フトした事からはじまる もう出会うことのない貴方へ 手紙のような小説 珠玉の一編をお届けします #手紙小説・メンバーで運営中
池松潤・嶋津亮太・仲高宏による共同マガジン。 オンライン・公開フィードバック番組『ブリリアントブルー』に関する情報をスクラップ記事的にこちらにまとめちゃいます。 ここも番組同様に『良い文章とは何か?皆さんと一緒に探していく旅をする』を目指したコンテンツにしたいと考えております。
仲 高宏
保管用マガジン #あなたのnote読みます
『イベント専用マガジン』 ハッシュタグ「#言葉を宿したモノたち」でアップされた作品をピックします。 身の回りにあるモノをヒトに見立てて、そのモノから世界がどう見えているかを正体を明かさずに書くこと。 文末にその物語を語っているモノが一体何であるのかを読者に問いかけること。
タイムラインに流されない様に一時的に保持する。
奈良県下市町から国道309号線を南に下り、長いトンネルを抜けると天川村へとたどり着く。ここは温泉で有名な山間の村であるが、かねてより大峰山脈の最高峰である八経ヶ岳に登りたい気持ちがあり、土曜の夜明け前に思い切って自宅を出発した。 天川村役場近くの登山口から登るルートもあるが、こちらはロングコースであり基本宿泊前提になるので、今回は日帰りで決行できる最も距離の短い行者還トンネル西にある弥山(みせん)登山口からのぞむことにした。 国道309号線も天川村の川沿いをはしる頃には車
ここ最近SNSから離れて山に登っていた。修行僧のように山籠もりしていたわけではないのだが週末のたびに近くの山をフラフラッと登っていた。私の住む奈良盆地の周りは500m級の低山が多く、見渡せば西は生駒山、東は天理エリアの山をのぞむことができる。少し南に下れば金剛山・音羽山など1000m級の山があるが、基本的には森林限界を超えない鬱蒼とした木々の立ち並ぶ登山道だ。絶景は数えるほどしかないのが実情。しかし、登り始めると景色とは別の良さがあって癖になる。そんな低山登山ライフが始まった
歩いて生駒山をこえたい。通勤電車に揺られながらふと思い立った。 理想を言えば車の交通量が少なく、駅から降りてすぐにハイキングが開始できて、下山後にまた都合よく電車の駅があれば良いなと考えていた。そんな都合のいいルートが果たしてあるのだろうか? あったわ。近鉄額田駅から暗峠(くらがりとうげ)をこえて南生駒駅まで歩くルート。ほぼ直線で6.7km。 衛星写真の画像からみると綺麗に生駒山を横断できているのがわかる。計算上 大人の足なら1時間50分で歩行可能なようだ。まさに理想の
和歌山、三重、奈良にまたがる渓谷を瀞峡(どろきょう)と呼ぶ。瀞(とろ)とは川の水に浸食されてできた深い淵(ふち)の意で、流れがゆるやかな場を指す。瀞峡の存在は19世紀ごろには景勝地として知られていたそうだが、国特別名勝に指定されたのは1952(昭和27)年のことだそう。 川舟で渓谷観光ができる。 瀞峡はどこからでも遠い。奈良市からでも車でばっちり4時間はかかる。道中狭い山道もあって、がけ崩れを起こしていることもあるので事前に道路状況を確認してから行くことが肝要だ。 ただそ
昨今の情勢をニュースでみてふと考えた。 おそらくだが同性婚はいずれ法的に認められる社会がやってきそうな気がする。身の回りを観測する限り世間的にはもう受け入れる風潮が出来上がったように感じるし、あとは政治家が真剣に動くかどうかだけなのではなかろうか。まだ、時間は掛かるだろうが何とかなるだろう。そうなると婚姻関係は男女一対とは限らなくなる。婚姻の形は非常に大きな変容を遂げるだろう。時代の流れを感じる。 変わらないと思っていたものが変わる。衝撃度で言えば相当なものだが、日本人は
息子の髪は私が切っている。できることならプロにお任せしたいが息子が嫌がるので否応なしに私が選任された。素人仕事だから仕上がりが多少ガタつくこともあるが一年以上切り続けているとそれなりの腕前になった。 私の息子は耳元でチョキチョキされるのが苦手だ。耳掻きも苦手。少しでも気配を感じると首をブンブン振って抵抗する。しまいには怖いと言って泣き出してしまう。物心つかない頃は問題無かったが五歳くらいからその抵抗は顕著になった。 ある日、床屋に息子を連れて行ったが、カットの最中あまりに
占い師 コスモ・オナンが最初に「ご機嫌よう。」とナビゲートしてくれる本が『ひろのぶと株式会社』から出版された。本名 稲田万里でいくと聞いていたので、コスモ・オナンの名は封印したのかと思っていたが、どうやらそういうことでもなかったらしい。 noteで連載していた頃が懐かしい。 さっそく購入して読んだところ相変わらず赤裸々なお話も多いので、本名で勝負を賭けるにはリスキーな感じがしなくもないが、本を読み進めてゆくにつれ、そういえば稲田万里の名が本名かどうかも怪しく思えてくるから
