医師が暗記アプリ・手法を使してみて数年後レビュー①
試験勉強とかで暗記をとにかく効率的にやりたい人がいますよね。医師の仕事は知識を正確に覚えていることが求められ、学生の頃は自己流でした。暗記アプリや手法を取り入れてみてどうだったか数年後のレビューをします。
学生の時は自己流でしたが、社会人になってから、やっぱり効率が悪いんじゃないかと思って、毛嫌いしていた記憶の仕方の研究を読んだりして、実際に取り入れてみました。
はじめに、覚えたい内容をクイズで作っておき、すぐに記憶に入らなかったものについては、早い時期に再びチェックして、記憶に入ったものについては、遅い時期に再びチェックするというアプリがあります。
結構有名なAnkiというアプリです、他のは似たり寄ったりでした。
これに医学書数冊の内容を落とし込んでみました。
まず、僕の医者の仕事で使う知識は、
ある異常があったら、どんな病気を思い出さないといけないかといったものが多いです。
皆さんはピンとこないかもしれませんが、
熱、喉の痛み→風邪
だけではなかったりします。
もう少し細かくすると、風邪のほか、咽頭炎、甲状腺炎もあります。(甲状腺は、喉仏の下の皮膚に近いところにある臓器です)
咽頭炎をもっと細かくすると、ウイルスによるもの、細菌によるものなどもあります。
(これは例です、本当はもっとあります)
こういった病気を全部覚えていないと取りこぼしがあってよろしくないです。
今回のAnkiというアプリの特性上、
クイズを作って、その答えを想起(頭の中)して、回答を見て、正解であれば遅い時期にチェックするスケジュールに入れられます。
合間時間にアプリを開くと、スケジュールにあるクイズが出てきて、答えていくって感じですね。
なので、
「熱、喉の痛み」で、考えるべき病気を2つ挙げろ
といったクイズにしておき、
咽頭炎、甲状腺炎
としておけば、覚えたい内容と、クイズをフィットすることができますよね。
で、これを数百個(忘れました)くらい作って、1、2ヶ月間やってみました。
確かに、その時はとても正確に覚えられます。
例えば、
考えるべき病気を9つ挙げろ
みたいなクイズでも9つ答えられたりします。
記憶の縛りにマジックナンバー7というのがあります。
一回記憶するのに7個前後しか覚えられないという短期記憶の限界ですね。
9つでもできるということは、長期記憶に乗っているんだと思います。
使ってみての感想は、忘れたものを一生懸命引っ張り出すのはやはり余り心地いい作業ではありません。
一日の間の一定時間チェックすることにして、習慣化して組み入れていました。
では、数年後、正確には4年余り経ちましたが、それらの知識は覚えているかというと、
覚えているんですね。すらすら出てきます。
学生の時に自己流でやっていた記憶法の何倍もの効率です。
一方で、デメリットというか限界もありました。
続く