結局、グレーの紙が好きなんだ。
ぎゃーーーー!気が付けばもう9月!
note再開します、なんて記事を書いておいて、4ヵ月も放置している奴は誰だ!!!!
……なんかいつの間にか時間が経っていました……。すみません。
でも、このまま更新しないのはやっぱり違うと思うので、気を取り直して……
グレーって万能な色じゃないですか?(唐突)
何にでも合うし、グレーのカーディガンやパーカーは便利すぎてしょっちゅう着てしまいます。
ファッションもそうですが、その万能具合は紙にもいえると思うんです。
いや、万能はちょっと違うかな。でも、人気があって白の次に使いやすい色じゃないかと思います。
実際、ラインナップがグレーだけの紙もありますし、最近もグレーの紙が新商品として発売されていたりするので、やはり根強い人気&ニーズがあるのでしょう。
というわけで、今日はグレーの紙をテーマに書いてみたいと思います!
まずは、いくつかグレーの紙をご紹介します。
NTラシャ
色数の多い紙の中で、個人的にグレーの種類が多い印象なのが、NTラシャ。
全部で120色あるNTラシャですが、名前にグレーがつく紙は8種類あります。
写真左から、グレー05、グレー10、グレー20、グレー30、グレー40、グレー50、グレー70、グレー90です。
ずっとグレーの後ろについている数字は濃度を表していると思っていたんですが、どうやら違うらしいです……。
ただ、数字が大きい方が濃く、黒に近づいてはいきます。
NTラシャの他の色名はこんな風に数字がついていませんし、白ですら無垢・スノーホワイト・白・ナチュラルの4種類です。そう考えるとグレーの多さは群を抜いているかも。
銀鼠・シルバー・青鼠・鉛あたりもグレーに分類して良さげな色ですしね。
つまり、グレー〇〇が8種類+銀鼠+シルバー+青鼠+鉛=12種類のグレーの紙があると考えると、全120色の約1割がグレーになる計算ですね。
うん、多いといって差し支えないのではないでしょうか。
NTラシャは優しい手触りのプレーンな紙なので、グレーに限らずとても使いやすいと思います。
トーンF
発売になったとき、「ついにグレーだけの紙ができたのか…!」と驚いたのがトーンFという紙です。
NTラシャはたくさんの色がある中でグレーの数が多かったですが、なんとトーンFはグレーしかない。グレーの極致。
寒色系のクールグレー(CG)と暖色系のウォームグレー(WG)がそれぞれ9色あり、グレーだけで計18色!
個人的にはWGの濃い色はもはや茶色の域な気もしますけれど、同じ質感で階調違いのグレーが選べるのはデザイナーさん的に嬉しいのでは!?
CLOUD GRAY
グレーの紙について書こうと思ったのは5月末のこと。
「どんな内容にしようかな~、そういや大和板紙さんでグレーの紙が発売されていたな~」なんてぼんやり考えていたら、なんと当該の紙のサンプルキットプレゼントキャンペーンのお知らせが目に飛び込んできました。
ナイスタイミング!!!
というわけで即応募して、届いたのがこちら。CLOUD GRAYという紙です。
色展開は、ブルーグレー、ニュートラルグレー、イエローグレーの3種類。ちなみに裏面は白で、リバーシブル仕様です。2022年発売なので、かなり新しい紙ですね。
それにしてもこのサンプルキット、めちゃくちゃ豪華なんです…!!
せっかくいただいたことですし、ちょっと詳しくご紹介させてください。(届いてから4ヵ月近く経ってしまいましたけど……)
外観はこんな感じ。
一見シンプルな箱に見えますが、身箱と蓋で違う色を使っているのがニクいですね。
蓋を開けると、3種類の印刷加工サンプルが入っています。
1つ目は見本帳タイプ。
紙見本に加えて、UVオフセットで印刷されたサンプルが綴じ込まれています。
オモテ面だけでなく、裏面の白にも印刷してくれている親切設計。
やっぱり白を刷ってからCMYKで刷った方が発色は良くなりますね。あとマットニスはあまり意味なさそうかな?こういう知見が得られるのが印刷加工サンプルの良いところ。
2つ目は、可愛らしいマッチ箱。
開けると、これまた可愛い!箔押しのサンプルが出てきました。
これは箔選びの参考になりそう!
最後は、デジタルオフセット印刷(※)で作られた印刷サンプルです。
さまざまなテイストの写真が印刷されており、参考になりますね。
でも実は、私が写真より気になったのは……。
箱の内側が白で印刷されてる!!!!
手間かかってるなあ……(感嘆)。
実は外箱の身箱も一部白で印刷されていて、いやはや、手間のかけ方がすごい。
サンプルキットの感想ばかりになってしまいましたが、紙自体は最近流行りのくすみカラーっぽくて、イマドキの紙といえそうです。
こんなにあるよ、グレーの色名
以前、興味本位で白色の紙名を数えたことがありまして。結果は73種類でした。
グレーも数えてみようかなと思い、やってみました!
世にある紙全部を数えるのは難しいので、白のときと同じく特殊紙に限定して数えてみます。(株)竹尾と平和紙業(株)の見本帳に収録されている分になりますが、せっかくなので今回ご紹介したCLOUD GRAYの色名も追加しました。
※「鼠」がついた色名でも「赤鼠」のように個人的にあまりグレーに見えない色は省きました
※トーンFやタントのように色名が記号や数字のものは省きました
グレーかグレーでないかの判断は主観も大きいので、厳密な数字ではないと思いますが、ヤグチ的グレーの紙名の結果は…
全49種類!!
白には及ばずでしたが、それでもなかなか多いのではないでしょうか。
個人的には「グレー」よりも「シルバー」を多く見かけた印象です。シルバーの方がカッコよく感じるとかあるのかなあ。
我が家にあったグレーの紙モノ
最後に、我が家にグレーの紙が印象的な本を1冊紹介します。
『クレーン男』という本です。
この本、とっても装丁が良くて。古本屋で一目ぼれして買ったような記憶があります。もう今はない出版社の本なので、中古でしか手に入らないようですね。
どこにグレーの紙が使われているかというと、本文です。
再生紙っぽいグレーの紙が使われているんですが、読みにくいことは全くなく、むしろペンで描かれた挿絵との相性抜群なんです。
もちろん、お話も良いんですよ~!
示唆的で、せつなくて、胸がきゅっとなる。大事に持っていたい本です。
さいごに
というわけで、グレーの紙についてつらつらと書いてみました。
書いてみて思ったのは、結局、グレーの紙が好きなんだということ。
実をいうと、書く前は「グレーの紙、好きは好きだけどどっちかいうと普通かな~」なんて思っていたんですが、書いていたら気持ちがノッてきて、やっぱりグレーの紙好きだな、ってなりました(単純)。
というか、好きじゃなかったら書こうとしないか。笑
もし素敵なグレーの紙に出会ったら、ぜひ教えてくださいね。