トモエリバーが「おためし用紙」として付属しているんです。

https://www.1101.com/store/techo/ja/magazine/contents/y23_techo_paper/s3gxhwldb.html


1つの商品で2つのトモエリバーを比べられるなんてレアじゃない!?面白そう!

…というわけで、ほぼ日ストアからお取り寄せしてみました!

トモエリバーとは

まずはトモエリバーについて少し。

トモエリバーは元々、巴川製紙所という製紙メーカーが製造・販売していた薄葉印刷用紙のブランド名です。
「トモエリバー(マット)」「トモエリバー(ハイグロス)」などいくつか種類があり、ほぼ日手帳に使われていたのは、手帳専用の「トモエリバー(手帳用)」という商品でした。
一般的にはトモエリバーと言うと、トモエリバー(手帳用)を指していることがほとんどだと思います(この記事でも(手帳用)は省略して単にトモエリバーと表記しています)。

トモエリバーの大きな特長は、薄くて丈夫な上に「にじみにくい」「裏抜けが少ない」「強い筆圧で書いても破れにくい」といった書き心地の良さを追求している点。
なかでも万年筆との相性の良さは有名で、万年筆ユーザーにおける知名度はめちゃくちゃ高いと思われます。

そんなトモエリバーですが、2021年に巴川製紙所での製造・販売が終了になり、石川県の三善製紙が引き継ぐことになりました。
(参照:https://www.tomoegawa.co.jp/topic/2021/topic20211028.html

紙は作る機械が変わると同じものは作れないんです。

つまり、三善製紙の機械で元のトモエリバーを作ることは難しい。
もちろん、全く別の紙になることはありません。そこはさすがの企業努力!一目見ただけではわからないレベルの似た紙が作られます。
とはいえ、厚みや表面の具合などに微妙な差異が出るのは避けられないのです。

なので、新トモエリバーは同じ名前でも、厳密には別の紙になるわけです。実際、三善製紙さんのホームページを見ると、商品名はトモエリバーS(手帳用紙)となっていますね。
多分、「S」は三善製紙のSだろうなー。

新トモエリバーは従来のトモエリバーの特長を受け継ぎつつ、

・より裏抜けがしにくく
・同じ厚みでもより軽く
・紙の繊維を整えて表面がよりスッキリ

に改良されているとのこと。
ふむふむ。気になる気になる!

開封の儀

注文して数日。早速やってきました!

住所等が記載されたシールをはがすとほぼ日のおさるさんの姿が

どこの角度から撮影してんねんと言いたくなる写真ですが、シールがうまく剥がせなくて汚い感じになり、正面からの撮影は自粛…。THE・不器用な自分が悲しい。

写真の問題はさておき、パッケージ可愛い!
えんじ色のダンボールに水色で印刷されています。

1つ目のフタを開けるとテキストが現れるのが、ほぼ日っぽいですね。

そしてこちらが、本体のパッケージ。

なんと今年から素材をプラスチックから紙に変更されたそうです。ここにも脱プラ!
表面がツルツルで裏がザラザラした質感なので、おそらく片艶晒クラフトと呼ばれる白いクラフト紙が使われていますね。
グラシン紙が貼られた半透明ののぞき窓から、手帳本体が見えるデザインになっています。

そして今回のお目当て!ほぼ日手帳本体と新トモエリバーのおためし用紙。

ちなみに、今回私が選んだのは「day-free」という商品です。スタンダードな「オリジナル」は1日1ページになっていますが、35年生きてきて日記が書けないことは身に染みてわかっているので、カレンダーの後ろが日付のない方眼ノートになっているタイプにしました。日付気にしなくて良いの最高。

このほか、箱の中にはパンフレットとほぼ日ストア購入特典のボールペンが入っていました。

それではようやく本題に。新旧トモエリバーを比べてみましょう!

※ここからは個人の感想です

新旧トモエリバー比較①見た目

上:旧トモエリバー 下:新トモエリバー

まずは見た目から比べてみます。

……。

同じ! 以上。

ああ。すぐに終わってしまいました。
でもこれ以上書くことがないんだから仕方ない。次、いってみましょう。

新旧トモエリバー比較②触り心地

続いては手触りを確かめてみました。
新トモエリバーは「紙の繊維を整えて表面がよりスッキリ」しているそうなので、少し違いがあるかもと思いつつ触ってみると…。

確かに、新トモエリバーの方がやや平滑度が高くてツルツルしているかも…!
これが書き心地に影響してくるのかな?

