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桶屋雑記(第1期)

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基本人との関わり方とか小説の話しかしないマガジンです。 毎日更新します。たまに進捗報告になります。
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#小説

原稿に詰まった。文章の書き方を振り返った。

原稿に詰まった。文章の書き方を振り返った。

書いている原稿が詰まって丸一日悶々としていた。
原稿自体は3000字ほど進んだが、いかんせん小説じゃないので進捗がすこぶる悪い。
あと1日か2日で書き上げたら、小説に取り掛かりたい。

小説と小説じゃない文章の書き方は違う。根本的な文章作法は同じだが、構成の練り方が違う。
私は基本、理解しやすい文章を作るようにしている。巧みな比喩が使える自信はないので、気持ちいい感覚で使ってみた喩えを、読み返して

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小説には入口と出口があってほしい。

小説には入口と出口があってほしい。

ワクチン接種1回目が終わった。
副作用が怖かったので、帰宅してすぐ、冷房をかけた部屋で床に入った。
1日休みを頂いていたけれど、休みは寝て起きて文章を書いていたら終わってしまった。
キャラクタの設定を書きながら、初稿プロットを書き直したい衝動にかられている。
筆が進まないときは、焦って机に向かったところで進まない。
人の頭は正直だ。ひねり出すものがないときは無理して吐こうとしない。
脳みそに吐きダ

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夏ですら無味乾燥だったから、小説の主人公は読者を導く一筋の光であってほしい。

夏ですら無味乾燥だったから、小説の主人公は読者を導く一筋の光であってほしい。

Yogee New WavesのCAN YOU FEEL ITを流しながら記事を書いている。

この街で 生きた頃のこと
よければ踊って 過去を踏みつけてよ
そのままでいてね 夏の日よ
スコールが香って 季節をやり過ごす いつも

Yogee New Wavesは、アルバム『BLUEHARLEM』しか聴いたことがない。
Twitterのフォロワーから勧められたのだが、彼は私の好みを熟知しているよう

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【連作短編】襤褸布の彗星・第1回『深夜のコンビニ、未知との遭遇 その1』

【連作短編】襤褸布の彗星・第1回『深夜のコンビニ、未知との遭遇 その1』

 深夜のコンビニは、田舎育ちの若者にとって、大人の階段を昇るのと同じくらい貴重なことで、ぼくもまた、その若者の例に漏れなかった。

 夜天の花曇りを透かせば、淡い金色の、欠けた月と相まみえる。ここ数年で、たちまち入れ替えられたらしいLED電灯のせいで、夜は人の手で汚されたように見えた。

 深夜のコンビニに出向く理由に大層なものなんてない。なくていい。小腹が空いたから夜食目当てで、だったり、口が寂

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【小説】ぬるま湯のようで、愛おしい、私と彼だけの致命的なバグ。

【小説】ぬるま湯のようで、愛おしい、私と彼だけの致命的なバグ。

 休日の6時前だっていうのに、カーテンの外からはぎらぎらとたくましい日差しが降り注いでいる。
 おかげで目覚ましをかけてないのに、ぱっちりと目が冴えてしまった。

 いつもより、陽の光が彩られて見えるのはなぜだろう。
 考えるまでもなかった。
 あの子のおかげだ。

 マットレスのスプリングの上で跳ねてみる。
 ごくわずかな無重力は、きっと私の心を表している。

 窓を開ければ、からっとした夏の風

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