中山 理香│スタートアップの非常勤CHRO

株式会社Dcent代表取締役 │ ナカバヤシ株式会社 社外取締役 │ BCMA認定…

中山 理香│スタートアップの非常勤CHRO

株式会社Dcent代表取締役 │ ナカバヤシ株式会社 社外取締役 │ BCMA認定キャリアメンター®︎ │ サイバーエージェントや楽天、FiNCなどで組織戦略や新規事業開発の責任者や執行役員を務め、2022年スタートアップの非常勤CHRO創業 │ トップマネジメントコーチ

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【065】コーチングは本当に役に立つのか? - 101人の経営者のリアルな利用実態から見える真価

先日、GCSコーチングワールドツアー2024という、銀座コーチングスクールが主催するコーチングに関する学びを深める大規模なセミナーイベントが開催されました。本記事はその際に登壇させていただいたコンテンツの講演内容の一部をまとめたものですが、コーチ業を営む方や目指している方、あるいは経営者の方にもご参考になるかと思いますので、よろしければご覧ください。 経営者には、答えを教えてくれる先生よりもコーチが必要ではないかという仮説普段はスタートアップ企業の非常勤CHROの仕事を本業

    • 【064】番外編:使っても使っても減らない - 人生を豊かにするサステナブルなリソースTOP3

      今回は少々暑苦しい記事ですが、お暇があればお付き合いください。 使っても使っても消耗することなく、むしろ使うほど増えて人生を豊かなものにしてくれるサステナブルな資源があります。しかもそれは、だれでも生成することができて、原料を必要としません。 今回は、豊かな人生を生きるために、積極的に活用したいリソースを勝手ランキング形式でならべてみました。 第1位:愛堂々の第1位に輝いたのは、最もパワフルなサステナブル資源、「愛」です。 愛は与えても減りません。むしろ、与えた人も与

      • 【063】労働は消費か、投資か? - キャリアを左右する価値観の違い

        給与は高い方がいいけれど…人生には多くの選択がありますが、キャリアの選択は中でも重要。 多くの人は「楽して稼ぎたい」「給料が高い仕事がいい」と考えるかもしれません。それ自体は自然なことですし、安定した収入は魅力的です。 同時に、キャリアは単に給与を得る手段ではありません。 キャリアは自身の市場価値を高めるための投資と考えることもできます。 ここでとりあげたいのは「自分の労働時間を消耗していく有限の資源として捉えるか、それとも自分の資産価値をレバレッジさせるための投資と捉え

        • 【062】経営者が「なぜを5回」くりかえす会社は伸びない?

          トヨタの生産方式の一環として有名な「なぜを5回」という課題解決のフレームワークは、ビジネスパーソンならご存知かと思います。問題の真因を見つけて改善を繰り返すことで事業を成功に導く考え方は、再現性のある手法として普及しました。 ただ、その効果を盲信するのは危険で、先が見えないVUCAの時代にはこの伝統的なアプローチはむしろ障壁になるのではないか?というのが本記事のメインテーマです。 特に経営層や組織のリーダーを想定して書いたので、少しでも参考になれば幸いです。 「なぜ」を

        【065】コーチングは本当に役に立つのか? - 101人の経営者のリアルな利用実態から見える真価

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        • 人生100年時代のキャリア
          17本
        • 子育てハック
          13本
        • スタートアップ経営と人事
          16本
        • 日々の雑感たち
          21本
        • モノ好きな読書
          7本

        記事

          【061】新任人事責任者のロードマップ:最大初速で成果を出すために

          新たに人事責任者としての役割を担うことになった方へ。 人事のプロとして即座に成果を出すために、初期段階でどのようなアプローチを取るべきか、具体的な手法をご紹介します。これまでに経験した企業の人事責任者やCHROとしての役割、さらにスタートアップ企業での非常勤人事顧問としての体験を基に、結果がでるノウハウを着手順にまとめました。 【1】社長との戦略セッション:ゴールイメージのすりあわせまず最初に行うべきは、社長との面談を通じて会社のゴールイメージをすりあわせることです。人事戦

