もしSuperflyの「愛をこめて花束を」が古典和歌だったら
結婚式の定番ソングとして根強い人気を誇る「愛をこめて花束を」。
タイトルにもある“花束”というワードが、花嫁のブーケを連想させるからでしょうか。
力強い歌声と、壮大なサウンドが感動を誘い、まさに披露宴に持ってこいの曲ですよね!
しかし歌詞の内容については、あまり深く考えたこともない人が多いのではないでしょうか。
私もそのうちの一人でした。
そこで今回は、改めて歌詞を考察し、自分なりの解釈で和歌にしてみました。
挫折から“本当の幸せ”に気付く
全体を通して咀嚼した結果、この曲は「挫折から“本当の幸せ”に気付く歌」だと私は解釈しました。
ひとつずつ見ていきましょう。
懐かしい思い出を共有できるほど、付き合いの長いあなたと私。
共にした時間の中には、私が「夢」を追いかけ、そして挫折した経験も含まれているのではないでしょうか。
この“キレイなもの”とは、私がかつて叶えたかった「夢や理想」を指しているのだと思います。
どんな「夢」でも近付こうとすればするほど、泥臭い部分や残酷な現実が見えてくるものですよね。
「夢」を諦めると決意したとき、あなたが一緒にいてくれて本当に良かった。
そんな風に思えることが愛でなくて何なのか。
複雑な心境の中で、実は近くにあった“本当の幸せ”にようやく気付いたことが、この部分から読み取れます。
ストイックだった過去を振り返る
2番では「道」という言葉が何度か出てきます。
前後の文脈から、上記はストイックだった過去の自分を振り返っているのではないかと解釈しました。
臆病な選択ばかりしていると、いつまでも成長できない。
そんな風に自分を奮い立たせて、私は常に「挑戦の道」を選んできたのではないでしょうか。
挑戦に痛みは付き物。
傷ついたときはあなたに慰めてもらおう、そんな甘えがどこかにあったのかもしれません。
泣いてばかりの「挑戦の道」は間違っていた。
私が“臆病”だと揶揄していた平凡な日常、あなたと笑い合える「安定の道」こそが正しかったのだと、ここで認識を改めたことがうかがえます。
地に足をつけて生きていく
今回は、気付きの詠嘆「けり」を結句に使いました。
愛とは何なのか、本当の幸せとは何なのかにようやく気付けた、この曲にぴったりの助動詞ではないでしょうか。
“挫折”というと、どうしてもネガティブに聞こえます。
しかし「安定の道」に幸せを見出だすのもまた人生ではないでしょうか。
そういう意味では、地に足をつけて二人で家庭を築いていく「結婚」というイベントに、やはりふさわしい曲といえるかもしれませんね…!
雲追ふを 思ひ絶えつる かたはらに
あらまほしきを 愛と呼びけり
※解説は冒頭のインスタ参照