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お酒 記事まとめ

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日本酒、ワイン、ビールなど、お酒について書かれたすてきなnoteをまとめていく公式マガジンです。
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2023年1月の記事一覧

47都道府県の居酒屋をめぐった太田和彦が感じた、外国にはない「日本の居酒屋」

 長い間、居酒屋を訪ねて日本中を歩いてきた。  すべての県はもちろん、毎年のように訪ねるところも。その旅が何十年も積み重なると各地の特徴が見えてくる。コンビニやチェーン店の普及で、駅前あたりは日本中どこも同じようになってしまったのはその通りだが、それゆえに裏通りで郷土色を残している古い店が、くっきりと浮かび上がってきた。  町の人口が増え、経済的、行政的に安定が生まれると、住む人がくつろぐ場所としての居酒屋が求められてくる。一日の疲れをとりながら、できごとを話し、互いの気

「ポテトサラダ」が美味しい居酒屋は、必ず繁盛する。

「ポテトサラダ」。 洋食では、ビフカツ、エビフライ、ポークジンジャーという主役を力強く支える千切りキャベツの横で、静かに出番を待っている“準脇役”的な存在である。 いてくれれば嬉しいが、いなくても、舞台にはさほど影響は出ない。 和食ではあまり姿を見せないが、セルフのご飯屋では、一番安い小鉢として、手に取ってもらえるのを待っている。 だが、「しらすおろし」や「わかめ酢」のような定番小鉢には勝てないでいる。 スーパーの惣菜売り場では、そこそこの人気があり、多くの仲間たち

クラフトビールってなに?

そもそもクラフトビールとは ビールの歴史は意外と古く5000年以上の歴史があります。今でもビール大国と言われるドイツやベルギーなどから広まったのですが、実はクラフトビールの起源はアメリカにあります。1920年代にアメリカで禁酒例が発令され、小規模なビール会社が激減してしまい、ビールのバラエティも急速に減少。 1933年に禁酒法が廃止されても、ライトなラガービールばかりが流通している状況でした。。1970年代には、ラガービールに飽き足りたアメリカのビールファンたちが自家醸造を

【京伝びと 日本酒NFTラボ vol.1】NFTと伝統産業の相性はいいと思うんです。

世界観を素人でも表現できるようになったアイキャッチ画像は、いったい何の写真だと思いますか?これは私がやりたいことをAIを使ってアートで表現したものです。 インターネットから適当に拾ってきた写真ではありません。 私がAIに自分の想いを伝えて、作ってもらったアートです。 私ははっきり言って絵が下手です。 絵や音楽って、人の心を動かすじゃないですか。 それは心に直接響くからだと思うんです。 文字や声はどうしてもいったん考えないといけないけど、絵や音楽はそういった過程なく直接心に

微笑みが咲き、想いが実りますように

エチゴビール、2023年最初の新商品「林檎とハーブの微笑みエール」が発売された。僕がエチゴビールの商品開発を請け負うようになって、もう何商品目になるだろう?幸いにもこの白熊シリーズはずっと好評をいただいており、SNSでお客様が楽しんで召し上がっている様子を見るのが楽しく嬉しい。 白熊シリーズを最初に発売したのが2018年のALWAYS A WHITE(2・3回目はALWAYS A WITに商品名変更)で、当初このキャラクターを使用したのは、白ビールだからということと、女性に

さばみりんのオーブン焼き ガメイ嫌いな王様のピノ・ノワール

自宅で魚の干物のオーブン焼きにワインを合わせる。干しカレイと一緒にさばみりんも焼く。 干しカレイの穏やかで上品な脂と旨味を楽しんだ後に、鯖のワイルドな脂に箸を進める。 お酒も料理もそうだが、味の軽いものから重いものへ進めていくことが大切だ。先に重いものを味わってしまうと、軽い方の味をどうしても感じにくくなる。 料理に合わせたワインは、イタリア サルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種のものを2つ、ロンバルティア州のフランチャコルタ(シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・ネロ

- 日本ワインを地産地消する会 -【ワイン部|活動報告】

1月も後半になりましたが、明けましておめでとうございます!ワイン部広報の隅田です。本年もよろしくお願いいたします。 新年1発目は、日本ワインをテイスティングしました。 「日本でも美味しいワインが作られていると伝えたい!」と燃えるソムリエの気持ちは、部員に伝わるのか……ぜひ最後までご覧ください。 ▼前回の内容はこちら 日本でのワイン作りは難しい?!皆さんは、日本ワインを飲んだことがありますか? 日本ワインは、ワインを何本も置いている飲食店でもあまり見かけず、どちらかと言え

