理学療法士 おかむー

PTとして40年弱、前半は臨床、後半は教育に携わってきました。 PTの向上に重要としているのは‘考える力’と思っています。 今後、PTの‘考える力’はもちろん、PTが関わる分野についての自身の考え を配信していきたいと思います。

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PTとして40年弱、前半は臨床、後半は教育に携わってきました。 PTの向上に重要としているのは‘考える力’と思っています。 今後、PTの‘考える力’はもちろん、PTが関わる分野についての自身の考え を配信していきたいと思います。

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最近の記事

手をついて立ち上がると手に痛みが生じる症例

以下に記す症例について、見方、知識の使い方、考え方の流れが参考になれば幸いです。 情報) 2週間前から手をついて立ち上がると右手にズキンとした痛みが生じる。 利き手は右であるが、外傷等の原因となる心当たりはない。 痛みの部位は手関節を背屈させると手首の出っ張る場所で、おそらく有頭骨の結節部と考える。 特徴として、背屈時に手指を伸展すると痛むが屈曲させると痛まない。 Q) ここから考えられることは? A) 指の屈伸と絡むのは、(PIP,PIPの屈曲から)深指屈筋腱であ

    • 症例発表をする側される側

      こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「症例発表をする側される側」について、お話したいと思います。 症例発表の私見については、「結果を出すための勉強法」でも触れています。 臨床職場の勉強会や養成学校の授業で、‘症例検討’として症例の発表を行なう機会があるかと思います。 発表する側は何日もかけて資料を作成し、発表の予行演習をして発表に臨みます。 ここで、資料の作成の仕方ですが、ルールはないと考えています。 大事なのは、発表する側のイメージに近い形で相手に伝

      • 片麻痺の歩行で重視していること

        こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「片麻痺の歩行で重視していること」ついて、お話しします。 歩行は立脚期と遊脚期に分かれますが、立脚期は筋の収縮(緊張も含めて)で対応できます。 なので、下肢が突っ張っていても支持が可能です。 ところが、遊脚期になると、関節の屈曲が必要になります。 すなわち、筋に緩みを出す必要があります。 片麻痺は突っ張りやすいので、緊張を減らすのは至難の技です。 それも、歩行周期のある特定の時期となると尚更です。 ここで、遊脚期

        • 頸部を動かすと痛みが出現する症例

          以下に記す症例について、見方、知識の使い方、考え方の流れが参考になれば幸いです。 情報) 2~3ヶ月前に自転車で走行中、右後方を振り向いた後に左頸部に痛みが出現した。 痛みは刺すような感じでつっぱりもある。 痛みは今も継続している。 痛みが出現する肢位は、頸部の右回旋、右側屈、伸展である。 また、両上肢を挙上させると左が重い。 Q) どのように考えていくか? A) 頸部に対して、ある一定の肢位で症状が出現することから、何らかのメカニカルストレスがかかっているので

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        • リアル臨床“上肢編”
          18本
        • 私見
          15本
        • 臨床的知識
          20本
        • リアル臨床“頭頸体幹骨盤編”
          18本
        • リアル臨床“下肢編”
          19本
        • リアル臨床“中枢系編”
          9本

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          もちやはもちや

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「もちやはもちや」について、お話したいと思います。 この話しは、いろいろな分野に当てはまると思いますが 私は、高校を卒業してから理学療法士の世界で生きてきて、他の職業を経験していません。 学生時代、清掃業等のアルバイトをした程度です。 ですので、経験してきた理学療法士の世界でお話しします。 理学療法士の職業も多種に分かれています。 一般の方がイメージするリハビリである病院勤務 しかし、そこでも、小児、高齢者、一般

          PTのイメージ

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、私が思う「PT(理学療法士)のイメージ」について、お話したいと思います。 ただ、これは私見ですので参考程度までに。 世の中、「理学療法士に適した人」や「理学療法士に必要なこと」などで コミュニケーション能力、思いやり、向上心等、言われていますが 私が思うPTのイメージは 「名探偵コナン」や「刑事コロンボ」です。 若い方には、「刑事コロンボ」と言われてもピンと来ないかも知れませんが 一昔前に放映されたアメリカの刑事

          坐骨骨折後の殿部痛症例

          以下に記す症例について、見方、知識の使い方、考え方の流れが参考になれば幸いです。 情報) 初老の方でADLは自立している。 転倒による左坐骨骨折で入院する。 骨折部位) その後、全荷重の歩行訓練が開始される。 安静時は痛みが軽減しているが、左荷重時に痛みが強くなり、歩行中に力が抜けて左膝折れを起こす。 痛みの場所は左殿部で、理学療法開始後からずっと同じ場所が痛む。 平行棒内歩行では、右下肢と両上肢支持で歩き、左下肢に体重が乗らない。 理学療法を開始して、痛みは

