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学校に菜園!?学童に馬!?釜石の三陸駒舎さんが北上市に来てくれます♪
不登校のためのキャリアデザイン情報を当事者ならではの目線でゆるく発信しています♪
今日は学校をもっと楽しい場所に・・・そんな取り組みをご紹介します。
アリス・ウォータース映画「食べることは生きること」
友人たちと共にこの1月、岩手県釜石市 釜石PITで行われたアリス・ウォータース映画上映会「食べることは生きること」に参加しました。
全米で予約の取れないレストラン シェ・パニースの創始者でありオーガニックの母と呼ばれるアリス・ウォータース。食で世界を変えることができると一貫して言い続け、全米に地産地消を広げ、半世紀の間、世界中の料理人と教育者に影響を与え続けたアリスは、どんな人なのか。
著書も何冊も日本語に翻訳されていて見たことのある方も多いのではないでしょうか? → 著書一覧
来日の際に彼女が語った言葉を映像に残して、次の世代につなぎたい!との熱い思いで日本で制作された渾身のドキュメンタリー。全国で上映会が開催されていますが、岩手でも釜石のCINEPIT実行委員会(釜石まちづくり株式会社、みやこ映画生活共同組合)、一般社団法人三陸駒舎、みやこ映画生協のによって開催されました。
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1971年にカリフォルニア州バークレーでレストランを開業し、地産地消、しかもオーガニックにこだわった料理を出すことを半世紀もの間、貫き、その活動は地域と世界をも変えていきました。
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アリスが提唱する”食事を大切にして、人生を豊かに暮らす”という考え方は多くのアメリカ人の食習慣や食べ物に対する考えを変えただけでなく、オーガニック農業と安全な食の経済圏づくり、地元のファーマーズマーケットで買い物をしよう、などの考えは世界中に広がり、「おいしい革命」「スローフード革命」と呼ばれています。
ちなみに、アリスは若かりし頃、オーガニック先進国フランスに留学中にそんなライフスタイルに出会ったそうです。
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子どもたちの食が変われば未来が変わる
子どもたちの食が変われば未来が変わる。経済の仕組みが変われば社会が変わる。
現在、80歳のアリスが人生をかけて今取り組んでいるのが学校給食や農業の未来のこと。70年前、アリスが子どもだった頃は、食べ物は地元でしか買うことができませんでした。アメリカでは教育予算が削られて、食堂のない学校が増えています。子どもたちはどんどんファストフードに、加工されたものを学校にもってきて食べる方に流れています。
現代は食事が不健康に変わっただけでなく、食べ物と一緒に、人の価値観をも変えてきてしまいました。人間らしい価値観を修復するために、そして、大地の世話をしながら私たちの食べ物を作ってくれる人々を支えるために、今、私たちにできることは何でしょうか。 ひとつの手段として、学校給食の食材をどこから仕入れるか、そのありかたを変えることがアリスはとても大事だと考えています。
農作物の生産者をとにかく一番大事にしましょう。
地域の農産物を買って料理しましょう。
すべての子どもたちが毎日食べる学校給食を、大地の守り手から直接買いましょう。環境を傷つけず、むしろ里山を修復するような農業を行っている人から買うようになったらどうでしょう。
それを静かに当たり前に続けてきたアリス。どうやったら子どもたちに美しい未来と持続可能な自然と経済を継承できるか。
2023年に来日した映像の中では、アリスは日本や海外の先進的な取り組みの場を訪れ、学校給食を体験しました。大地の守り手である農作物の生産者、料理人との触れあいの中で皆はアリスの言葉で忘れていた大切なことを思い出してゆきます。
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アリスの言葉
給食の時間を授業にしよう。