K216を探しに甲州へ 『2020年の恋人たち』を読んで

たまたま図書館で手にとった一冊。 島本理生氏の著書は久しぶり。『ナラタージュ』を読んでしばらくせつない気持ちが抜けなかったのがいったい何年前だったか思い出せないくらい昔です。 この物語はこんな流行り病が世界を席巻するとは思わなかった2017年から2019年に「婦人公論」に掲載されていて、本が出版されたのは2020年11月だったようです。 それにしても… 掲載されていた当時は2020年がこんな風になるとは誰も思わなかっただろうと言うことをしみじみ感じました。 主人公の女性

兵庫県産干しカレイのオーブン焼き サルディーニャ島のヴェルメンティーノの完熟果実と潮の香り

ウィークリーの恒例になりつつある魚の干物のオーブン焼き。 今回は兵庫県産干しカレイ。カレイの漁獲高は北海道が全体の6割ほどを占める圧倒的な1位、そこに一桁パーセントで2位島根、3位鳥取、そして4位に今回のカレイのふるさとの兵庫。但馬の国からいらっしゃったカレイを、サツマイモ、レンコン、シイタケ、ネギと一緒に焼く。 海と土の恵みを滋養に寒さを乗り切ろう。 過去にカレイはバーベキューでグリルしたものを島根ワイナリーの甲州に、また煮付けにしてニュージーランド産のピノ・ノワールに合わ

自宅ワイン始めました。

(ワインに詳しい人ではありません。ワインを始めてみたいな、という方の参考になれば幸いです) まずは背景から。 生まれても育ちもずっと九州で、家族や親戚、友人は焼酎か日本酒。ワインを好んで飲んでいた友達いたっけな?くらいワインには程遠い環境だった。 ラーメンはビール、焼き鳥は焼酎、お刺身は日本酒。 ワインが入る隙間はなかったと思う。 唯一可能性があるとすれば… フレンチやイタリアンな料理を食べる機会は(自分の)結婚記念日と友人の結婚式くらいである。しかし、ここ3年くらいは

札幌でおいしいお酒とごはん #2「山猫バル」(佐々木禎子)

 私は、冬の動物園が好きだ。雪の壁があちこちに積み上がり、いたるところが真っ白で寒くて、暑い土地の動物たちは屋内に引きこもり、活き活きしているのはホッキョクグマくらいという円山動物園の冬の光景が好きなのだ。  昔にそう言ったら誰かに「寂しいもんが好きだなあ」ってひと言で片付けられた記憶がある。実際、夏の動物園のほうが活気があるので。でも、私はいままで冬の円山動物園をそんなに寂しいと思ったことはなかったよ。    さて、某日、あまりに原稿が進まず「好きなものを見たい」と発作的に

冬の土用の鰻の日に 柔らかな赤ワインを

もともとは、土用の丑の日に「う」のつくものを食べると病気をしないという風習から「梅干し」や「うどん」「牛」などを食べていたそうなんです。 江戸時代中期に平賀源内という人が、夏に売上が伸びないといううなぎ屋さんから相談を受け「本日丑の日」と張り紙をするよう提案したら、そのうなぎ屋さんが大繁盛し周りのうなぎ屋さんも真似したことで、この風習が現代まで続くようになったみたいなんです。 夏の土用の丑の日に鰻を食べる。 そういうものだと思い込んでいました。 ワタシったら、平賀源内さ

芋焼酎を寝かせると美味しくなる理由

蔵人です。 焼酎の原酒はアルコール度数が高く、 風味の変化もそれほど大きくないので常温で貯蔵します。 季節による温度変化はタンク内でゆるやかな対流をおこすといわれており、このおかげで酒質はよりまろやかになるそうです。 ですが、タンクの容量にたいして中身の量が著しく少ないと 夏場にタンク内で気化してしまい酒質がかなり変わってしまう こともあるので、量が少なくなった原酒をまとめます。 そうして空いたタンクに新酒を入れていきます。 年によって出荷量も増減しますのでだいたい2

水曜日のご褒美/四杯目 ~ 宝船浪の音 玲瓏とカマンベールの藁焼き~

もう1月も終わろうとしているころの水曜日。 2023年最初の、自分へのご褒美時間。 おいしいお酒とおいしい肴でさあ乾杯。 今年も、水曜日のご褒美へ、いらっしゃい。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
 |『水曜日のご褒美』とは 
|日本酒は好きだけどあんまり知らないという 
|宮城で働く会社員女子が、 
|仕事終わりにちょっとふらっと、 
|日本酒と料理の食べ合わせを求めて
 |酒場をめぐる物語。 
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー  ぴょんぴょん元気に飛び跳