1ヶ月50冊読書 【1日目】
『雨の日はソファで散歩』(種村季弘、ちくま文庫)
雨の日はソファに寝転がり、本の上で行きたい町に行く。
いったいどれほど歩いたのだろう?
文学、食に東京。様々なテーマで語られる最後の自選エッセイ。
本を読むにつれ漂う終わりの気配。
最後に口頭で語られる過去の交流は生々しいほどの現実感を持つ。登場する文士たちの素の一面を知り、作品を読みたいという気持ちが湧き上がる。
種村さんの膨大な知識の一部を見せてもらうことで、新たな読書の契機を得る。
こうして本から本へと渡り歩いていく。
『神さまの貨物』(ジャン=クロード・グランベール、河野万里子訳、ポプラ社)
帯に書かれたあらすじ以上のことを書くことはできない。
子どもが欲しいと願う貧しい木こりのおかみさんのもとに貨物列車から赤ちゃんが投げられる。
本を開いて実際に読むのが一番という本はあって、この本もまず読んでみるのがいい。
物語は思うようには進まないけれど、最後に語られる“それ”があるのなら、絶望の淵から落ちずにすむかもしれない。
積読 残り48冊