学校教科にしていこう、食べて味わうことそのものが学びであるというのは、初めからアイデアにありました。成績がつかない授業があってもいいのではないか、という視座は今も変わっていません。そこには様々なやり方があって、ぜひもっと探究していきたいところです。
この悲しいコロナの状況の中でも、できることはいくつかあると思います。たとえば、静かにしなくてはならないの
であれば、音楽をかけるのもいいでしょう。先生と一緒に食卓を囲んで、目と目を合わせてみるのもいいでしょう。そして、コロナ禍に限らずできることとしては、給食の時間に、たとえば歴史の授業で勉強している時代や文化に出てくる食べ物を(食事中に学ぶ教材として)取り上げてみることもできます。給食と授業をつなげることは、本当はいつでも始められることだと思っています。
ポジティブな解決策はすでにあります。いつやるか? 今すぐやらなくてはならない、それだけです。いくつかある解決策の中でも、特に教育は大切です。教育の中でもエディブル教育、どう食べるかが自分たちをつくっていて、その自分たちが世界をつくっていること。これが子どもたちの中に入ることが大切です。
語られる一貫した優しく力強い言葉と、彼女の日本をみるまなざし。
日本に根付いている"地域を豊かにする食"と "生かしあう経済" 。
私も彼女を知ってはいたものの、いろんな大事な食や農のことを忘れたり、あきらめたりしていたので、映画を見てあらためて「はっ」とさせられたのでした。
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エディブル・スクールヤードという新しい教育の形
元、モンテッソーリの教育者でもあるアリスは、「すべての子どもたちに学校菜園を」と、学校に菜園やキッチンをつくる活動もしています。
エディブルとは「食べられる」と言う意味で、エディブル教育とか、学校に菜園をつくってそこを学びの場にすることをエディブルスクールヤードと言います。(アリスの想いを広げるための団体、エディブル・スクールヤード・ジャパン が日本にもあります。)
1995年ごろ、当時荒れていたアメリカの地元の中学校に、学校内に食べられるオーガニック農園をつくり、生徒達に育てさせ、料理させ、自分たちも地域の大人にも食べてもらう、そんな活動がスタート。この活動でこの学校の生徒達は劇的に変化をとげ、「エディブルスクールヤード」の活動は一躍世界に広まることになりました。
アリスウォータースは、地域に食の循環を通じて新しい経済圏を作ること、また”食べられる校庭” エディブル・スクールヤードを学校に作るという壮大な夢も持っています。
実践の場、アメリカ・バークレーの現地では公立校の校庭に、広さ1エーカーの菜園。どんな子でもキッチンの教室や菜園で過ごせて、学べて、食べられる。必修教科を連携させながら正式な授業として学校教育の中に編み込み、生命のつながりを体験的に学ぶ、エディブル・スクールヤードは食を柱とした新しい教育の形の実践です。今、国内外でカリキュラムやプログラムの開発が続けられています。
屋外の教室で五感を使い、身体を動かしながら学ぶ。アリス曰く、机で日本文化について勉強するより、みんなでワイワイ寿司をつくった方が日本のことを勉強できるでしょ。と。
創設から28年目を迎えたアメリカのエディブル・スクールヤードには、世界中から視察者が訪れます。英国皇太子の訪問や、また元米国大統領夫人のミシェル・オバマ氏は、アリスの進言により大統領公邸に家庭菜園を作りました。
いま世界中に、エディブル教育を実践していると表明した学校が 6,000校以上あります。アメリカでいえばすでに全州に、畑とキッチンがある学校があり、今、日本にも教育実践校が出てきています。
アリスはさらに2020年にはカリフォルニア大学デイヴィス校と連携し、現在、同校内に「エディブル教育のためのアリス・ウォータース研究所」を設立準備中。教育、医療、農業、政策、ビジネスなど多分野の専門家を集め、次世代の学校教育や経済のありかたを社会実装し、最終的には全米に広げることを目的としているそうです。
日本でのエディブルスクールヤード実践
2014年にエディブルスクールヤードが導入された、日本のモデル校、東京都多摩市立愛和小学校の菜園(ガーデン)はじめ、現在は連携校5校(横浜、沖縄、岡山、滋賀)に広まっていて、日本の拠点、エディブル・スクールヤード・ジャパン (ESYJ)では、公立校(小中)での実践を現在の6校から5年間で100校に増やすことを目標に掲げています。