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          授業で重要にしていたこと

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「授業で重要にしていたこと」について、お話したいと思います。 ただ、これは私見ですので参考までに。 学校の教員として、授業をすることは大事な仕事の一つです。 仕事の一つとしたのは、多義にわたる仕事があるからです。 それは、他の職業でも同じだと思いますが。 私が担当していた科目は‘運動学’でした。 臨床でも‘運動学’を主軸に患者さんを見ていたので、自分の中では重要な科目と位置づけていました。 当初、1・2年生に‘運

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          歩行で下腿に痛みが生じる症例

          以下に記す症例について、見方、知識の使い方、考え方の流れが参考になれば幸いです。 情報) 仕事中に小走りをした後、右下腿外側に痛みが出現した。 その後、歩行時に痛みが出るようになった。 部位は右下腿1/2よりやや遠位外側で、痛みは引っ張られるような痛みで圧痛もある。 Q) 原因は? A) 触診では左に比べて硬い。 部位は表層で腓腹筋外側頭の筋腱移行部のやや上方である。 腓腹筋の微細損傷の可能性があるので評価で確認する。 Q) 評価法と結果は? A) 膝関節

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          学校内の臨床教育について

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「学校内の臨床教育について」を、お話したいと思います。 ただ、これは私見ですので参考までに。 臨床教育は卒後教育のように、臨床で働き出してからのイメージですが、学校内でも可能と考えます。 学校の臨床教育というと、まず、思い浮かぶのは臨床実習やOSCEです。 そりゃ、臨床に出て、社会的営みの中で仕事を円滑に進めるとした総合的な教育でしたら、臨床実習が最も効果が高いかと。 しかし、臨床教育を分割して、セラピストが患者さん

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          PTとして40年 臨床の歩みと変化

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「PTとして40年 臨床の歩みと変化」について、お話したいと思います。 この‘note’を拝見すると、若い方が多い印象です。 そのため、これからを担う方々に、私が歩み・変化してきた40年の経緯が参考になれば幸いです。 ただ、これは、いち個人のものなので、あくまで参考程度までに。 Ⅰ. 初 期 何もわかっていない若造でした。 痛ければマッサージや物理療法を行なう。 関節が硬ければ揉みほぐす。 関節が動かなければ、

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          用意周到で気難しいが働き者下腿三頭筋

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「用意周到で気難しいが働き者下腿三頭筋」について、お話しします。 Ⅰ. 働き者下腿三頭筋 下腿三頭筋はいろいろな使われ方をします。 ① 歩行では、立脚期の重心前方移動のためのコントロール ② 蹴り出しのための前足部剛性 ③ 方向転換時の体重支持とバランス 例えば 左下肢を軸に、左方向に方向転換する場合、体幹を方向転換したい左に回旋させます。 それでは不十分なので、体幹の左回旋を補助するために左股関節を内旋させます

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          膝におかしな感じがある症例

          以下に記す症例について、見方、知識の使い方、考え方の流れが参考になれば幸いです。 情報) 歩行で左膝が外側スラストしている感じがある。 長距離歩行では、左膝関節内側に重い感じがある。 そのようになってから左足にベンチが出来るようになった。 背臥位で寝ていると左膝が過伸展して沈み込む違和感がある。 立位で体幹を左右に回旋させると、左膝関節がはまっていない感じがある。 きっかけは、数年前にリハビリ学校の授業で、左片麻痺様の歩行を30分ほど実施してからである。 実施し

          膝におかしな感じがある症例

          階段下りの膝折れと歩行時大腿痛の症例

          以下に記す症例について、見方、知識の使い方、考え方の流れが参考になれば幸いです。 情報) 20代男性の方である。 3週間前にバスケットボールで右大腿内側の挫滅にて2週間松葉杖歩行を実施する。 その後、階段の下りで力が入らず、膝折れを起こす。また、右立脚後期に右大腿内側に張る痛みが出現する。 右下肢を軸にした段差の下りでは、膝関節屈曲途中の大腿四頭筋の使用を強く必要とする頃に膝折れを起こした。 Q) 痛みの原因は? A) 立脚後期につっぱる痛みである。この時期、立脚

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          後方重心歩行に前足部が与える影響

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「後方重心歩行に前足部が与える影響」について、お話しします。 高齢者の歩行として、後方重心になりやすい特徴があります。 この後方重心は、大まかには下肢の問題と体幹の問題に大別されます。 その中で、前足部が関係していた方について、症例でお話しします。 情報) 身体障害はないが、加齢により歩行能力の低下が起きている。 症例は歩行時、後方への転倒の危険性がある。 歩行周期は左下肢) ここで、大腿四頭筋による影響のよう

          後方重心歩行に前足部が与える影響

          私の立ち上がり介助法

          こんにちは、理学療法士のおかむーです。 今回は、「私の立ち上がり介助法」について、お話しします。 私が考える介助のポイントは  介助する側も、される側も安心感がある。→安定性 できるだけ楽に介助する。→力を入れる所と抜く所、メリハリをつける。 全身を使う。 です。 では、両下肢にあまり力が入らない、ハードな方と仮定して説明します。 ① 移乗動作のテキストで説明していたように、相手の両大腿遠位を介助者の両膝で挟み込みます。 これにより、対象者の膝折れを防ぎます。

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