#創作大賞2023
あなたの苦しみを言葉にしてごらん?それを見た誰かが救われるかもしれないよ。 〜「毒をもって僕らは」を読みました〜
冬野岬さんの「毒をもって僕らは」を読んだ。
本の帯に引き寄せられて本書を手に取った。
「この世界の、薄汚い、不幸せなことを私に教えてくれないか」
登場人物の女性は余命が僅かで、生きることに希望を見出せない。
主人公の少年に対して、あなたの苦しみを教えてくれと懇願する。
苦しみを言葉にすることは、辛い。
トラウマを掘り起こす作業なんて本当はしたくない。
記憶が流されてくれるのをただ息を潜めて