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詳しくは下記の公式ページで。
「土は汚い?」「土は汚れるもの?」 釜石地域おこし協力隊・三科宏輔さん
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後半は釜石の地域おこし協力隊・三科宏輔さん(神奈川県出身の三科宏輔 https://www.instagram.com/kosuke347/?hl=ja )が、釜石市内の釜石栗林小学校で実施している、エディブル教育の取り組み(土に触れることや、農や食の体験を見直す活動)の報告を聞きました。
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子どもたちの「土は汚い」「土は汚れるもの」といった、土に対するネガティブな感覚に危機感を覚えたそうで、三科さんは農業やYoutuberをやりながら、小学校での大豆や野菜づくり、料理体験などエディブル教育の取り組みを実施されています。
【三陸駒舎】馬も、不登校児も、障がい児も、普通に学校に行っている子も、皆が一緒に
映画会共催の三陸駒舎(さんりくこましゃ)黍原豊さん、里枝さんは、釜石で不登校児も馬も障がいのある子も、皆が一緒に過ごすような学童(具体的には放課後デイサービス)をされています。
乗馬、馬の世話、ふれあいなどを通して、人々の心と体を元気にするホースセラピーはじめ、馬がつなぐ誰もが幸せに暮らせるコミュニティづくり。三陸駒舎さんの取り組みは様々な業界からも注目されています。
お話を伺うと、黍原里枝さんはアメリカ・バークレー近郊のエディブルスクールヤード現地視察もして、日本の学校への導入の勉強もされているとか。
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釜石市の不登校情報
ちなみに、個人的に不登校の関連の話もうかがいました。三陸駒舎では、2017年から障がい福祉サービスを活用しながら、子ども達へ馬の力に頼ったセラピーを提供されてきました。近年、不登校や虐待など、障がい福祉サービスの対象にならない子ども達の利用、問合せが増えたそうです。
釜石市の中学校では不登校のサポートクラスがあり、教員以外のスタッフが担当しているとか。小学校に全く行けていない子でも、中学校に気軽に行けている子もいるそうです。
サポートクラスは、北上や花巻、奥州市ではまだみない取り組みです。(花巻市の中学校では導入を検討されたりもしていると聞きました。)また、岩手のお隣、宮城県・仙台市内には「別室クラス(サポートルーム)」 的なものが2箇所、2つの小学校内にあり、別室クラスにも専任担任の先生がいて、クラスに馴染めない、教室で学びにくい子が自由に来れる教室。勉強はする子もいればしない子もいます。強制はせず自由です。
そういうところがあれば、学校の先生も困ることが少なくなりそうな、、。さて、今後はどうなるのでしょうか?
今の所、こういったサポートクラスの存在の全体実態調査はされていないようですのでまた情報が入りましたらお知らせします。
2/16(日)三陸駒舎さんが北上市にきてくれます!
そしてなんと、エディブルスクールヤードのお話会で、釜石の三陸駒舎さんが北上市に来てくれます!
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2/16(日)に北上市さくらホールで北上市議さん企画のお話会があります。学校内菜園をつくるエディブルスクールヤード🥕🥦についてのお話会です。
2025年2月16日㈰
am 10:00〜12:00
会場:さくらホールfeat.ツガワ (岩手県北上市)
部屋:2階 和室 さくら
参加費:500円
定員:20名
誰もがここちよく過ごせる場づくりのお話。
学校のこと、子育てのこと、環境のこと。社会のこと。
不登校関連も?
いろいろきいてみませんか✨話してみませんか?
お申し込みは下記QRコードか、インスタDMまで
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