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認知症と睡眠は関連がある? 発症や症状への影響と改善方法を解説
睡眠不足では脳が休まりませんから、脳に負担がかかることは容易に想像ができます。睡眠不足で良いことは何ひとつありません。そんなことは誰でも知っています。ところが、思うように睡眠を取れないのが、現代人です。
睡眠不足が続くと「睡眠障害」になってしまうことも
「加齢とともに睡眠は浅くなるものだから、これくらい大したことないだろう」と油断していると、気づかないうちに睡眠障害へ発展してしまう可能性も。認知症をはじめ、生活習慣病を予防するためにも睡眠の質と量に意識を向けることが大切です。
認知症の初期症状と考えられる睡眠障害とは
1、睡眠・覚醒リズム障害
規則正しい生活を怠ると陥ることがあり、体内時計が狂う状態です。
2、レム睡眠行動障害
筋肉をリラックスさせる神経の調節機能がうまく働かず、夢の中での行動が実際に体の動きとして現れてしまいます。
3、せん妄(せんもう)
しっかりと目が覚めず、もうろうとした状態になる症状です。
睡眠には「質」と「量」が大切だと言われます。両方満たされれば言うことありませんが、優先すべきは「質」です。質が良ければ量が少なくてもある程度は大丈夫とも言われています。
レム睡眠では、脳が活発に働いており、記憶の整理や定着が行われますが、体はもっとも休まる時間です。 一方、ノンレム睡眠では、大脳も休息していると考えられ、脳や肉体の疲労回復のために重要だとされています。
改善する方法は?
就寝環境を快適にする
日光を浴びる
起床・就寝、食事のリズムを規則正しく整える
長時間の昼寝を控える
アルコール、カフェイン、ニコチンの摂取を控える
睡眠不足は「アミロイドβ」と呼ばれるタンパク質の蓄積を促進するとされ、認知症の中で最も発症の割合が多いアルツハイマー型認知症を引き起こす原因となります。体内でアミロイドβが蓄積し始めると、認知症を発症するまでには一般的に20年前後の期間があります。認知症のリスクを低減するために、早いうちから良質な睡眠を確保するようにしましょう。
認知症は、10年から20年かけてゆっくり進行していくと言われています。40歳や50歳では認知症のことを考えることすらしないかもしれません。しかし今の生活習慣が、10年後、20年後の自分の体の状態を変えてしまうことは容易に想像できるはずです。
「なんとなく分かっているけど、今の生活習慣を変えることができない」と思っている人がいるはずです。その「なんとなく」がず~っと続いてしまって、70歳や80歳になってから気付いても、もう遅いんです。そうならないためにも、気付いた時が始め時です。
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