もしヤバイTシャツ屋さんの「ハッピーウェディング前ソング」が古典和歌だったら
3人組バンド「ヤバイTシャツ屋さん」の紅一点、ありぼぼさんが結婚発表をされましたね。
お相手は、お笑い芸人のどんぐりたけしさん。
お二人の弾けるような笑顔での報告写真がとても印象的でした。
「ヤバT」といえば、あまりのバカバカしさに笑ってしまうようなネタ曲をたくさん生み出してきたバンド。
中でも、一番有名な曲といっていいのが「ハッピーウェディング前ソング」ではないでしょうか。
今回は、ライブでも異様な盛り上がりを見せるこのネタ曲を和歌にしてみました!
お似合いな男女を冷やかす歌
この歌は終始悪ノリで、お似合いな男女をむやみに冷やかそうとします。
なんと無責任にも入籍まで促してしまう始末…!
一般的に結婚は、永遠の愛を誓う二人が覚悟を決めて行うもので、“ノリでする”ものではありませんよね。
歌詞の中でも、こんな冷やかしに乗っかって入籍を決める二人は、すぐに別れると予想しています。
ここまで倫理観を捨てて、おふざけに振り切った歌もなかなか無いのでは…!笑
でもだからこそ、現実のストレスを忘れて無心で楽しめる一曲になっているのかもしれません。
“ノリで入籍”する軽薄な二人
今回は、実在するかは定かではありませんが(笑)、周囲の冷やかしに流されて軽々しく入籍しようとする二人を、ふわっと風になびく冬草に重ねてみました。
冬草といえば、枯れていくもの。
結句では「枯れ」に「離れ(かれ)」を掛けています。
ここで、同様の掛詞を使った古典和歌を一首ご紹介。
別れてしまった後のことも考えずに、深くこの人を愛してしまったよ…。
そんな意味の和歌です。
いつか別れることになったらどうしよう?
恋愛をしていれば、そんな風に不安に思うこともありますよね。
ましてや結婚となればなおさらのこと。
しかしどれだけ真剣交際を経た二人であっても、さまざまな事情で離婚に至ってしまうことはあるものです。
重要なのは結婚前の真剣さよりも、結婚後にどれだけ互いが歩み寄る努力をし続けられるか…。
そういう意味では、入籍のきっかけはそこまで重要でもないのかなと、個人的には思います。
…と、ネタ曲にマジレスしつつ和歌にしてみたのでした。
ありぼぼさんとどんぐりたけしさんは、この歌に反して、末長く幸せな家庭を築いていかれることを祈っています…!
いとかろく 風になびきし 冬草の
二人ぞやがて かれ果てぬべき
※解説は冒頭のインスタ参照