青木理『情報隠蔽国家』 : この時代の日本を凝縮した一書
書評:青木理『情報隠蔽国家』(河出書房新社)
すごい密度の本だ。
喩えて言うなら、黒光りのする鋼製チョコレートの詰合せ。
短めのルポと連載コラムからなる一冊だが、軽くなどなく、恐るべき密度を誇り、どれもこれも美味いが、その味は極めて苦い。
重ねて喩えれば、この時代の日本をそのまま封印したような、重く暗い宝石箱。
まずは立読みでもいいから、冒頭のルポを読んでほしい。そうすれば、おのずと残りも読みたくなるはずだ。
初出:2018年5月9日「Amazonレビュー」
(2021年10月15日、管理者により削除)
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