新旧トモエリバー比較③書き心地

さて、メインイベントも言える書き心地の比較に入ります。

使ったのは、上からグラフギア500・ジェットストリーム(ほぼ日ストア購入特典)・ジュースアップ(シルバー)・ハイテックC(レッド)。
一番上のグラフギアはシャーペン、それ以外はボールペンです。
万年筆は有識者の方がすでにレビューされている&私自身が詳しくないので、今回はいつも使っているシャーペンとボールペンで試してみたいと思います!

まずは旧トモエリバーから。

上からシャーペン、ジェットストリーム、ジュースアップ、ハイテックCです。ジュースアップのシルバーが写真に撮ったら見にくすぎ問題はありますが、全て書き心地は良い感じ。
上質紙よりもやわらかくて、なめらかに書けました。

続いては新トモエリバーです。

うん。こっちも書きやすい。

違いがあるかというと、うーん、私には感じられないなあというところ。実は1回書いたときは、新トモエリバーの方がツルツルな分、なめらかさも増したかな?と思ったんですが、繰り返し書いているうちに違いがわからなくなってしまいました…。書き心地のゲシュタルト崩壊。

つまりは、書き心地にそこまで差異はみられないと言って差し支えないのではないでしょうか。

新旧トモエリバー比較④裏抜け

裏抜けとは、紙の裏までインクが浸透してしまうこと。

書いてすぐの段階では、どちらも特に裏抜けはみられません。

ネットで調べてみると、ジェットストリームは時間が経つと裏抜けしやすいといった話が散見されました。一週間後に見たときは全然裏抜けしていなかったので、年単位の話かもしれません。手帳をずっとキレイに保管したい人は要注意かも。あまり見返さない人は特に問題ないと思います。

新旧トモエリバー比較⑤フリクション

三善製紙さんのホームページを見ていると、トモエリバーの説明文に気になる文言が。

適度な紙腰を有し、消せるボールペンのラバー部分でこすった時の紙のヨレが軽減されております。

三善製紙株式会社HP

ほぉ…。ではこちらの出番ですね。

フリクション!

便利ですよね~、紙屋さん時代は営業先でメモとるのに重宝してました。
というわけで、フリクションで書いて、消してみます。まずは旧トモエリバーから。

うーん、消しにくい…。
筆圧が強すぎたのか、完全に消えずに残ってしまいました。消した後は紙がボコボコになっています。もっと力を入れたら消える気もしましたが、破れそうになったので断念。紙が薄いので仕方ないですね。

裏抜けはないですが、ボコボコは裏面にも影響しています。

続いて新トモエリバーにも試してみましょう。

あー、確かにこっちの方が消しやすいかも!

消すと多少紙面がボコボコし、裏面にもやや影響がありますが、写真ではわからない程度です。
フリクションの使いやすさは、新トモエリバーに軍配が上がりますね。

比べてみての感想

というわけで、5つの観点から比べてみましたが、私の感想は下記の通りです。

・見た目→同じ
・触り心地→やや違う。新トモエリバーの方が少しツルツル
・書き心地→違いはわからない
・裏抜け→どちらも裏抜けなし
・フリクション→新トモエリバーの方が使いやすい

あとは新トモエリバーの方が「同じ厚みでもより軽く」なっているそうですが、これに関しては手帳になった状態で比べてみないとわからないので、現段階では比較できずでした。

結論としては、トモエリバーの伝統を受け継ぎ、さらにはフリクションとの相性も良くなった新トモエリバーは、進化を遂げた紙だと感じました。

書き心地は個人の好みもあるので、私の意見が一概に正しいとは言えないと思いますし、逆に他の人の感想も聞いてみたいですね。
万年筆だとまた違うだろうしなあ…万年筆デビューしてみるのもあり!?

パンやジュースが生産中止になって手に入らないことがあるように(「きりり」というジュースが大好きだったのになくなってしまった…)、紙も諸般の事情で生産中止になるケースが多々あります。
そんな中でも、会社が変わっても作り続けられるトモエリバーは、やはり根強い人気を誇る紙なんだなと感じます。

なくならなくて良かった。

来年は旧トモエリバーを愛でながら、久しぶりの手帳を楽しみたいと思います。「紙」を楽しめるのも、手帳の良いところですよね。

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