47都道府県を巡る文学の旅:各県を舞台にした小説を紹介!【北海道・東北地方編】
こんにちは!
「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です!
当たり前ですが、日本にはそれぞれの地域に根付いた文化、歴史、そして人々の暮らしがあります。
小説というレンズを通して、私たちはこれらの多様な世界を旅することができます。
そこで今日から47都道府県それぞれを舞台にした小説を、それぞれひとつに厳選して紹介します。
ただ!
都道府県すべてを代表する小説を選ぶのはとっても難易度の高い作業でした笑
ここに挙げた作品以外にも多くの素晴らしい小説があること、そして「それってその都道府県じゃなくね?」みたいな本があるかもしれませんが、そこは多めに見てください!
あくまでおすすめの本を紹介しまくる人目線でということでお願いします!
そして、47都道府県すべてをひとつの記事にすると長すぎると思ったので、数回にわけてお届けします!今回は北海道・東北地方編です。
ではいきましょう!
北海道
安生正 『生存者ゼロ』
いかにも北海道って感じの小説を紹介しても、皆さん知っていると思うので、ここで紹介しても意味ないと思ったので、知らない人が多そうな小説を取り上げました。北海道の沖に浮かぶ石油採掘基地との連絡が途絶え、テロ攻撃が疑われたので、陸上自衛隊部隊が投入されるところから物語がはじまります。なんとそこには職員全員の死体が……。
陸上自衛官の廻田と、感染症学者の富樫らは、原因の究明を命じられる物語。
青森県
太宰治『津軽』
あえて日本の巨匠の作品を。太宰治の津軽です。「私」は久しぶりに故郷の金木町に帰ることになった。そのついでに、津軽各地を見て回ることにして、懐かしい人々と再会する。そして小泊村を訪ね、かつて自らの子守りをしてもらった、越野タケを探し当てる。
岩手県
門井慶喜『銀河鉄道の父』
これ、めちゃくちゃ面白いです。宮沢賢治の父の目線を通して書かれた小説。直木賞も受賞しています。2020年と2023年に舞台化、2023年に映画化もされているので、知っている方も多いはず!
宮城県
伊坂幸太郎『アヒルと鴨のコインロッカー』
私のなかでは、宮城県といえば真っ先にこの小説が思い浮かびます。映画がわりとヒットしたので、知っている方も多いはず。いわゆるカットバックと言われる方式の小説。引っ越し先のアパートの隣人に「本屋で広辞苑を盗まないか」と誘われるところから始まります。その計画の後、河崎やペットショップの店長をしている麗子から2年前の話を聞かされることになる。
という文章を書いていたら読みたくなり、また読んでしまいました。笑
秋田県
松本清張『砂の器』
なんと七回もドラマ化した小説。秋田を舞台にした小説って意外に少なくて、おそらく一番有名なのが、この小説ではないか、と思います。東京と秋田の駅がキーとなる小説。典型的な「次が気になって読んでしまう」系のミステリー小説です。
山形県
阿部和重『シンセミア』
山形県東根市神町を舞台にした小説。町の経済を牛耳ってきた「パンの田宮」創業者一族で町の名士である田宮家と、田宮家とともに町を地下経済から牛耳ってきたヤクザである麻生家。その後継者達や、産廃処分場設置に反対する市議。高校教師。ロリコンの不良警官。町中に盗撮カメラを設置しスパイ活動する盗撮集団など、神町を舞台に様々な人間の欲望が交差する。
福島県
中山七里『アポロンの嘲笑』
数少ない東日本大震災と福島原発事故をテーマに取り上げた小説。震災の数日後におきた殺人事件と原発事故がうまく折り重なり、刑事と被疑者の二人の視点で物語が進行していく村上春樹スタイルの小説です。
以上です!
次回以降、関東、中部、近畿、中国・四国、九州・沖縄とわけて他の都道府県も紹介していきますので、楽しみにしていてください!
まとめ
最初にも言及しましたが、ここで紹介した小説は、各都道府県の文学的な魅力を垣間見るための一つの入口に過ぎません。例えば、北海道にはアイヌ民族の文化を描いた『アイヌ神謡集』や、開拓時代の苦難と希望を描いた『大地の子』など、多くの名作が存在します。
各都道府県には、その土地の歴史や風土、人々の暮らしを鮮やかに映し出す小説が数多く眠っています。ぜひ、この機会にあなたの興味を引く地域の作品を手に取り、新たな文学の世界へと足を踏み入れてみてください。地元の書店や図書館を訪れるのも良いでしょうし、電子書籍リーダーを活用して気軽に読書を楽しむのもおすすめです。
小説を読むことで、まだ見ぬ土地の風景を思い描き、そこに生きる人々の心に寄り添い、そして自分自身の内面を見つめ直すことができると思います。それは、日常を離れ、新たな発見と感動に満ちた、忘れられない旅となるはずです。
あなただけの文学の旅を始めましょう。
ページをめくるたびに広がる豊かな世界が、あなたを待っています。
追記
全都道府県完成しました!こちらのリンクから。
北海道・東北地方編、関東地方編、中部地方編、近畿地方編、中国・四国地方編、九州・沖縄地方編
【編集後記】
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