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レシピ付きエッセイ🍳 詩を食べる「ポエジオ食堂」

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詩を文字通り「味わう」には、詩を食べてみるのがいちばん。ポエジオはエスペラント語で「詩情」のこと。詩からインスパイアされたレシピを紹介します。
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#おうちカフェ

【詩を食べる】雪(三好達治)/雪の花ミルク蒸しパン

詩のソムリエによる、詩を「味わう」ためのレシピエッセイです。寒い日がつづきますね。今日紹…

【詩を食べる】思い出すために(寺山修司)/いちごのクラフティ

恋というものは、ほんとうに小さな出来事も輝かせる力を持っている。甘酸っぱい思い出も、胸の…

#35 梅一輪いちりんほどの暖かさ(嵐雪)/酒粕みるくぜんざい

詩を文字通り「味わう」ためのエッセイとレシピです。レシピもあるので、よかったら詩を読んで…

#26 秋になると果物はなにもかも忘れてしまって(八木重吉)/いちじくの赤ワインコン…

秋の果物がたくさん並ぶようになった。 いちじく、梨、巨峰にピオーネ…。 たっぷりと果汁をた…

#22 おそるべき君等の乳房(西東三鬼)/ブラマンジェ

夏だ!薄着だ!西東三鬼だ!(?) おそるべき君等の乳房夏来(きた)る             …

#21 このまま〈時〉を信じてあらむ(佐佐木幸綱)/ヤズのかぼすカルパッチョ

8月。海光る。 海まで徒歩圏内。 リモートワーカーなのでいつでも海に行ける。 というわけ…

#17 美しい少女一人を好きになり(佐佐木幸綱)/人を好きになった日のシャーベット

恋という疲労美しい少女一人を好きになり夏の一日(ひとひ)の疲労鮮(あたら)し  佐佐木幸綱『相聞歌篇』(『佐佐木幸綱歌集』短歌研究社より) 人を好きになると、感情が大忙しだ。 気づいたら見つめている。目が合うと慌ててそらす。 「恋人はいるのかな」知りたいけど、知ってショックを受けたくない。 会えるかもしれないとドキドキしながら急ぎ足、会えなくてがっかり・・・ 恋心が芽生えたとき、人はとてもダサくなる。空回りしてぐったりする。 そんな「疲労」をとてつもなく美しく詠んでいて

#16 息を呑むほど夕焼けで(石川美南)/にんじんの濃厚リゾット

いきなり引き込まれた短歌というファンタジー 6年前、京都の恵文社一乗寺店。 石川美南(いし…

#15 うさぎにうまれてうれしいうさぎ(まど・みちお)/うさぎクッキー

余りのクッキー生地でかわいいものを 先日のラベンダー入りショートブレッド(バタークッキー…

#14 階段を半分降りたところ(A.A.ミルン)/ラベンダーのショートブレッド

先日、うれしいことが。 noteのサポートと、応援のメッセージをいただきました。 わわわ、とビ…

#12 First of May(若葉のころ)/りんごのタルト

5月は、どの国でも美しい季節なのかな。 5月になると、Bee GeesのFirst of Mayという曲を思い…

#11 みちでバッタリ/いちごの淡雪

旬の食べものには「走り」(一番さき)と「名残」(終わりごろ)がある。 いちごももうそろそ…

【詩を食べる】木蔭が人の心を帰らせる(谷川俊太郎)/新じゃがのヴィシソワーズ

溢れる光の季節に5月。新緑の季節。 樹々が圧倒的な生命力を見せだす初夏。 あまりに溢れる光…

#7 夏みかん酸っぱし今さら純潔など(鈴木しづ子)/夏みかんゼリー

春から初夏は、いろんな種類のみかんがお店に並んでいる。 (戦後、みかんをたくさん作るぞ〜!という流れに乗った結果らしい) そして、ありがたいことに、あちこちから頂くので、 台所は、柑橘のいい香り。ポッと空間が灯るようなあかるい黄色。 甘夏、パール柑、ジューシィと3種がそろったので、ゼリーをこしらえた。 夏みかんゼリーの作り方 夏みかんゼリーの下にまっしろなミルクプリンをさきにこさえて、二層に。ゼリーはローズマリーの風味をつけてきりりと。 材料 みかん3個(種類をまぜてもい