法田波佳

趣味で一次創作の小説を書いている社会人1年目。恋とも愛ともつかない感情と、少年少女のお…

法田波佳

趣味で一次創作の小説を書いている社会人1年目。恋とも愛ともつかない感情と、少年少女のお話を書くのが好き。Twitter(@nammmmika)

最近の記事

2024.9.8 文学フリマ大阪12

9月8日日曜日にOMMビルで開催された文学フリマ大阪12に出店しました! 今年の1月の文学フリマ京都に参加した後に、「ゆとりのある原稿スケジュールを組んで、余裕を持った入稿をしよう!そして体調管理もしっかりしよう!」とnoteに書いていたようなのですが、今回も相変わらずのギリギリドタバタ進行でしたので、自分への戒めの意味も込め、当日までの準備も含めて振り返っていきたいなと思います。 当日までの準備 いつも合同サークル「ナミチル」として一緒に出店している探沢さんと「今回は合

    • 太陽に出会った日

       幼い時、ちょうど児童書から背伸びをして一般文芸を読み始めた頃、文章の中に出てきたまだ知らない単語は、前後の言葉から「こんな意味かな?」と想像しながら読み進めていた。あの時出会った言葉たちは、器だったように思う。  意味という中身の入っていない空っぽの器。そこに自分で予想した意味を入れて、そして後でその本当の意味を知って上から注ぎ足して、初めてその言葉の器が完成する。だとしたら、私が「愛」という言葉の器を本当の意味で完成させることができたのは、きっと彼らに出会ってからだと思う

      • 2024.1.14文学フリマ京都8

        1月14日の日曜日にみやこめっせで開催された、文学フリマ京都8に出店しました!毎回、イベント後に特に何かを書いたりはしていないのですが、今年の自分目標が「覚えておきたいことはこまめに記録する」なので、その一環で今回はレポのようなものを書いておこうと思います。 当日までの準備 イベントまでどんな風にスケジュールを組んで準備されているのか、ほかのサークルさん方に一度聞いてみたい、そして参考にしたい!と常々思っているのですが、私の通常の動きとしては、 ①新刊の構想を練る+印刷

        • 創作環境についてつらつらと

           以前にTwitterで呟いていた「#ふぁぼされた数だけ自分の創作環境について語る」のタグをやっていきたいなと思います。  自分の覚え書き的な側面もあるので、特に構成は考えず、思いついたものから! 1.スマホ  これなくしては始まらない。相棒です。  平日の執筆タイムが主に会社の昼休みなので、さっと取り出して、ささっと書ける手軽さが魅力。休日はわりとごろごろしてしまうことが多いので、ここで少しずつでもコンスタントに書けているのは、助かるなと思っています。塵も積もれば山となる

        2024.9.8 文学フリマ大阪12

          薄れない夏の面影

           家に帰ってくると、すぐにクーラーをつけるのが当たり前になったこの頃。6月も終わりに近づき、いよいよ夏の気配が色濃くなってきました。  毎年、この時期になると思い出す人がいます。記憶は薄れていくもので、興味は移り変わっていくものだから、いつまで思い出すかはわかりません。でも、たしかにあの頃、夏風と共に心に過ぎる人がいたということを覚えておきたくて、書いてみることにしました。  幼い頃、すごく好きな漫画がありました。30巻以上をかけ、私が主人公の歳をとうに追い越す頃に完結し

          薄れない夏の面影

          たまねぎの手

           褒められると調子に乗るタイプで、「波佳の作るカレーが一番美味しい」と母に言われ、今日は久しぶりに台所に立った。あとから、これ、まんまと思惑にのったんじゃ……?と思ったけれど、しばらくぶりの料理は気分転換にもなったので良しとする。  カレーは具材たっぷりが好きなので、肉も野菜も、これでもかというぐらい入れる。肉はいつもは牛すじだけど、今日は父が半額で買ってきたブロックの牛肉があったので、迷わずそれに。玉ねぎはたっぷり3個、じゃがいもはメークインを5個、人参は2本と半分(ラッ

