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春の京 町歩き
どうも西尾です。
本日から新年度、4月が始まります。
心機一転、気持ちも初心に戻るつもりで日々の生活を大切にしていきたいなと思います。
春の京 町歩き
東寺・六孫王神社
桜の匂ひがする。
鶯の囀りが聴こえる。
春はすぐそこまで来ているのか。
どうも日本人には桜が特別なものとして連綿と心の中に刻み込まれてきたのかもしれない。
この晴れ渡った青空は私を古の都・京都へと導いてくれる。
そうだ京都へ行こう。
古の都で過ごす春のひととき…
こんな旅行ツアーの謳い文句があるのか無いのかは分からない。
あるとすれば、それは名前も聞いたことのないツアー会社が企画したものかも。
そんな冗談はさておき、久しぶりに京都へ行ってきた。
朝9時頃のJR大阪駅。
今回はJRに乗って京都へ向かう。
大阪〜京都間は新快速で約30分、快速を使っても約40分ほどである。
普段、京都へ行く時は京橋から京阪電車を利用することが多いため、久しぶりにJRを利用して行くことに心もワクワクした。
平日と異なり休日の大阪駅は人混みも未だマシだった。
時間が未だ早かったのもあるかもしれない。
それでも中央口には多くの人で溢れていた。
大きなスーツケースを抱えた外国人も多い。
お揃いのジャージを着て、お揃いのリュックを抱えた集団がいる。
学生の部活動か何かだろうか。
中央口から改札機を通り抜けて大阪駅の8番ホームへと上るエスカレーターに乗り込んだ。
京都方面の電車は7〜10番ホームから出発し、乗車予定の電車は8番ホームから出発予定だ。
8番ホームに上がると案の定、多くの人が電車を待っている。
それでも人混みは少ない方で、列に並ぶ人の合間を縫うようにしてそそくさと乗車位置へと向かう。
平日の朝の大阪駅は歩けたものじゃ無い。
乗車位置は最後尾。
8番ホームの最後尾に到着した頃にはすっかり汗ばんできて暑かった。
シャツの袖を捲る。
そう言えば今日の最高気温は22、23℃で、体感温度は更に高いと言ってた。
どうりで暑いわけである。
落ち着いてる時間は無かった。
なぜなら、8番ホームから見えた奥の11番ホームには寝台列車が停車していたのだ。
シックな緑の車体に黄金色のラインが一筋伸びて、何とも言えない上品な貴賓さが漂ってくる。
あれこそが寝台列車の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風 MIZUKAZE」。
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2017年から運行を開始しているが実際にお目にかかるのは初めてだった。
この列車のコンセプトは、寝台列車で西日本各地を巡るというもので、正に走るホテルである。
一度でいいから乗ってみたい電車だ。
感動しているのも束の間。
乗車予定の京都方面行きの快速列車がやってきた。
数分後に出発する新快速に乗車した方が所要時間が短く京都への到着は早いが、新快速はいつも満員である。
打って変わって快速列車は座ることができるし、新快速との到着時間も10分ほどしか変わらない。
快速列車に乗り込み席に着く。
先ほどまで見えていた寝台列車は既に出発していた。
代わりにホームには敦賀行きの特急サンダーバードが滑り込んできた。
以前は金沢まで乗り換えなしで行けたのに、新幹線の開業で返って不便になってしまった上に料金も若干高くなっている。
大阪駅を出発した快速列車は途中で新大阪、茨木、高槻、そして高槻からは各駅に停車する。
高槻から先は各駅に停車するが、島本や大山崎といったあの周辺では新たにマンションや住宅が建てられていた。
高槻周辺は大阪にも京都にも出やすいところで、利便性が良く最近では人気の居住エリアとなっているらしい。
車窓を眺めているといつの間にか京都へ到着してしまった。
あっと言う間の電車旅、旅と言うより電車移動と言った方が正しいのかもしれない。
久しぶりの京都駅は人がすごく多い。
数年前はここまで人は多くなかったはずである。
写真を撮影しようにもあまりにも人が多すぎるため撮影できず。
しかしながら、駅を出て久しぶりに見上げる京都タワーにはどこか懐かしさを感じずにはいられない。
京都タワーも建設当初は京都の街並みに合わないということで反対意見が多かったという。
これはフランス・パリのエッフェル塔でも同じで、エッフェル塔も建てられた当初、あのような斬新なデザインの建物はパリの街並みに合わないと反対された。
ところが時が経つと、そこがランドマークとなり観光名所となっている。
もちろん、全ての都市で同じような結果になるとも限らないし、上手くいったからと言って新たに景観にそぐわないような建物を建てて良いというわけではない。
久しぶりの京都タワーにもお目にかかれたので東寺へと向かった。
京都駅の八条口から出て歩いて向かう。
八条通から油小路通に入り、さらに九条通を歩く。
京都の街という感じがひしひしと伝わってくる。
どこかに山村紅葉さんはいてないかと探してしまう。
京都は外国人観光客も多いが、大学なども多いため京都在住の外国人も多く見られる。
そうこうしていると東寺が見えてきた。
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このお寺の感じがすごく好きで、京都に来たという実感が湧いてくる。
東寺の桜は未だ満開では無く、咲いている木も僅かであった。
今年は開花が遅い。
宝蔵の池では亀が甲羅干しをしており、池と亀と奥のユキヤナギが綺麗であった。
そして亀たちも可愛い。
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東寺を後にして、洛南高校の横を通りながら六孫王神社へと向かう。
校舎からは吹奏楽部の奏でる音楽の音色が聴こえてきて、京都の町に華を添えてくれる。
こちらの神社も桜が有名な神社で、東寺から北へ歩いて5分程の場所にある。
六孫王神社は京都市の有形文化財に指定されており、現在の社殿は元禄十四年(1701年)に江戸幕府により再建されたもので、非常に歴史のあるもの神社だ。
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神社に隣接して六孫王会館が鎮座している。
昭和四十一年(1966年)落成の建物で非常に趣を感じる。
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桜はまだまだ蕾の状態であったが、今週くらいには咲き始めそうであった。
六孫王神社を後にして京都の町を散策してみる。
春の陽気を感じる京都。
小鳥の囀り、暖かい風が吹く。
遠くからは梅小路の機関車の汽笛のような音も聴こえる。
春の匂ひはもう手のひらの中にある。
京の町を行く。
続く。
以上になります。
お読みいただきありがとうございました。
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