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コメディーな日常

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主人公の兎が狸と猫、その他の生き物と楽しく過ごす日常が描かれている。
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#海外生活

クレイジーな隣人たちの話

クレイジーな隣人たちの話

隣人問題。
日本でもよく聞く話だ。
ここアメリカも負けず劣らずである。

私が最初に引っ越した先は、
ニューヨークのブルックリンだった。
ブルックリンの街が好きだったし、
ブラックカルチャーにも影響を受けていた。
友人とのルームシェアで、
日々楽しく過ごしていた。

ある日
自分の部屋で寝ていると、
朝っぱらから爆音で
R&Bミュージックが聞こえてきた。
驚いた私は飛び起き、
どこからこの音楽が聞

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愛から知る自分のアイデンティティ

愛から知る自分のアイデンティティ



突然だが、みなさんは愛する人に
愛を伝えているだろうか?

日本人は国民柄
「愛している」という言葉を
使いたがらない傾向があるように感じる。
特に平成以前に生まれた人々にとっては、
そういった言葉を直接使用するのではなく、
”空気で読む”というのが美徳と考えられていたようだ。

私は幼い頃から
自己主張が強いタイプだったので、
好きな人には好きだと伝えてきた。
ウサギや花が好きというのと同

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人間らしさ

人間らしさ

そういえば私はエッセイの中でよく
「私はロッククライマーだ」
と言っているが、
ロッククライミングについて
書いたことがなかった。

今回は私の
ロッククライミングライフ in アメリカ
について書かせていただきたい。

まずはクライミングと私の
運命の出会いから説明したい。

私が初めてクライミングというのを知ったのは、
その当時デートしていた男性に
ボルダリングジムに誘われたことが
キッカケだ

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【エッセイ】狸の復讐:父の日の災い②

【エッセイ】狸の復讐:父の日の災い②

はぁはぁはぁ……
お腹と顔はまだ痛いけれど、何とか笑うのを止められた。

サンディエゴ時間9pm(日本時間1pm)、私たちは何とかフェイスタイム通話を開始することができた。
私の両親は、久しぶりの私たちの通話をとても喜んでくれた。
元気そうな彼らを見てホッとした。

狸は練習の甲斐もあって、父の日のメッセージ間違えずに言い切ることがきた。
ふと脳裏に”ちちにち”がよぎったが、私も平静でいられた。

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【エッセイ】狸の復讐:父の日の災い①

【エッセイ】狸の復讐:父の日の災い①

父の日。
私と狸は、日本にいる私の両親にフェイスタイム通話をすることにした。

正直、私はあまり誕生日だの母の日だの父の日だのに興味がない。
だがアメリカ人の狸(正確にはイタリア系アメリカ人だが)は、そういった行事を大切にするタイプだ。

私の両親に電話する前に、狸はいつも日本語の練習をする。
ネットで調べて簡単な文章を作り、私にその文章が合っているのか確認するのだ。
私の両親は英語が話せないので

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tomboy作:吾輩は猫である

tomboy作:吾輩は猫である

吾輩は猫である。
吾輩には人間に勝手につけられた名前がある。

一つ目は”野良猫”。
これは吾輩がホームレスだった時につけられた名前だ。
どういうい意味なのかは知らん。

二つ目は”Gimba”(ジンバ)。
これは人間につかまって、変な場所に連れていかれた時に人間が吾輩をそう呼んでいた。
人間はその場所を"Foster"(一時的な里親)と言っていた。

三つ目は”梅”。
今同居しているズボラな兎に

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【エッセイ】狸踊り

【エッセイ】狸踊り

サンディエゴに引っ越してきて約二週間ほどたった。
少しずつ狸との同棲生活にも慣れてきた。
そんなある日のこと。

私たちは車に乗っていた。
ちなみに私は免許を持っていないので、もっぱら狸がいつも運転してくれる。
いずれは免許を取るつもりではいるのだが、どうも運転に抵抗がある。
加えて西海岸のフリーウェイは3~6車線なんて当たり前だ。
私はこの多車線走行に慣れずに、いつもビクついているのだ。

思え

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【エッセイ】調子にのった狸の末路

【エッセイ】調子にのった狸の末路

私がサンディエゴへ引っ越す数日前、狸がサンディエゴからニューヨークに迎えに来てくれた。
というのも、猫の梅は飛行機に乗ったことがなかったので、それが不安だった私が狸に同行してもらうようお願いしたのだ。

無事にセキュリティーチェックポイントを通過した私たちは、時間に余裕があるのをいい事に 「Let's get some drinks!」と、アル中丸出しで目的ゲート近くのバーに立ち寄った。

狸は空

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