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日記

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柳流水の日記です。
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2024年3月の記事一覧

【日記】2/27から30

演奏会

 とある演奏会で、ウクレレの演奏をした。ここが拙かったなあ……などという反省は、人並みにあるけれども、総じていい経験ではあった。
 マイクの前に立つということは、いつ振りだろうか。思い出せないくらい前になる。
 軽食付きだった。ローストビーフみたいな肉が二枚、レタスに乗ったものと、ローストチキン、これはひと塊を二等分したようなものだった、何かのスパイスに漬けている感じがした、それから謎の

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【日記】今日までのこと

愛とは

 ビッグ・クエスチョンというのを最近よく聞くが、問うに問えないような、大きな疑問に、あえて答えを出してみようと思った。
 曰く、愛とは何だろうか。
 いろんなものの愛があるが、特に、人を愛するというのはどういうことか。
 それは、その人の強さを一番よく知ること、なのだと思った。
 人は、理性的人間、言語を使う人間であるが、それ以前に、生存の波に揉まれつつ、生きてきた生物であり、そのどの段

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【日記】今日までのこと

読書

 ほとんど柄谷行人の『日本近代文学の起源』、それに引き寄せられて国木田独歩『武蔵野』を読んでいる。
 柄谷は、『武蔵野』の内容にほとんど触れずに、道具としての文章に注目している。あまり、そのような読み方はしてこなかった。しかも、その文章が内面をそのまま表現している、透明な道具としてあることが、小説としてのエポックな場面であるといったような主旨。今まで、透明なものに着目するということをしてこ

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【日記】今後のnoteの展望について

 昨日、昨日だか一昨日だかもう忘れてしまったが、何度目かわからないけれども、長く続いていた毎日更新が、途絶えてしまった。
 八十二日間、たしか続けていた。もう記録にも残っていない。
 もうやめだ! 毎日更新は、さすがに無理だ。
 と、いうことで、今後は「毎週更新」に切り替えることにした。
 私生活の話をすれば、自分は週二回の休みをもらっている。何かイベントがなければ、その日はほとんど空いている。

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【日記】新人賞

 とある文芸雑誌の、とある新人賞受賞作を読んだけれども、自分にはまるでピンと来なかった。ホモセクシュアルな視線から始まること、美を大時代的に語ること、その他こまかい感触から、これは頭の芯まで三島由紀夫のコピーをしたいのだな、とそう感じるような小説だった。
 なんだか現代の小説というものに絶望してしまった。
 しかし、次の作品を読んで、こんな小説もあるのかと、希望が湧いてきた。
 その新人賞は同時受

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【日記】明治維新

 なんの因果か、明治維新周りのできごとについて、教科書みたいな本を読んで学んでいる。
 この、教科書選びというのが、難しい。明治維新って、いわば、天皇の権限の変更にかかわることが起きたので、天皇をどう捉えるかによって、記述や、事実の叙述の仕方が変わる。
 これは、どれだけ「公平に」といっても、そうなるものでもないので、どれが自分の読むべきものであるか判定するのは、自分の感覚に頼るしかない。
 これ

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【日記】健康

 大雨が降ったので、昨日はプールを休んだ。
 基本的には、週に三回、プールに行っている。
 疲れが溜まりやすくなったところはあるが、筋力が上がったのと、脂肪が減ったのを感じる。
 体脂肪計で、実際に、筋肉量が増え、脂肪が減った。
 思ったより、内臓脂肪の減りが少ないのが、想定と違う。
 こうして、自分の身体にばかり配慮していて、何になるんだろう……

 健康維持、精神衛生の維持について、去年からま

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【日記】ホドロフスキー『エル・トポ』

 ホドロフスキーの「エル・トポ」を見た。
 ホドロフスキーの語法は、ある程度決まっていると、これと「ホーリー・マウンテン」を見比べて、思った。
 西洋的な、シルクハットを被った集団は、頭の悪い、唸り声しか発さない動物的な存在として描かれる。
 力を持つのは、禅やヨガ、チャクラなど、聖なる力を持つもの。だが、融通が利いて、いつの間にか覆ったりする。
 友情と同性愛、異性愛などが分け隔てなく、唐突に現

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【日記】日野皓正とドゥルーズ『スピノザ』

 日野皓正という、ジャズトランぺッターの音楽を、みのミュージックから知ったので聞いている。マイルス・デイヴィスを規範としているらしく、マイルスがマイルス・イン・ザ・スカイとか、あの辺のを作った時に、ほとんどソックリなサウンドのアルバムを、出していたらしい。みのは、完全に肯定的に語っていたけれども、似せ過ぎている感じも否めない。ただ、あんなふうに曲を作れと言われて、まずそれを実行できることがすごい、

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【日記】スピノザ、自由さは、可能性の束の多さではない

 スピノザのいう自由とは何か。
 目の前に、年に五回は旅行に行くという、見た目ビンボーそうな人がいて、今まさに手持ちの旅行カバンで出掛けようとしている所に出くわすとする。すると、我々は
「自由な人だなあ……」
 と、嘆息するはずだ。
 この時の自由というのは、果たしてその人が、取り得る状態を多く抱えており、今見ている光景は、そのひとつだけれども、取り得る選択肢の多さ感じて言うのだろうか。
 そうで

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【日記】味ではなく、値段に舌鼓を打つ

 よく見なければいけない、どこまでが戯画で、どこまでが自分の姿に染み込んでいるものなのかを。

 スローライフ的なものが流行るわけだ。お金さえあれば、誰にでも手に入るもののむなしさを解消するには、「その場にしかない」「自分が生み出した」「工業製品的ではない」などという、おそらく表層に留まる認識なのだろう、そういった考えに縋らざるをえない。

 今の、なにが価値となるのか、全く判断がつかないような幻

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【日記】外用薬は思ったより沁みる

 おでこに梅干しを貼るだとか、ガマの油を塗るだとか、特に民間療法の怪しい治療のイメージから派生して、外用の薬は、まず内服に比べて効果が弱いイメージ、きわめて対症的であるイメージ、薬を「つけている」感が感覚的に感じられるがゆえに、信じられすぎているイメージ等々が重なり、信頼していなかった節がある。
 けれども、最近その外用の薬の効用が思いの外深く、細胞壁が、イオンチャンネルを通して外部とコミュニケー

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【日記】インランド・エンパイア

 デヴィッド・リンチの『インランド・エンパイア』を、中ほどまで見た。
 そんなことも知らなかったんだが、デヴィッド・リンチの最後の映画らしい。細かい映像作品はその後も作っているけれども。
 今、「映画」と名指したけれども、あれを映画と呼んでいいのか、戸惑いがある。
 価値の多寡や、承認の問題ではない。ふつうの映画と、使っている言語が完全に違う。もし、あれこそが映画なのだとしたら、あの映画しか、映画

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【日記】ドゥルーズ『スピノザ』を読む

 ドゥルーズ『スピノザ』の、用語集の「存在」の章。
 様態(=人間的存在)、存在、実体(=神のような存在)、本質、これらの語がローテーションで使われていて、ほとんど同語反復のように感じられる。
 唯一分かるのは、様態とは個別的存在、つまり人間に近く、実体や本質は、神の存在、あるいはそこから個体に伸びてくる、神の力のようなもので、様態、つまり個々の人間は、神の力が貫き通されていなければ、存在しない、

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