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鍛練を養生の視点で考えてみた

こんにちは。
養生担当“ のぶ ”こと千葉宣貴です。
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前回は腹診からどのような養生を組み立てられるかお伝えしました。
今回は普段何気なくつかっている、耳にする言葉から養生を考えてみます。

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はじめに

今回は【鍛練】という言葉から養生を考えてみます。

私のイメージは力士の昇進伝達式でつかわれているイメージです。
「謹んでお受けいたします。大関の名に恥じぬよう…日々の稽古で鍛錬し…精進いたします。」といった具合でカクカクシカジカ仰いますよね。
とにかくもっと心身共に強くなりますという意味合いでしょうか。

「強くなるってなんだ?」と率直に思ったんです。
これを東洋医学や養生の視点からみたら何をどうするのだろうと。
あまりこういうこと話す方にご縁がなかったので自分で勝手に考えてみます。

鍛練

デジタル大辞典では鍛錬を

①金属を打ってきたえること
②きびしい訓練や修養を積んで、技芸や心身を強くきたえること

デジタル大辞典から引用

と記されています。

次は一文字ずつ見ていきましょう。

鍛は「きたえる」という意味があります。
上記のとおり熱した金属を打って硬く、強くすること。
また技術や心身をきたえることも含みます。

ではカラダで硬く、強くする必要があるのは何でしょう?
それは骨と歯です。これらは人体で最も硬い組織。
ご遺体を火葬しても残るほどのものです。

つまり鍛練の「鍛」は骨・歯をきたえるということ。
五臓でいう「腎」に当たります。

練/錬

練/錬はおもに「ねる」という意味があります。

・糸や絹をねる ・薬をねる
・金属を鍛える ・芸や技を鍛えぬく。腕を磨く。
・技能がすぐれる。よく慣れている(習熟)
・捏ねる。練り固める。 ・選ぶ・調べる・工夫する

金属を鍛えるということは「鍛」とおなじ意味合いですね。
その他をみていくと動きや神経系の発達、経験を活かして改善するなどの意味合いがあります。

つまり、認知と運動のメカニズムにかかわる視覚・脳・骨・骨格筋・神経系。
五臓でいう「腎」「肝」に当たります。

東洋医学的にどうとらえるか

シンプルにまとめると
『骨を鍛えて、筋を練る』
これが最もしっくりくるかと思います(完全な主観でスミマセン)

では養生としてどう広げるか。
養生は五臓六腑を基準に養うことなので、五臓六腑にアプローチして骨や筋を養っていきます。

そこで骨は腎、筋は肝と関係が深いので『疏肝』『補腎』を養生の中心とします。

みえてきた鍛練と養生の関係性

前述してきたことをふまえると鍛練≠養生ととらえることができます。

養生を鍛練とする方もいらっしゃってよいし、何かの鍛練・目的のために養生をつかう方もいるでしょう。

特に武術家や武道家、アスリートなど体を操作することがメインの方は後者に当てはまるのではないでしょうか。


鍛練と養生の関係性

ただそのままどちらもよいで終わったら勿体ないと思っています。
そこでここからはどちらを優先しても必要なことを紹介します。

肝腎同源

『骨を鍛えて筋を練る』
「どちらを優先しても必要なこと」

これらから肝と腎は一緒に養うことができる。むしろ同時に養うようにした方が良いということです。

これを証明する東洋医学の言葉に『肝腎同源』があります。

肝と腎は相互に補完する存在であり、運命共同体のようなもの。
五行においては母子・相性関係です。おもに津液で深いかかわりがあります。

ではここから肝腎の養生を紹介します。


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