          【061】新任人事責任者のロードマップ:最大初速で成果を出すために

          【060】リファラル採用は非金銭的報酬の設計が不可欠 - リファラル採用実践ガイド

          リファラル採用、いわゆる”知人紹介による採用”は、企業にとっても、被紹介者にとってもメリットが多い採用手法で最近ますます注目を集めています。 【リファラル採用の企業側メリット】 ・優秀な人材の採用が可能 ・ミスマッチ採用の防止 ・採用コストの削減 【リファラル採用の被紹介者メリット】 ・知り合いから得られる等身大の企業情報 ・知人が在籍していることによるスムーズなオンボーディング 特に投資フェイズにあるスタートアップは、知名度や予算の不足から採用に苦戦しがちです。社員が

          【060】リファラル採用は非金銭的報酬の設計が不可欠 - リファラル採用実践ガイド

          【059】スタートアップ企業の採用ブランディングではずせない2つのポイント

          企業の採用において、優秀な人材を惹きつけ、企業文化を築くための採用ブランディングという戦略が一般的になってきました。 採用ブランディングとは、簡単に言うと企業の特徴や強みを明確にし、独自のアイデンティティを築くことで、適切な人材にメッセージを届け続けるプロセスのことです。このアプローチにより、企業は自らの魅力を正確に伝え、ターゲットとする人材を惹きつけることができます。 採用ブランディングの一般的なノウハウはネットを調べればいくらでも出てくるので、一般論は他に譲りつつ、こ

          【059】スタートアップ企業の採用ブランディングではずせない2つのポイント

          【058】100年ライフを楽しむ秘訣:大切なのは人間関係投資

          「ライフ・シフト -100年時代の人生戦略」『ライフ・シフト - 100年時代の人生戦略』は、2016年に話題となった長寿時代の生き方指南本です。長寿と聞くと、老後資金の話にばかり目が行きがちですが、それだけでは不十分なのです。この本は、未来の長寿人生における指針を網羅的に示してくれる貴重な一冊です。その中でも特に面白かったのは、これからの長寿人生を支える「目に見えない資産」として描かれている3つの人間関係です。 ”人間関係の資産”には3つのタイプがあるこの著書では、100

          【058】100年ライフを楽しむ秘訣:大切なのは人間関係投資

          【057】なぜ大人は時間があっという間に過ぎるのか?

          本当に大人ほど時間が早く感じるの?今から一年前の日付である7月8日は、安倍元首相が襲撃された日です。「もう一年も経ったのか」と感じる人もいれば、「まだ一年しか経っていないのか」と感じる人もいるでしょう。時間の感覚は、人によって異なる主観的なものだからでしょう。 一般的には、年をとるほど時間の流れが速く感じられると言われています。時間が早く感じるようになると、年をとった証拠だなんて言いますよね。 確かに自分の体感としても、昔に比べると時間の流れが早くなったような気がします。

          【057】なぜ大人は時間があっという間に過ぎるのか?

          【056】スタートアップ経営者が知るべきひとり目人事の重要性と採用のベストタイミング

          スタートアップ経営者にとって、「ひとり目の専任人事はいつ採用すべきか?」という問いは重要な課題です。 ちなみに、ChatGPTに尋ねても「その時期は、業界や競合環境、企業の戦略や成長スピードによって異なります」というような一般論しか返してくれないので(ある意味正しいけれど、何も答えてくれていない)、ここでは「ひとり目人事の採用」に関する個人的な学びも織り込みながら具体的な指針を提示します。 ひとり目の人事の役割 スタートアップにおける人事担当者は、大企業とは異なる特殊な要件

          【056】スタートアップ経営者が知るべきひとり目人事の重要性と採用のベストタイミング

          【055】スタートアップに3回訪れる採用モテ期と落とし穴

          自身のスタートアップ経験および人事・エージェント経験から学んだことですが、採用が難しいと言われるスタートアップ企業にも、特定のターゲットを惹きつけるフェロモンが出るモテ期が3回あるように思います。 そのタイミングをキャッチして適切に対応すれば、身の丈以上の優秀人材を採用することも可能ですし、逆に対応を誤ればミスマッチ採用という負債を抱えるリスクにもなります。 今回はその3回のモテ期について、モテる背景と採用の注意点について書いてみました。自らの経験と見聞の範囲から導いた内

