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初めて鬱だと診断された日
初めて鬱だと診断された日、私は(あくまで個人的には)救われたような気持ちがしました。それまで頭の真んなかに寝そべっていた「死」という形の、わけのわからない記号が雪みたいに溶けていったのです。
一般に鬱病患者は初診を受けた際、自分が鬱病であるという事実に落胆するそうです。人非人の烙印を押されたような気持ちがするのでしょうか。はたまた、落胆できるほど自覚症状が少なかったのでしょうか。あるいは突然の
優しい人よ、剣を持て。
「優しい人ほど不幸になっていくシステム」
ああ、資本主義のことです。
細路地にて。
赤ちゃんを抱いた男が前方からやってくる。
僕は歩速を落とし半身に構える。
彼は堂々たる振る舞いでツカツカと。
そうしてすれ違い様に僕だけが会釈する。
「あ!しまった!」と、自らの過ちに気づく僕。
僕には「子は国の宝」という右翼的発想がない。
単に、遺伝的連続体の断片としか見ていない。
(哀しいかな、「子持ちは周
ネズミになった夢を見たよ
夢を見た。
僕はガールフレンドとともに、サイケデリックな配色の建造物へと侵入する。狂っているのは配色だけではない。柱や梁がグニャグニャと湾曲し、ディズニーランドのトゥーンタウンを想起させる。
先導する一匹のネズミ。僕はあの灰色の小動物をガールフレンドと認識している。それで僕自身もネズミに違いないと分かった。いったい、四足歩行のクオリアを手足に感じる。
紫色のカベの廊下に四つのドアがある。干
「不幸」換金型ビジネス
世の中には人の不幸を願う仕事がたくさんある。
3.11の時、報道ステーションを見ながら思った。
行方不明者数が増えるほど、番組の視聴率は上がっていくだろう。
逆に、復興が進んでいけば世間の関心は薄れていくだろう。
コロナが流行って同じことを思った。
東京の新規感染者数が一日三桁以上ならマスコミにとって喜ばしいことこの上ない。
僕がマスコミ嫌いだから特別に冷遇しているのではない。
誰かが不幸に