          たまねぎの手

          今日もおあずけ

           黒目の周りに水色の輪っかが見えた。窓からの光で色を淡くした瞳を、守るように張られた膜。瞬きのたびに見え隠れするそれに、視線が吸い寄せられる。  コンタクトだったんだ。新しい発見に、胸の底から喜びが湧き上がる。家では眼鏡なのかな? 丸いの? 四角いの? フレームは何色だろう? でも、きっとどれも似合うに違いない。想像しただけで頬が緩んで、唇が笑みの形をとる。  いけない、集中集中。心の中で言い聞かせ、近づいてくる彼の顔へと意識を向ける。吐息がかかりそうなほどの距離。恥ずかしさ

          今日もおあずけ

          二人だけの予餞会

             体育館からもれてくる音楽に混じって、はしゃぎ声が聞こえてくる。予餞会のライブの声かなと思って、反対側のグラウンドの方から聞こえることに気づく。席に座ったまま窓の外を窺えば、グラウンドを走り回る影が見えた。  女子が八人。襟元のスカーフが青色だから、たぶん二年生。抜け出して悪い子だなあ、と呟けば、人のこと言えないでしょ、と頭を小突かれた。顔を向ければ、先輩は素知らぬ顔で外を眺めている。 「言えますもんー。ちゃんと三年生と一緒だから、プチ予餞会ですもんー」 「屁理屈だな

          二人だけの予餞会

          ショートヘア

           「小さな時からずっとショートヘアだ」と言うと、たいていの人に驚かれる。厳密に言えば、成人式の時に振袖で結うために、鎖骨までは伸ばしたことがあるのだけれど、細かく言うのも面倒なので、「(ほぼ)ずっとショートヘアだ」ということにしている。  「ずっとショートだ」の後には決まって、「伸ばそうと思ったことはないの?」の質問が続く。どうも、女子は髪が長いのが好きな生き物だ、というのが世間の認識のようで、十中八九聞かれる。その度に私は「ありません」と首を横に振る。そして「珍しいね」と言

          ショートヘア

          キスとローズの話

          一作ずつやっていくつもりだったのですが、この2つは書きたかったことの根幹はたぶん繋がってると思うので、一つにまとめちゃいます(決して日が足りなくなったわけではありません)。 新刊『キスか呪いか』A5、24P ❁ あらすじ 嫌悪に寂寥、優越……心の中で渦巻く気持ちを隠しながら、恋人との同棲を続ける女性。このまま仮面を被った生活が続くと思っていたが、それはとある老人と出会ったことで変わっていく。 桜の下のキスからはじまった呪いを解く物語。 既刊『ローズシンドローム』A5、2

          キスとローズの話

          バイバイの話

          今週末はいよいよ文フリ大阪ということで、今回出す本の話をしようかと思います。これを見て興味を持ってくれる人がいたらいいなという思惑半分、たぶんしばらくするとどんな思いで書いたのか忘れると思うから、その時のためにという気持ち半分で書いていってみます。今回は、新刊の「バイバイ、メランコリー」についてです。 新刊「バイバイ、メランコリー」A5、42P ❁ あらすじ 就活中の女子大生・花香は、雨宿りのために入った古本屋で1冊の本を手にする。家に帰って読んでみると、そこには手紙が挟

          バイバイの話

          はじめます

          前から気になっていたnoteに登録してみました。 やろうかな?どうしようかな?と迷うことしばらく。noteをしているというのを改めて言うまでもなくなった時にはじめだすのが、なんだか私らしいなと思っています。 新しいものには遅れてついていくたちなんです。 ブログみたいな感じでやっていけたらと思うのですが、そういうのをするのは、中学生の時以来です。あの時、どうしてかすごく周りでブログをするのが流行って、流れにのってやっていました。でも、書くことがあまり浮かばず、1週間に一度にな

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