          【055】スタートアップに3回訪れる採用モテ期と落とし穴

          【054】自己承認欲求の奴隷にならないための「欲望の見つけ方」ルーク・バージス著

          哲学者ルネ・ジラールの "模倣的欲求 "の理論によれば、私たちのさまざまな欲望は、自らの内面から生じているように見えて、実は周りの人の欲望を模倣しているだけなのだそうです。 欲望は、他者との交流があるからこそ抱くことができる、極めて社会的なものであると言いう論は斬新ですが、思い当たるフシがあるように思います。 このジラールの理論をベースに、人間の欲望の仕組みを紐解いた本がルーク・バージスの「欲望の見つけ方」という一冊です。「確かに!」という感覚が得られるとても面白い本でした

          【054】自己承認欲求の奴隷にならないための「欲望の見つけ方」ルーク・バージス著

          【052】寄付を子供の教育に活かす:小さな寄付の大きな力

          子育て中の親ならだれしも、子供に良い影響を与えるために、普段の生活でも工夫していることがあると思います。 私は途上国の子供たちを支援するための「フォスタープラン」というNPOに定期的な寄付を行っているのですが、そのことが子育てにプラスになったと感じるので、その体験をシェアします。 「フォスタープラン」は、支援する側の人と、支援を受ける側の「フォスターチャイルド」とが文通しながら、支援活動を行うことができる団体です。私は子供が物心つく頃から、このNPOに定期的な寄付をしな

          【052】寄付を子供の教育に活かす:小さな寄付の大きな力

          【053】読書のすすめ:書籍は生き物。その価値は自分の成長と共に大きくなる

          書籍の価値は人によって異なります。同じ本でも、読者の知識や理解力によって、感じ方はまったく異なるからです。 そんなわけで、普段から個人のレビューだけで書籍についての絶対的な評価をすることはできないと思っています。 例えば、Amazonの書籍レビューに「ありきたりのことが書かれているだけで、価値がない本」なんて書かれていて読むのをやめようと思ったことはありませんか?私はあります。でも、それは感想を述べた人の理解力が十分でなかったり、表面的な理解にとどまってしまっただけなのかも

          【053】読書のすすめ:書籍は生き物。その価値は自分の成長と共に大きくなる

          【051】自分の”キャリアの軸”に固執せず、素直に先輩の意見を聞き入れてみる

          40歳目前でキャリアチェンジをした時の話です。 38歳の時に当時の上司であった社長から、”人事部門の責任者を任せたい”とオファーをもらいました。 人事はまったくの未経験だし、希望したことすらないのになぜ私に? さかのぼると、2002年にインターネット業界にジョインしてからそれまでの約8年間は、WEB系の新規事業企画に携わっていました。当時はWEBプロデューサー、今でいうCPO的な職種なのですが、それは自分の適職だという実感がありました。数字で客観的に評価される点がフェアで

          【051】自分の”キャリアの軸”に固執せず、素直に先輩の意見を聞き入れてみる

          【050】学級崩壊とモンスターペアレント、”卵が先がニワトリが先か”問題

          息子が小学生だった時の話です。 息子が通うクラスが学級崩壊の危機にあるとのことで、臨時保護者会が召集されました。学級担任の先生から聞かされるクラスの状況報告によると、あらかじめ息子から聴いていた通りで、生徒が授業中に勝手に歩き回ったり教室を出て行ってしまうというショッキングなものだったのですが、それと並んでショッキングだったのが、そこに参加していた保護者の言動でした。 ある保護者(女性)は、担任の先生に「あなたに担任としての能力がないから学級崩壊するんですよ!どういうつも

          【050】学級崩壊とモンスターペアレント、”卵が先がニワトリが先か”問題