「流れる星をつかまえに」 吉川トリコ著 ポプラ社
日常の暮らしの中で抱える劣等感や違和感、怖れやいら立ちなどを描いた短編連作集である。
大きな事件が起きるわけではないが、自分自身がかかえる「あるもの」が影を落として、悩んだり、行動に出たりする人たちを描いている。
軸となるのは「プロム」という欧米でハイスクール卒業時に行われるダンスパーティーをめぐって、それを自校で開催しようとする高校生の周囲の人物模様。
プロムのことを知らなくても読める(私もこれを読むまでまったく知らなかった)
短編6つからなり
平凡な日常から脱却しようとド