マガジンのカバー画像

novel 恋愛時計

21
✳︎携帯novelをまとめています✳︎   ホッと一息つけるようなお話を連載中   是非お読みください      宜しくお願いします♡
運営しているクリエイター

#切ない恋

page 12 ツキガキレイ

page 12 ツキガキレイ

 it's story of the Mr. 神島 蓮

   
   初めて聞いた声があまりに綺麗で
     こういう時ってまず、
  名前を聞いたりするのが普通なのに
  話の筋書きもブッ飛んじゃうような
   まるで舞い上がった行動の俺、
        
        あーんど

 凄く頑張って冷静を装う俺に       
         自分で苦笑してしまう。

   「日本人の奥

もっとみる
page 17 兄のセレナーデ

page 17 兄のセレナーデ

it's story of the Mr. 梛木 亜門

    「いいよ お兄ちゃん」
  「後ろに乗っけてくからコレ被って」

   久々に見た白地に赤い花の浴衣
   心羽がこれを最後に着たのは
   何年前だっただろう…

   「電車で行くからいいってば」

 亜門「誰かと一緒ならまだしも
    浴衣姿で混雑した電車に乗せられ
    るかよ」

 心羽「だからって
    浴衣でバイ

もっとみる
page16 ヒマワリ

page16 ヒマワリ

it's story of the Mr. 八木 快

         ・

   快「浴衣とか、反則だろ」
     

   蓮「いや、
     浴衣持ってるって言ったら
     目印にもなるし
     着てきてって言われたから」

         ・

   いつもの公園は露店が並び
  いつもと全く違う世界を作っている
   

   夕暮れは薄紫のグラデーションで
     夜

もっとみる
page14 織姫の秘密

page14 織姫の秘密

 it's story of the Mr.梛木 亜門

   亜門「日に焼けるから入って来いよ」

      心羽「 うん 」

         ・

  心羽には忘れられない男が居る

         ・

  その男と別れたのは随分昔の話だし
  別れてから他の彼氏が出来た事も
  知っているけど、
  
  未だに心羽の心に焼き付いてるのは
   高校時代のアイツだって事は
  別に

もっとみる
 page 11 moon voice

 page 11 moon voice

 it's story of the Miss 梛木 心羽

         ・

      「もしもし
      「ぁ、もしもし」

         ・

     「えっと、こんばんは 
     改めて…神島蓮といいます」

   胸が痛い程ドキドキと音を立てて
   携帯を握る手に力が入ってしまう

  「夜分の時間帯にかけちゃってるけど  
      今って時間大丈夫?」 

もっとみる
 page8 夕闇のニュース

 page8 夕闇のニュース

     
it's story of the Mr. 八木 快
     

      「マジで言ってんの
        それ!」

 iPhone片手にビールに口をつけてたら
 蓮のあまりに驚きの内容に衝撃を受けて
     吹き出しそうになった。

     「デカいんだよ声が」 
    
      「ちょっと待て!
        早まるな!
    お願いだから一回考えよう」

もっとみる
 page6 オセロと素麺

 page6 オセロと素麺

 it's the story 八木 快

  コウと2人で暮らす事になってから
黒一色でコーディネートされてたはずの俺の部屋はいつからかコウによって白の占める割合に圧倒されて

  言ったらオセロで負けてくみたいに
  どんどん白にひっくり返されている。
  もう物凄勢いで部屋が変わって行く

    そんな現在進行形の俺の部屋
         いや、
        2人の部屋

     

もっとみる
 page 5 キミノ破片

 page 5 キミノ破片

 it's the story 神島 蓮

  マウスでクリックして出た虹のカケラは
  ブログに書かれた「詩」のようだった

         ・

      塗り残したスケッチ

       夕暮れの校舎

        飛行機雲
        
        自転車

         ・

    文面を見つめて想いを馳せる
        これって…

   あの頃見ていた風景

もっとみる
 page4 夢のカケラ

 page4 夢のカケラ

         ♢

  オレンジ色の雲 影を落としてく
   夕暮れの校舎 そのまま
  あの頃見た夢が 確かに光って
     風に吹かれて消えた

  遥かな夢ばかり追いかけてたの?
    羽の生えたシューズで
   集めた煌きが眩しいねって
   君は動く気持ち隠していた

  例えば愛しさも冴えない昨日さえ
   全て夢の途中のピースだから
  この腕に抱きしめて僕等は歩き出す
  

もっとみる
 page3 記憶ノpuzzle

 page3 記憶ノpuzzle

 it's the story of 神島 蓮

        カタン…

    マンションのドアを開けて
    照明のスイッチを入れる

      「ただ今…」
  って言っても自分しか居ない訳だけど

   首元のシャツのボタンを緩めて
   洗面所で手を洗う

   冷蔵庫の中のビールを探って
  ひんやりとしたプルトップに手をかける

静かなリビングにプシュッと弾けた音を合図に
 

もっとみる
page 2 カ・ケ・ヒ・キ

page 2 カ・ケ・ヒ・キ

 it's story of the Mr.神島 蓮
 

 この会社に入社してもう7年になるのか

  パソコンのキーボードを打ちながら
   自分を緩めるように息を吐いた。

   ネクタイ結ぶのが上手くなって
       人との距離も
    上手く取れるようになった。    

          ・

 「神島さん、今夜ってご予定有りますか?」

          ・

   振り向

もっとみる
page 1 ナツノキオク

page 1 ナツノキオク

         

《20××年7月》

蓮「お前さ、
あの頃なりたかったもんとかって有る?」

快「あの頃?
何だよ唐突に…」

          ・

社会人になって初めて行われた高校同窓会は
 あんまり変わってない仲間の笑顔で溢れ、
 あんまり変わってない話題で終わった。

  いつものメンバーで花火を調達して
  いつも集まる大通りに位置する公園
歩いて来た俺達の頭上に吹く涼し気な葉音

もっとみる
 ◯*:.。.   恋愛時計.。.:*◯

 ◯*:.。. 恋愛時計.。.:*◯

   「新婦様、ご準備が整いました。
  私は別室にてお待ちしておりますので
     後程お声をかけて下さい」

   「心羽、カーテン開けていい?」

    「… ちょっと待って …」

      「なに、どした?」

        「やっぱり、
  さっきのベールの方が良かったかも」

    「今回は衣装の仮決めだから
   そんなきっちり決めなくていいよ
         てかさ」

もっとみる