私の青春は小説とボカロとアニメで構成されている(前編)
こんにちは!ななです。
私がnoteを初めてから1ヶ月と1週間ほど経ちました。
大学受験の勉強法だったり、学生がいかにも書きそうな拙いコラム風文章だったり、色々まとまりもなく書いてきましたが、たくさんのフォロワーさんに読んでいただけてとても嬉しいです!
有料記事も複数の読者の方が購入してくださっていて、本当に感謝の気持ちでいっぱいです🙏✨️
今回は少し方向性を変えてみて、今まで出していなかった私のオタクな部分を全面に押し出したいと思っています!
自己紹介(下の記事)でもちょっとだけ話しましたが、私はまあまあオタクです。
守備範囲は、小説、ボカロ、アニメ(漫画も)です。
それぞれ思い入れが深い作品がいっぱいあるので別々にじっくりと話していこうと思います!
今回の記事は前編として小説のことについて話します。
とあるオタクのつぶやきみたいなものなのでゆったりと読んでみてください笑
1.読書を始めたきっかけ
私が小説を本格的に読み始めたのは、中学2年生からです。
それまでは現在の自分でも驚きなのですが、ほとんど小説を読んだことがありませんでした。小説どころか、他の読みものにもあまり触れてこなかったのです。
小学生の頃に読んだことのある本といえば、しずくちゃん、宇宙図鑑、ことわざ辞典ぐらいしか覚えていません笑
中学1年生の時も、『六兆年と一夜物語』(懐かしい!)の小説を一冊だけ読んだことしか記憶に残っていません。
私が読書好きになった転機は中学生1年生の9月に訪れました。
その頃の私は、ストレスを抱え込みすぎて過敏性腸症候群が発症し始めていました。それによって抑うつっぽくなり、何の感情も湧かなくなってしまいました。
ですが、部屋で落ち込んでいたある日、いきなり胸の内側から黒い塊のような感情が爆発するのを感じました。
自分の今のこの感情を表現する方法として、私は小説を書くという手段を選びました。
今までまともに小説を読んでこなかった人間がいきなり小説を書き出すなんておかしいですが、その時はただただ私の心が小説という唯一の血路を求めていたのです。
それから何ヶ月かかけて出来上がった作品はひどいものでしたが、そこで私は創作の楽しみを覚えました。
そして同時にインプットもしなければ良い作品は書けないんだとも思い知りました。
私は初めて、小説を買うために本屋へ行きました。
2.読んできた本
そうして最初に手に取った本は、当時インパクトの強いタイトルで話題になっていた住野よるさんの『君の膵臓をたべたい』でした。
この本は、今思うとかなりベタな青春小説なんですが、終盤のタイトル回収で号泣したのを覚えています。
続けて読んだのは確か知念実希人さんの『屋上のテロリスト』でした。
この小説は、めちゃくちゃ面白かったですね〜。一気読みしたのを覚えています。伏線回収という小説のパフォーマンスを存分に楽しむことのできた一冊です。
中2の時には他にも、三秋縋さんの『恋する寄生虫』や『三日間の幸福』、白川三兎さんの『プールの底に眠る』とかを読んでましたね。
あとは『博士の愛した数式』や『銀河鉄道の夜』も中2の時に読んだ気がします。恋愛小説やライトな純文学を好んで読んでいました。
中学3年生になると、村上春樹作品を読みだしました。
最初に読んだ村上春樹の小説は『1Q84』です。
この本に出会ったことは自分にとってはかなりの衝撃となりました。村上春樹の文体やスタイルは今まで読んできた小説と比べると、明らかに一線を画していたからです。
そして、内容に関しても現実と虚構が緻密に混じり合うストーリーで、かなり長い小説ではありましたが読者を深い小説世界に留めておける圧倒的な力を感じました。
これが村上春樹か……と、感銘を受けました。
そういえば、この本の3巻目は修学旅行にまで持って行って読んでいたことを覚えています。
その後、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』や『海辺のカフカ』も読み、すっかり村上春樹作品が好きになってしまいましたね。
あとは中学3年生になると、初めての海外小説も読むことになりました。
私が最初に読んだ海外小説はアンナ・カヴァンの『氷』です。
この小説は少しマイナーな小説なので、知らない人もいらっしゃるかと思いますが、私の中では特別な作品です。
村上春樹作品と同じく、小説ってこんなことも書けるんだとガツンと自分の頭を殴ってくれた小説です。
ストーリーは起承転結とか無いし、語り口にユーモアもないから少し読みにくかったんですが、そんなことはどうでもいいぐらいこの小説の作り出す世界は残酷で美しく完璧なのです。
まさに「氷」の結晶のような小説でした。
ラストのあの鮮烈なシーンは今でも心に深く刻まれています。
ぜひ皆さんもアンナ・カヴァンの作品を読んでみてください!