2022年12月16日、本が家に届いた。──『スローシャッター』── これがその本のタイトルであるが、簡単に説明すると水産品の買い付けを生業とする田所敦嗣さんが書いた本である。魚がいる町なら世界のどこにでも行く旅の軌跡をつづったエッセイであるが、読み進めていくとこれは仕事と向き合う為のビジネス本かもしれないと感じる面もあるし、生きていく上で大切な、人と人との触れ合いを描いた本だと感じる面もある。不思議なのはもしかしたらさっき目にしたのは写真集だったのかもしれないと錯覚してしま
ちょっくらパンダでも見に行くかと家族連れで南紀白浜アドベンチャーワールドに行ってきた。ライトな書出しだが、私の住まいと和歌山県はとなりの県とはいえ白浜までとなると片道180kmほどあるので車で3時間以上かかる。往復360km。日帰りで行くのはちょっとハードである。それでも行けば子供は喜ぶし、私も動物の写真をたくさん撮りたいということで弾丸ツアーを決行。 テレビでみるパンダはかわいい。コロコロしてるし、しぐさが愛らしい。 子供も期待するし、私たち親だって久しぶりのパンダってい
『UGリスト』が消えてしまうらしい。そんなツイートが流れてきた。 作った本人が言うのだからきっとそうなのだろう。 そうか寂しいものだ。 あれは謎の多いリストだったが、これも節目なのかもしれないと思い、こうしてまた書きたくなってnoteにしたためている。 知らない人のために説明すると元々『UG』とはTwitter上でうざ絡みをする人『ウザガラマー』の略称で田中泰延(ひろのぶ)さんが作った造語だ。カテゴリー的には蔑称の類である。だから認定されて喜ぶような上等なものではないし、
春に引き続き、夏に向けて塗り絵を一つ仕上げました。 熊本の『八代よかとこ物産館』のgmさんが企画した『夏野菜塗り絵コンテスト』への応募のためです。 お題は二つあるのですが、私は風鈴を選びました。 絵の構図はガラスの外見(そとみ)に蛍の文字をかたどった舌(ぜつ)、そして夏野菜の描かれた短冊が風にたなびく様子を描いた涼やかなイラストです。 大胆でいて緻密な構図です。 企画内容はgmさんが下書きしてくれたこの風鈴のイラストに好きな色を塗りましょうという単純明快なものです。
この惑星の住人は値札のついているものにお金を支払う。 対価を払うとモノが手に入るのである。 交換取引のための便利なシステムだが、困ったことに誰かが値札をつけた時から世の中に不平・不満が生まれる。理由は人によってモノの価値が違うからだ。その値札はある人には腹が立つほど高く感じるのだろう。 時に値札によって人は幻惑されることもある。市場価格よりもかけ離れた値札は特にその効果が高い。 なんと高額すぎる値札には誰も不平を言わなくなるのである。この惑星の住人は手の届く範囲の価格設定
あなたは自転車に乗ったことがあるだろうか? 私はある。ペダルを漕ぐことで前に進むし、ハンドルを操作することでカーブをクイっと曲がることもできる。 素晴らしいことだと思う。2~3kmの距離くらいなら疲れることなくどこでも行ける。あなたはこれをあたりまえのことだと思うだろう。でも、これは無意識下で制御された身体の動きがなせる技であり、実はとても高度なことなのだと最近は思うようになった。 だってそうでしょう。我々は走行中にハンドルを切る角度を事前に測ったりすることはないし、カー
すずめのイラストを描いた。 描いたはいいが、背景をどうするかで悩んでいた。 オーソドックスでも良かったがせっかくのイラストなので普通じゃない組み合わせをしてみようと考えた。 ◇◇◇ すずめ、すずめか。まぁ、ふつうは朝だな。 すずめは朝にチュンチュン鳴いてるイメージが強いので、だったらバックを夜にしたら面白いのではなかろうか。そんなことを思い背景を夜にしてみた。 ◇◇◇ するとどうだろう… …夜なのに目がギンギンのすずめが仕上がった。 本気で描いただけにギンギ
孔雀をイラストにしてみた。 ここまで緻密に描いて分かったことがある。 趣味を持つことは日々を美しくさせるが、根を詰めすぎると人は疲れるということだ。 ほどほどにしないといけないなと思う。しかし、またやっちゃうんだろう。こればかりはどうしょうもない。 どうしようもないのでみんなできあがったイラストを見て楽しんでいってほしい。いいものをまた作るからさ。 #イラスト
あの日、目の前に鹿がいた。木陰で目をつむりジッとしている。お昼寝中なのだろう。穏やかな顔だ。 それをイラストにしたくて、去年撮った画像を引っ張り出してきた。そこには緑の芝の上で寝そべる鹿の写真があった。日差しが強くクッキリと地面に葉の影が映ってる。きっと初夏の時分なのだろう。 暑い中奈良公園を歩いた当時の記憶がよみがえってきた。マウスを握る手にもうっすらと汗をかく。立春を過ぎたとはいえ今はまだ寒い季節である。おそらく錯覚なのだろうが夏にタイムスリップしたような感覚だ。