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本質主義者・攻撃的な人への処世術

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#性同一性障害

「トランスジェンダーの権利」の2つの方向性

「トランスジェンダーの権利」の2つの方向性


1.「トランスジェンダーのカミングアウト」2種類

以前、「トランスジェンダーのカミングアウト」には2種類あることを書きました。

すなわち、次の2種類です。
①移行前(あるいは移行中)の人が、ジェンダー・アイデンティティを公言すること。
②移行後、埋没している人が、出生時に割り当てられた身体の性別(あるいは戸籍に登録された性別)を公言すること。

この2つは全く違うのですが、しばしば(無神経に

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「LGBT支援」団体の代表が「純男・純女」という言葉を使っていて、心底呆れた話。

「LGBT支援」団体の代表が「純男・純女」という言葉を使っていて、心底呆れた話。

昨今、いろいろなLGBT支援の団体があります。
権利運動系から、当事者の互助組織、企業のアライの団体もあれば、宗教団体を背景にした団体もあります。

そのどれかとはいいませんが、そうした団体の代表が、「純男・純女」という言葉を使っていました。
心底、呆れました。

何がダメなのか?引用です。

「お前は不純物だ」って言ってるということです。
自分で勝手に卑下して使うのは、百歩譲って、良いでしょう。

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見過ごされた性暴力が明らかにされるのは良いこと【女装は免罪符にならない】

見過ごされた性暴力が明らかにされるのは良いこと【女装は免罪符にならない】

↓なんとも残念な報道。「性同一性障害」というより、広く女装界隈の問題をはらんでいるように考えます。
ですので、この記事では「性同一性障害」「トランスジェンダー」というより、「女装界隈」の観点から考察します。
(すべてのMtFトランスジェンダーは、少なからず「女装」だった時代があるものです。念のため。)

1.「女装界隈」の汚い部分

すすき野の殺人事件(※)に続き、「女装界隈」の汚い部分が露見して

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既得権益からの抵抗【トランスジェンダーのトイレ問題】

既得権益からの抵抗【トランスジェンダーのトイレ問題】

1.障害学と既得権益

社会学の立場からディスアビリティ・スタディーズ(障害学)を研究されている星加良司先生の動画が面白かったです。

マイノリティの権利拡大は、既得権益からの抵抗を伴うもの。既得権益の理解をどのように得るのかが重要という話でした。(詳細は是非ご覧になってください。)

動画では障碍者が中心でしたが、動画でも触れられていた通り、女性や性的マイノリティについても同様です。

成田悠輔

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燃料投下。しばらくSNSからは離れましょう。

燃料投下。しばらくSNSからは離れましょう。

「国家公務員の職員のトイレ問題」の最高裁判決が出ました。燃料投下です。しばらくネットからは離れましょう。

1.日経が速報

日経新聞デジタルがわざわざ「速報」扱いして、知らせてくれました。
この手のニュースはあえてリアルタイムで目にしないようにしているのですが。
(日経新聞よ、そんなに重要なニュースなのか?PV稼ぎにセンセーショナルを煽っているだけなのでは?)

2.Yahooニュースも早速トッ

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「死亡時の戸籍上の性別変更特例」を実現させたい。

「死亡時の戸籍上の性別変更特例」を実現させたい。

「死亡時の戸籍上の性別変更特例」を思いつきました。

死亡したときに、戸籍上の性別を、望みの性別に変えられるよう、予約ができる制度です。

アイデア自体は前から持っていたのですが、これは実現させないとなと思い始めました。

というのも、SRS要件の撤廃は、なかなか厳しいのではないかなぁ、と思うからです。いろいろな理由で。

ついでに、既婚者であっても、死亡後ならそんなに問題にならない気がします。(

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「反トランス」の言説に対するアンチョコ。ダウンロードしておくと便利。

「反トランス」言説に対していちいち対応(反応)するのは時間の無駄です。
しかし、もしもインターネット上などでしつこく絡まれ、対応してあげようと菩薩の心が芽生えた場合、使えそうなアンチョコがありますので、ダウンロードしておくと便利かもしれません。

「Trans rights are human rights. Dismantling misconceptions about gender, gen

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【統一教会系の】反トランスジェンダーのプロパガンダ書籍

この2週間くらい、統一教会(旧統一教会)関連のニュースをウォッチしています。

当初だんまりだったマスコミも、5日間くらいしてAbemaや日テレを中心にかなり突っ込んだ報道を開始。10日間くらいして、容疑者の「母への物語」に共感した視聴者のコメントがあふれています。2週間くらいして、社民党だけではなく、国民民主党や共産党も、積極的に統一教会(旧統一教会)と政治について、問題化しようとされております

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「性染色体」という名前もまた「ジェンダー化」されたものである。

「性染色体」という名前もまた「ジェンダー化」されたものである。

【気づき】
「性染色体」という名前自体がジェンダー化されたもの。
この名前を変えるのは、医学的にも有用。
つまり、たとえば「女性であってもたまたま「XY」(性染色体という名前ではなく)をもっている人がいる。そういう人は、それに対応した医療をもらえればいい。」、ということにもなる。
この「発想の転換」って、かなりコペルニクス的転回なのでは??

『ガタカ』(1997)と二ーバーの祈り

①「変えるべきものを変える勇気」を示してくれる映画

②『ガタカ』で描かれるような遺伝子検査社会になったら、と思うと、きつい。

「我がごと」の映画です。今後も折を見て見続けていきたいと思います。

★ニーバーの祈り
神よ、変えることのできないものを静穏に受け入れる力を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を。
そして、変えられないものと変えるべきものを区別する賢さを与えてください。

がん

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「GID」批判者と「GID」自称者の認識のズレ【同じトランスジェンダーなのに?】

1.なんかずれてる「GID」概念を批判する人がいます。すなわち、「病理概念なので、トランスジェンダーにそれを適用すべきでない」など。

一方で、自分がGIDであることを誇りに思っているような人もいます。たとえば、嬉々としてtwitterにGID診断書をアップしている人がいます。

もちろん後者としては、自分がGIDであることにアイデンティティを感じているので、GID批判は頓珍漢のように感じるでしょ

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女子割礼と「本当の女」概念

1.「本当の女」になるために、自らすすんで割礼を受ける人たち「しばしばクリトリスは男性的なものとみなされるので、これを切除することにより、本当の女になるというものです。」

うへえ…

世界の性習俗 (角川新書) 新書 – 2020/4/10
杉岡 幸徳 (著)https://amzn.to/3uV8pYa

割礼。まず、人類学とか構造主義とか内在的論理とかで、どんな理屈つけようと、野蛮なものだ

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