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茶の湯 於 小磯庵(大磯)

お茶会に参加するため、大磯の小磯庵へお邪魔してきました。

ここ2〜3年で茶の湯への関心が沸々と高まってきていたところ、前職でご一緒して今でも懇意にさせていただいてる小磯庵の亭主様よりお誘いいただき、ついにお茶会に参上することに。


苔がたまりません
(手入れが大変みたいですが)


茶の湯の心得を教わりつつ、美しい御茶碗を眺め、お茶菓子とお抹茶をいただき、会話を楽しみました。作法も一定必要だと思いますが、この漠然とした時間の共有が、お茶会の本質のように感じます。
また、初対面のお二人との、飲み会ならぬお茶会での付かず離れずな距離感の会話も、時間に燻んだ色味をつけるようで、印象的でした。


お茶室は総合芸術の空間


お茶文化は万国共通であり、日本独自の楽しみ方を掴んでいくおもしろさがありそうです。
加えて、茶の湯を通じて日本的な感性を知覚することができそうで、これからの人生において時間をかけて深めていきたいと感じました。


茶釜の湯気に安堵


初心者としての体験に対する新鮮さと、深い思索に導かれる感覚を同時に味わい、瞑想的な時間はあっという間に過ぎます。


柿の練り切り、美味でした


かつて、日頃シビアな判断をする立場に身を置いていた武将たちも嗜んでいた茶の湯。信長や秀吉のようなスター武将の影響によるブーム性もあったのでしょうが、働き盛りの武将にとってのマインドフルネスな時間としての意味合いも大いにあったことでしょう。
茶室で無我の境地に至り、また現実の世界に戻っていく。この輪廻のようなサイクルがメタ認知を養い、より中庸な精神で先を見据えることができるのかもしれません。


漆黒の宇宙に抹茶の苔色が映えます
(茶碗は小磯庵作)


奥が深すぎるのに、ライトにも楽しむことができる茶の湯の懐の深さに、大いに魅了されました。

小磯庵の亭主さま


そして大磯の町を少し歩きましたが、面白い個人店がちらほらあり、ゆったりとした時間が流れ、上品かつフレンドリーな雰囲気で、とても素敵な町でした。

秋晴れの大磯の空は青く広い
茶会記
(こういった記録は1533年に始まったとのこと)


穏やかながら、刺激的な一日となりました。ありがとうございました。

小磯庵の紹介動画で、締めくくりです。
ごきげんよう。


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