フランツ・カフカの『変身』は『氷』と一緒に購入し、『氷』の次に読んだ海外小説です。
この本は書き出しの時点で、傑作ですよね。さっき紹介したアンナ・カヴァンは、カフカによく似てると言われた作家でした。『変身』を読んでみると、ありえないことが当たり前のように起きる感じが似てましたね。
そして中3の冬頃読んだのが、ドストエフスキーの『罪と罰』です。
え、なんでいきなりドストエフスキー!?と自分も書いてて思いました。
どういうきっかけで『罪と罰』を読もうと思ったのかは覚えてないのですが、結果としてこの読書体験は最高でした。
『罪と罰』って登場人物一人一人の話がめちゃくちゃ長いんですけど、勢いがすごくてスラスラ読めちゃうんですよね。
それにストーリー展開もスリリングで上巻の200ページぐらいまですぐ読めてしまいます。中巻か下巻で途中、登場人物たちが討論するシーンがあるんですが、そこを読んだときのカタルシスがすごかったです。
重厚で難解なイメージのあるドストエフスキーですが、この『罪と罰』に関しては『デスノート』みたいな感じの作品なので、色んな方に読んでみてほしいです。
ちなみにこの頃、安部公房の『砂の女』を読んだんですが、この時はあまりハマりませんでした。
大学生となった現在、安部公房にハマっています。
今思うと、村上春樹だったり、アンナ・カヴァンだったり、カフカだったり、安部公房だったり、私はスリップストリーム文学がやっぱり好きみたいですね。
高校生に入ると、エンタメ小説よりも日本の純文学を本格的に読み始めるようになりました。
具体的に言えば、太宰治の『人間失格』や夏目漱石の『こころ』などです。
やっぱり名作と言われてるだけあって、『こころ』や『人間失格』には響くものがありました。決して明るい気持ちになる小説ではありませんが、より深く人間のことに対して考えるきっかけになりました。
夏目漱石や太宰治も面白かったのですが、それ以上に好きな近代文学作家は川端康成です。
初めて『雪国』を読んだときはびっくりしました。
こんなキラキラ光って見える文章があるのかと衝撃でした。
川端康成の文章は例えるならば、川底に沈んだ小石のような輝きを持っています。決して華やかな文章ではないけれど、静かな美しさが紙に連ねられています。その点で、三島由紀夫の文章とは対照的で面白いです。
ちなみに『眠れる美女』はかなり変態的な小説でしたが、川端康成の本領が発揮されている作品だと思います。
三島由紀夫作品はあまり読んではないですが、『仮面の告白』、『潮騒』などは面白かったです。
でも、『金閣寺』は話が少し難解であまり楽しめませんでした。将来、もう一度チャレンジしてみようかなと思います。
一方で村上春樹作品もどんどん読んでいきました。
村上春樹の代表作『ノルウェイの森』や『ねじまき鳥クロニクル』は本当に心に残っている作品ですね。
大江健三郎の作品も高校生の頃に一度読みました。『死者の奢り・飼育』という短編集を読んだのですが、大江健三郎の文章力はいったいどこから来てるんでしょうかね。笑
こんな緻密な文章を20代で書けるなんて、尊敬でしかないです。
全体的にテーマも重厚でジメジメした内容ですが、一度は読んでみてほしい一冊です。
堀辰雄の『風立ちぬ』は、ジブリの『風立ちぬ』を観たあとに読んでみました。
ジブリの映画を観た時と同じような清廉で爽やかな印象とともに、暗い死の影も感じる小説です。この小説を読んだ後にまたジブリの方を見てみると、違った感じ方もできました。
『グレートギャツビー』や、『キャッチャーインザライ』、『ティファニーで朝食を』などの有名な外国の小説はこのころ読みました。が、『氷』や『罪と罰』ほどははまりませんでした。
さきほども言いましたが、大学生になってからも色々と小説を読んできましたが、最近になってハマったのが安部公房です。
特に面白かったのは、『第四間氷期』と『人間そっくり』です。
この二つの作品は、純文学的でもあるSF小説です。どちらの作品もストーリー展開が凄まじくて、古めかしさをまったく感じさせません。令和の新刊小説だよと言われても違和感が無いと思います。それぐらい安部公房の作品は前衛的で時代を先取りしていたのです。
『方舟さくら丸』や『カンガルーノート』はまだ読めていないのでこれから読んでいきます!
他にもたくさんの小説を今まで読んできましたが、全部は書けないので今回はこのぐらいにしようかなと思います。
小説は間違いなく私の青春を構成している要素の一つです。今まで読んできた小説も、これから読んでいくことになる小説も、全部私には必要なものなのです。
今回はオタクの独り言みたいになってしまいましたが、スキ、コメント、フォローしてくださると嬉しいです!