戦争が繰り返される原因
かつて、自分は戦争の原因は人類の数が増えすぎたことによる間引きと考えていましたが、最近、他にも原因があるのではと思いました。
それは「世代交代のシステム」にあると思いました。世代交代をして人々の顔ぶれが変わるとともに戦争を実体験した者たちは居なくなっていき、後の世代の人達はそれを口伝で伝えられただけで、実際に戦争の痛みや怖さを知らず、擬似的に知っているだけの状態になります。実際に体感しているのと擬似的に知っているのとでは、戒めやすさも違ってきます。戦争の記憶の風化もこのようなシステムの弊害で起こるのではないかと思いました。世代交代というシステムはそれぞれ異なる人々がバトンを繋いで種を繁栄させていき、多くの思想を持つ人間が意見を共有し人類の文明を発達させた他に、多くの個性を持った生物がどんな災厄が来ても、生き残ってきた種が次世代へと引き継いでいくなど、世代交代のシステムには利点も存在するが、完全に前世代の記憶や経験を口伝や映像といった媒体でしか次世代に伝えることができず、記憶を直接共有するなどして完全に引き継がせることができないので、こういった戦争が繰り返される原因になっているのだと自分は思う。個人的に、人と人との記憶を共有し、完全に記憶や経験を引き継がせるシステムができれば、戦争の根絶はできなくとも、ある程度の発生の抑制はできるのではないかと自分は考える。