Hideo Ohneda

1975年04月21日富士通株式会社入社。(第一次石油ショックの影響で、3週間入社遅延…

Hideo Ohneda

1975年04月21日富士通株式会社入社。(第一次石油ショックの影響で、3週間入社遅延。4月分給与無し!)2016年6月20日、富士通卒業。この間、流通業界におけるフィールドSE、1988年から富士通システム総研(FRI)にて、流通業コンサルタントとして活動。実務実績は追々。

最近の記事

アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(10)~自社を企画機能中心にする場合の留意事項 ~

前回(第43回)は、「9.アウトソーシング先を選択する際の委託詳細項目と10.選択重視(評価)観点」、そして、「11.アウトソーシング先への期待とその役割機能と契約方式」について考察しました。 今回(第44回)は、アウトソーシングの究極型となる、自社機能を「ビジネス企画中心型」にする場合の留意事項について考察します。 12.「ビジネス企画機能」だけ残した場合の留意事項ここで提示する「究極型のアウトソーシング」とは、IT構築機能を全て自社から出してしまうということではあります

    • アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(9)~アウトソーシング選択事項と選択重視観点 ~

      前回(第42回)は、「7.アウトソーシング企業の形態」ということで、どこまでアウトソーシング対象とできるのかということ。そして、その形態を分類し、「8.アウトソーシング適用考察(留意事項)」という観点で、アウトソーシング形態別に自社のプロパー要員の在り方について考察しました。 今回(第43回)は、アウトソーシング先を選択する際の「委託詳細項目とその選択の際の重視観点」、また、その際の「契約の在り方」について考察していきたいと思います。 9.アウトソーシングの選択9.1 アウ

      • アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(8)~アウトソーシング企業の形態と適用考察 ~

        前回(第41回)は、「6.アウトソーシングの形態と取り組みパターン」ということで、アウトソーシング利活用形態について、IT部門の方向性に基づいた委託範囲の取り組みパターンについて考察しました。 今回(第42回)は、決定した委託範囲に基づきアウトソーシング先(委託先企業)を選択する際の取り組み形態と、その適用にあたって考えておくべきポイントについて考察します。 7.アウトソーシング企業の形態7.1 アウトソーシング企業の選択パターン 委託内容による、委託先企業の選択範囲(パ

        • アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(7)~ アウトソーシング形態と取り組みパターン~

          前回(第40回)では、「5.アウトソーシングの利活用とIT部門の位置づけ」ということで、IT部門における経営戦略(DX戦略)への実効性、実現性を高める自社プロパーの集中化(経営が求めるコアコンピテンシーに注力すること)を可能にするためのアウトソーシング化の範囲について考察し、「自社プロパーの役割を『企画、構想立案』と『マネジメント』に集約することが可能なところまで来ている」と提示しました。 今回の第41回では、「アウトソーシング形態と取り組みパターン」ということで、『企画、

        アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(10)~自社を企画機能中心にする場合の留意事項 ~

        • アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(9)~アウトソーシング選択事項と選択重視観点 ~

        • アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(8)~アウトソーシング企業の形態と適用考察 ~

        • アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(7)~ アウトソーシング形態と取り組みパターン~

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(6)~アウトソーシングへの考察 ~

          前回(第39回)は、経営から見た「3.IT部門の位置づけ」と「4.IT部門の構成の考え方」ということについて考察しました。38回から続き、IT部門の方向性を決めること、そして自社内に保持すべき「役割と機能」を検証し、それを実現する組織構成について述べました。   続く今回(第40回)は、IT部門における経営戦略(DX戦略)への実効性、実現性を高める自社プロパーの集中化(経営が求めるコアコンピテンシーに注力すること)を可能にするための「5.アウトソーシング化の範囲」について考察

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(6)~アウトソーシングへの考察 ~

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(5)~IT部門の位置づけとIT部門構成 ~

          前回(第38回)、「1.情報システムの位置づけ」と「2.IT部門のあり方」について考察しました。その中で、情報システムとそれを管理するIT部門の在り方について、将来的にどのようにしていくのが良いのかの方向性を決め、そして、そのために必要となるであろう「資質とノウハウ」について、その考え方を提示しました。 今回は、その方向性に基づいて「IT部門の位置づけ」と「IT部門の構成の考え方」について、考察します。 3.IT部門の位置づけ情報システムの位置づけ同様、IT部門の位置づけに

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(5)~IT部門の位置づけとIT部門構成 ~

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(4)~情報システムの位置づけとIT部門のあり方 ~

          3回にわたり、経営環境やIT部門を取り巻く環境変化、IT部門のおかれた実情、そしてこれまでの取り組みと課題解消に向けた取り組みポイントなどについて考察しました。 今回から、そうした自社の状況を踏まえ、IT部門を「真に経営戦略に寄与する部門に変革する」ために取るべき施策、特に外部に委託することで自社内に余裕(時間面、人材育成面)を生み出せるか、その実現のためにどこまでアウトソーシングすべきなのか、その際、どのような考え方をすべきなのかということについて、考察していきたいと思い

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(4)~情報システムの位置づけとIT部門のあり方 ~

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(3)~ 経営環境・IT部門を取り巻く環境の変化 ③ ~

          これまで、2回にわたり「経営環境・IT部門を取り巻く環境の変化」と、それに対応する「IT部門の実情」と「主な取り組み施策」ということについて、考察してきました。 取り組み施策について、再掲(一部改編)しておきます。 *1:プロフィットセンター化  自社のシステム開発だけでなく、社外からのシステム受託に道。 *2:ベンダーとの共同会社化  主要ベンダーとIT新会社を共同設立し、IT部門要員を移籍する方式。  この場合、新会社の株式はベンダーが半数以上を所有する形態が一般的。

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(3)~ 経営環境・IT部門を取り巻く環境の変化 ③ ~

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(2)~ 経営環境・IT部門を取り巻く環境の変化 ② ~

          前回、「企業・経営、IT部門を取り巻く環境の変化」について考察しました。 今回は、そうした環境の変化に対し、IT部門の実情はどうなのか、経営の要請に十分に対応し得る体制が整っているのか、これまでの対応は十分であるのかということについて、考察しておきたいと思います。 3.IT部門の実情認識IT部門については、これまでも各種環境の変化や経営要請に対応すべく、多くの対策に取り組んできたと思います。しかし、思い通りに事が進められているというケースは、まだまだ少ないのではないでしょ

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(2)~ 経営環境・IT部門を取り巻く環境の変化 ② ~

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(1)~ 経営環境・IT部門を取り巻く環境の変化 ① ~

          第1回と第5回に「IT部門の役割の変化、IT部門に求められること」ということについて紹介しました。(文末【過去の関連記事】参照) その中で「IT部門のコアコンビタンスを明確化」し、極端な話、それ以外は外部(アウトソーシング   専門企業)に任せるという選択をしても良いのではないかという判断(決断)をする時が来ていると提言しました。 そこで今回から10回(予定)にわたり、アウトソーシングの利活用を考える際、「委託すべき範囲と考慮すべき観点」ということについて考察するとともに

          アウトソーシング利活用とIT部門の位置づけ考察(1)~ 経営環境・IT部門を取り巻く環境の変化 ① ~

          実行性を担保するための「各種計画書への記載必須事項(撤退条件設定)」考察

          昨今、中長期経営計画というフレーズ、特に「中長期」という言葉が死後に成りつつあるような印象を感じています。皆さんの会社、グループでは如何でしょうか。 あまりにも、企業、ビジネスを取り巻く環境の変化が激しく、数年先を読むという難しさが増しているということが言われています。特に、ビジネスのグローバル化進展に伴う「株主重視発想」という観点から、短期での収益(投資回収)確保への動きが進んでいるということが挙げられるかもしれません。(ビジネスのグローバル化が避けられない時代にあっては

          実行性を担保するための「各種計画書への記載必須事項(撤退条件設定)」考察

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証(8)~ システム構築に臨むにあたって(まとめ)

          7回に渡り、システム稼働におけるトラブルを少しでも減らし、影響を最小限に留めるようにするための取り組みとして、「1.推進母体の明確化」「2.現場部門への当事者意識の醸成」「3.情報システム部門の取り組み姿勢」「4.推進上で意識し取り組むべきこと」「5.開発体制作り」の5点から考察してきました。今一度ここでその取り組むべき主要観点を、以下にまとめます。 最終回の今回は、これまでも何度も紹介してきた「システム開発者に期待する行動様式」ということについて、改めて示しておきたいと思

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証(8)~ システム構築に臨むにあたって(まとめ)

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証観点(7)~ システム構築段階において ② ~

          前回、各部門の役割という観点で「1.推進母体の明確化」「2.現場部門への当事者意識の醸成」「3.情報システム部門の取り組み姿勢」の3点から考察しました。以下にその考察観点を示します。 今回は、その続きとしてプロジェクト運営を円滑に推進するための取り組み意識と、それを支えるための体制作りに求められる考え方という観点で、「4.推進上で意識し取り組むべきこと」「5.開発体制作り」という2点から考察したいと思います。   尚、これまでの主要な課題についても、参考として最下部に再掲

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証観点(7)~ システム構築段階において ② ~

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証観点(6)~ システム構築段階において ① ~

          これまで5回にわたり、カットオーバー時からトラブル発生要因になりうる検証・検討ポイントについて考察してきました。特に、各登場人物(関係部門)の関係性という観点を軸に、意識するべき観点、課題について挙げてきました。それは何といっても、最終的にシステムを造り上げるのは「人」である、ということを忘れてはならないと考えているからです。 ここで、これまで課題として考察してきた観点について、以下にまとめておきます。 本稿では、上記の課題を受け、システム構築の際に「求めること」「確立して

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証観点(6)~ システム構築段階において ① ~

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証(5)~ 開発ベンダーとの関係性について ~

          第5回は、もっとも重要となるシステム構築の委託企業(開発ベンダー)との関係性における検討・検証ポイントについて考察したいと思います。 今回対象のシステムは、これまで紹介したように「4つのサブシステム」のうち、3つのサブシステムを「大手ベンダー」3社を選定し開発にあたっています。  【ベンダー対応サブシステム】 ・現場売上管理・タブレット型POSシステム(D社) ・現場タブレット型顧客サービスシステム(C社) ・既存基幹システムにおける「新現場システム」連携開発、運用(B社

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証(5)~ 開発ベンダーとの関係性について ~

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証(4) ~ コンサルタントとPMO支援との関係性について ~

          これまで、「情報システム部門は自身の役割、職務職責を十分果たし得たか」と「経営層と現場統括部門との関係性」という観点で、検証・検討ポイントについて紹介しました。 本稿では、本プロジェクトのシステム構築段階に、第三者(物事を進めるにあたり、客観的に(社内しがらみを持たないで)支援する役割)として参画を求められた「上流工程 」を担当したコンサルタントと、「下流工程 」段階から採用されたPMO との関係性という観点から、検証・検討ポイントについて考察したいと思います。 特に、「第三

          カットオーバー時のトラブル発生要因の検証(4) ~ コンサルタントとPMO支援との関係性について ~